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二重起動の防止は求人で何を守る仕事かを解説します

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

二重起動の防止は求人で何を守る仕事かを解説しますのイメージ写真

同じ処理が短い間隔で2回動いてしまう場面は、バッチ処理や送信処理を担当するエンジニアなら一度は経験します。結果が倍になって記録に残る処理もあれば、2回目が実行されても何も変わらない処理もあります。どちらに当たるかによって、備えておく設計はまったく違うものになります。二重に走った後で気づくのではなく、設計の段階でどちらの性質を持つ処理かを見分けておく必要があります。

厚生労働省の調査では、転職によって賃金が増加した人の割合は40.5%でした*1。同じ処理が二重に走った場面をどう防ぐかという設計は、求人票の業務内容だけでは伝わりにくく、転職後の役割を見極める材料になります。

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数字で見る、設計判断の前提 この記事の要約 転職で賃金が増加した人の割合 *1 40.5% 令和6年・前年比+3.3pt 厚生労働省 雇用動向調査 設計経験は面談で確認する価値があ 正社員全体のテレワーク実施率 *2 22.5% 2025年調査 パーソル総合研究所 在宅でも備えは変わらない 一般労働者の賃金・40〜44歳 *3 364.3千円 月額・2025年調査 厚生労働省 賃金構造基本統計調査 求人票の想定年収と比べる目安にな る年代 テレワークが広がっても、同じ処理が重なる場面への備えは別に必要です *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • 厚生労働省の調査では、転職によって賃金が増加した人の割合は40.5%でした*1。二重に走る処理を防ぐ設計の経験は、求人票の文章だけでは伝わりにくく、面談で確認する価値があります。
  • パーソル総合研究所の調査では、正社員全体のテレワーク実施率は22.5%でした*2。在宅の環境でも、同じ処理が重なって動く場面への備えは変わりません。
  • 厚生労働省の調査では、一般労働者の賃金は40〜44歳で月364.3千円でした*3。この種の設計判断を重ねてきた年代の賃金水準として、求人票の想定年収と比べる目安になります。

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同じ処理が二重に走る場面への備えを活かせる求人があります。

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1. 処理が2回走ると、倍になるか止まるかが分かれます。

同じ処理が二重に走ったとき、結果が倍になるか、2回目が何も変えないかは、処理の種類によって最初から決まっています。厚生労働省の調査では、転職によって賃金が増加した人の割合は40.5%でした*1。この種の設計判断を任された経験は、求人票の業務内容だけでは伝わりにくく、面談で確認する価値があります。

同じ処理が2回動いてしまう場面は、通信の再送やユーザーの2度押し、スケジューラの重複実行など、原因はいくつもあります。起動そのものを完全に防ぐことは簡単ではなく、起動した後にどう扱うかまで含めて設計しておく必要があります。

結果が倍になる処理には、メールの送信や決済の処理、新しいレコードを1件追加する処理が当たります。同じ処理が重なって動くと、送信件数が2件になったり、同じ内容の行が2つ記録に残ったりします。こうした処理には、重なりを防ぐ仕組みをあらかじめ組み込んでおく必要があります。

一方で、状態を上書きするだけの処理や、すでに無いものを消そうとする処理は、2回目が動いても結果は変わりません。同じ処理が重なっても実害が出ないため、対策の優先度は下がります。求人票にどちらの処理を任されるかまでは書かれていないことが多く、担当する処理の性質は面談で確認しておきたい点です。

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2. 結果が増える処理と、増えない処理を並べて比べます。

同じ処理が短い間隔で2回動いてしまったとき、結果がどう変わるかを2つに分けて比べます。

起動が重なったときの2つの結果 結果が増える処理 送信の処理は、件数がそのまま2倍になります 追加の処理は、同じ内容の行が2つ記録に残ります 対策を怠ると、利用者に気づかれる形で不具合が表面化します 結果が増えない処理 更新の処理は、2回目も同じ状態に落ち着きます 削除の処理は、対象が既にないため2回目は何も起こりません 対策の優先度は下がりますが、ログの増加には注意が必要です 起動が重なったときに何が起こるかは、処理の種類で最初から分かれています

結果が増える処理は、送信や新規登録のように、実行するたびに何かを増やす処理です。同じ処理が重なって動くと、増えた分がそのまま利用者に見える形で残ります。

結果が増えない処理は、状態を上書きする処理や、対象が既にない削除の処理です。2回目が動いても記録上の状態は変わらないため、この性質を持つ処理は冪等(べきとう)と呼ばれます。

求人票に書かれた業務内容が、送信や決済のように結果が増える処理を含むかどうかで、二重に走る場面への備えをどこまで求められる仕事かが変わります。

3. 同じ処理が重なる場面は、想定より身近に起こります。

同じ処理が二重に走る場面は、大規模なシステムだけで起こることではありません。ボタンを2回押してしまった、通信が遅れて画面の反応がないうちに2度目を押した、といった単純な操作でも起こります。

スケジューラで動くバッチ処理も、同じ理由で重なります。前回の実行が終わっていないうちに次の実行時刻が来ると、2つの処理が同時に動き出します。処理の対象が同じであれば、これも二重に走った状態です。

画面側でボタンを一度押した後に無効にする対策は、多くの場面で有効です。ただし、通信の遅延や再送のタイミングまで含めると、画面側の対策だけでは重なりを防ぎきれない場面が残ります。

アプリの内部で、一意なリクエストIDを発行し、同じIDの処理が来たら2回目を止める仕組みを入れておくと、通信の再送にも対応できます。この仕組みは、決済や送信のようにやり直しがきかない処理でよく使われます。

最後の防波堤になるのは、データベース側の一意制約です。アプリ側の判定をすり抜けたとしても、同じ内容の行を2つ記録できない制約を設けておけば、重複した記録が残ることそのものを防げます。

求人票の業務内容に、排他制御や一意制約という言葉が書かれているかどうかは、この種の設計にどこまで関わる仕事かを見分ける手がかりになります。

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4. 防止策を3つ並べて、効果と弱点を確認します。

同じ処理が二重に走る場面を防ぐ代表的な方法を、効果と弱点を並べて確認します。

【表1】処理の重なりを防ぐ方法の比較

防止策効果弱点
画面側でボタンを無効にする多くの2度押しをその場で防げます通信の遅延や再送までは防げません
アプリ側でリクエストIDを判定する通信の再送にも対応できますIDの発行と保存の仕組みを別に用意する必要があります
データベース側で一意制約を設ける重複した記録が残ることを防ぎますエラーになった後の案内は別に設計する必要があります

表のとおり、画面側の対策は導入が簡単な一方、通信の遅延までは防げません。アプリ側でリクエストIDを判定する方法は、通信の再送にも対応できますが、IDを発行し保存する仕組みを別に用意する手間がかかります。

データベース側の一意制約は、重複した記録が残ることそのものを防げる最終手段です。ただし、制約に引っかかってエラーになった後、利用者にどう案内するかは別に設計する必要があります。

厚生労働省の調査では、一般労働者の賃金は40〜44歳で月364.3千円でした*3。この3つの方法を組み合わせて設計してきた経験の厚みは、求人票の想定年収と比べる目安になります。

5. 防止の仕組みは、画面から土台まで3層に重なります。

3層で防ぐ仕組みの重なり 画面側の対策 ボタンを一度押した後に無効にします アプリ側の判定 一意なリクエストIDで2回目を止めます データベース側の制約 重複した記録が残ることを防ぎます 3つの層を重ねておくほど、重なりを取りこぼす場面は減ります

画面側の対策は、利用者の操作による重なりをその場で防げます。ただし、通信の再送や、別の端末からの操作までは防げません。

アプリ側でリクエストIDを判定する層を重ねると、通信の再送にも対応できます。ここまでの2層で、同じ処理が二重に走る場面の多くを防げます。

それでも、通信の状況や実装のミスによって、アプリ側の判定をすり抜けることがあります。最後に控えるデータベース側の制約が、重複した記録そのものを防ぐ土台になります。

3層のうち、どこまでを担当するかは求人によって異なります。画面側の実装だけを任される求人もあれば、データベースの設計まで含めて任される求人もあります。面談で担当する層を確認しておくと、入社後の業務範囲を見誤りにくくなります。

6. 求人票を読むときに確認する点を、4つに整理します。

同じ処理が二重に走る場面への備えを、求人票からどこまで読み取れるかを整理します。

求人票を読むときに確認する4つの点

  • 対象の処理:送信や決済のように結果が増える処理か、更新や削除のように結果が増えない処理かを確認します。
  • 担当する層:画面側の実装、アプリ側の判定、データベースの設計、どこまでを任される仕事かを確認します。
  • 既存の仕組み:一意制約や排他制御が既に入っているか、これから設計する立場かを確認します。
  • 伝え方の準備:これまで担当した重なりを防ぐ設計を、どの場面でどう判断したかを整理しておきます。

4つの点は、着手前に答えを決めておきたい項目です。求人票に『重複を防ぐ設計』と書かれていても、対象の処理や担当する層までは読み取れないため、面談で確認する必要があります。

既存の仕組みを確認する点も見落としやすい部分です。一意制約や排他制御が既に入っている職場であれば、これから新たに設計する場面は少なくなります。逆に、これから設計する立場であれば、任される範囲が広がります。

パーソル総合研究所の調査では、正社員全体のテレワーク実施率は22.5%でした*2。在宅の環境で同じ処理が二重に走る場面に気づいた場合、連絡の手順が明文化されているかどうかも確認しておきたい点です。

4つの点を着手前にまとめて確認しておくと、担当者ごとに聞く順番が変わることによる聞き漏らしを防げます。

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7. よくある質問(Q&A)

Q1. 同じ処理が二重に走るのは、バグと言えるか。

A. バグとは言えません。通信の再送やスケジューラの重複実行など、正常な動作の範囲でも起こります。起動そのものを完全に防ぐより、起動した後にどう扱うかを設計しておくことが実務的な対応になります。

Q2. 未経験からでも、この種の設計に関わることはできるか。

A. まず結果が増える処理と増えない処理を見分ける基本を理解することが土台になります。そのうえで、一意制約や排他制御を使った設計に加わる経験は、入社後に積み重ねていけます。

Q3. 面接では、この経験をどう伝えればよいか。

A. どの層(画面・アプリ・データベース)を担当したか、どのような場面で重なりに気づいたかを具体的に話すと、設計の意図まで伝わりやすくなります。

Q4. リモートワークでも、この種の設計を任されるか。

A. 任されます。処理の重なりを防ぐ設計は、勤務形態にかかわらず必要な業務です。求人票の勤務形態欄だけでは業務範囲は分からないため、面談で確認しておく価値があります。

Q5. 求人票にこの言葉が出てこない場合、どう見分ければよいか。

A. 『重複』『排他制御』『一意制約』といった言葉が業務内容に含まれているかを確認します。言葉がなくても、決済や送信のように結果が増える処理を扱う求人であれば、面談で設計への関わり方を確認しておくと判断しやすくなります。

8. まとめ:二重に走る処理は、設計の分かれ目を先に決めます。

この記事の要点

  • 同じ処理が二重に走ったとき、結果が倍になるか変わらないかは、処理の種類によって最初から決まっています。
  • 厚生労働省の調査では、転職によって賃金が増加した人の割合は40.5%でした*1。この種の設計経験は、求人票の文章だけでは伝わりにくい力です。
  • パーソル総合研究所の調査では、正社員全体のテレワーク実施率は22.5%でした*2。在宅の環境でも、同じ処理が重なる場面への備えは変わりません。
  • 一般労働者の賃金は40〜44歳で月364.3千円です*3。防止策を重ねてきた経験の厚みは、求人票の想定年収と比べる目安になります。

同じ処理が2回走る場面は、設計の初期段階でどちらの性質を持つ処理かを見分けておくことで備えられます。次に求人票を読むときは、対象の処理と担当する層を確認してみてください。転職によって賃金が増加した人の割合は40.5%でした*1。この経験を、次の職場でどう評価してもらうかを考える材料にしてください。

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※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。

出典・参考情報

*1 厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」(2025年公表)
*2 パーソル総合研究所「第十回 テレワークに関する調査」(2025年)
*3 厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査の概況」(2026年3月公表)

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