リモートワークの逆質問|出社頻度と評価の聞き方の例文

リモートワークの逆質問は、出社頻度・人事評価・費用負担・中抜け・テレワークを行う場所の5つを、働き方を知りたい形で聞くのが基本です。聞く理由は、厚生労働省の「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」にあります*1。聞き方は、ハローワークの面接対策資料の「柔らかく聞く」に合わせます*5。
出社の評価も、費用負担も、中抜けの取扱いも、ガイドラインが取り上げています*1。会社に定めがあるかどうかは、求人票だけでは分からないことがあります。面接で聞く質問は、その定めの有無を知るための質問です。
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この記事のポイント
- 聞く項目は、出社頻度、人事評価、費用負担、中抜け、働く場所の5つです。どれも厚生労働省のガイドラインに記載がある内容です*1。
- 聞き方は、条件を詰める形ではなく、会社のルールを教えてもらう形にします。ハローワークの面接対策資料も、残業や就業時間は柔らかく聞くとしています*5。
- 就業場所の明示のルールと、在宅勤務の費用にかかる税金の扱いは、質問の前置きに使えます*2*3。5項目それぞれの言い方の例を、表と本文に載せました。
監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)
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逆質問で出社頻度を聞く前に、求人を探す段階で出社の条件を絞り込めます。リラシクでは「週1日以上の出社」や「リモートワーク手当て有り」などの条件で求人を選べます。
内定後の条件交渉では、リモートワークに入る時期の交渉もエージェントが手伝います。
1. リモートワークの逆質問は5つの項目に絞れる
リモートワークの逆質問は、会社のルールを教えてもらう形で、5つの項目に分けて聞きます。5項目はどれも、厚生労働省のガイドラインに書かれた内容です*1。求人票に書かれていない項目は、面接の逆質問で聞くしかありません。聞き方は、条件を詰める形ではなく、働き方を知りたい形です*5。
厚生労働省の「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」には、会社に定めておいてほしい項目が並んでいます。テレワークを行う場所と、実施できる日や頻度は、会社と労働者で話し合ってルールを定めておくことが重要です*1。通信費や機器などの費用負担は、限度額と請求方法まで話し合い、就業規則等に定めておくことが望ましいと、ガイドラインは書いています*1。
中抜けとは、勤務の途中で業務から離れる時間のことです。ガイドラインは、中抜け時間を把握してもしなくてもよいとしたうえで、取扱いは就業規則等に定めるのが重要だとしています*1。把握しない運用も認められているので、中抜けの扱いは会社によって違います。
人事評価については、令和3年3月25日版のガイドラインに記載があります。テレワークの頻度が労働者に任されている場合などに、出社している人を高く評価することは適切ではないと書かれています*1。評価の基準に出社の多さが入っていないかは、入社前に聞いておける項目です。
あわせて読みたい | 逆質問は何個用意する?面接の段階ごとの数と例
2. 数字だけを聞く聞き方と働き方を知る聞き方

ハローワークの面接対策資料は、逆質問を「特にありません」で終えないこと、調べれば分かることは聞かないこと、残業や就業時間は柔らかく聞くことを挙げています*5。資料が挙げているのは残業や就業時間ですが、リモートワークの条件にも同じ聞き方を使えます。
出社頻度なら、日数を聞く質問は答えが数字で終わります。出社の日をどう決めているかを聞く質問は、会社のルールを話してもらう聞き方です。
「出社は週に何日ですか」「通信費は全額出ますか」のように数字だけを聞く質問は、答えが数字か「はい・いいえ」で終わるので、そこから先の質問がしにくくなります。「出社の日は、どう決めていますか」のように決まり方を聞く質問は、ルールの中身を話してもらうので、その場で追加の質問ができます。たとえば出社の日の決まり方を聞けば、チームで曜日をそろえるのか、本人が選べるのかが分かります。
もう1つの型は、現場の働き方を聞く形です。「リモートワークで働いている方は、1日をどのように進めていますか」のように、実際に働く人の様子を尋ねます。出社の日、評価、費用、中抜けのどの項目にも、この型で質問を作れます。
求人票に書いてあることは、聞き直さずに前置きとして使います*5。聞き直す質問は、求人票を読んでいない印象を与えるからです。
3. 5つの項目と面接での言い方の例
リモートワークの逆質問5項目の例文と、聞く理由
| 項目 | 面接での言い方の例 | 聞く理由 |
|---|---|---|
| 出社頻度 | 出社の日は、チームで決めていますか。それとも本人が選べますか。 | 実施できる日や頻度のルールを、会社と労働者で話し合って定めておくことが重要だとガイドラインが書いているため*1 |
| 人事評価 | 評価は、出社の日数とは別に、どのような成果を見ていますか。 | 出社を高く評価することについて、ガイドラインに記載があるため*1 |
| 費用負担 | 通信費や機器の費用は、実費の精算と定額の手当のどちらでしょうか。 | 限度額と請求方法まで話し合っておくことが望ましく*1、実費精算は課税されず、返還不要の定額手当は課税されるため*3 |
| 中抜け | 途中で業務を離れる時間は、どのように扱っていますか。 | 把握するかどうかは会社が選べ、取扱いの定めが重要なため*1 |
| テレワークを行う場所 | 自宅のほかに、サテライトオフィスで働くことはできますか。 | 就業場所の明示に、自宅やサテライトオフィスが入る場合があるため*2 |
「聞く理由」の列は、質問の前置きに使えます。たとえば「ガイドラインを読み、費用負担は事前に会社と話し合う項目だと知りました。御社では、どのように決まっていますか」と添えると、聞く目的が相手に伝わります。
中抜けと費用負担は、面接官が人事ではなく現場の管理職の場合、すぐに答えられないことがあります。その場合は「就業規則等で確認できますか」と聞き直し、答えを書面で受け取る方法に切り替えます。
4. 出社頻度と人事評価の聞き方
国土交通省の令和6年度テレワーク人口実態調査では、テレワークの実施頻度は平均で週2日以上の水準でした*4。希望の頻度は週2日が最多で、7割以上が週1日以上の出社との組み合わせを希望しています*4。出社の日数は多くの人が気にする項目なので、聞く前に自分の希望を決めておきます。
出社頻度は、制度の有無、決める人、自分の場合の順に聞けます。1つ目は制度の有無で、「リモートワークでは、出社の日が決まっていますか」と聞きます。2つ目は決める人で、「出社の日は、部署の方針で決まりますか。それとも、チームで相談して決めますか」と聞くのも1つの形です。3つ目は自分の場合で、「配属予定のチームでは、実際にどの曜日に出社していますか」と聞くと、入社後の出社の日が具体的に分かります。
求人票に出社の日があると書かれているときは、日数を聞き直さずに前置きにします*5。「求人票に出社の日があると書かれていました。曜日は固定でしょうか」のように、読んだうえで、どう決めているかを聞く形です。求人票に出社の記載がないときは、「求人票に出社の記載が見当たりませんでした。入社後の出社の日は、どのように決まりますか」と聞きます。
人事評価は、評価の基準と評価の場面に分けて聞けます。基準の質問は「評価の項目に、出社の有無は入っていますか」、場面の質問は「リモートワークの方は、成果をどのように上司へ示していますか」です。出社の多さと評価の関係を直接聞くより、評価の項目を聞くほうが、具体的な答えが返ってきます。
評価面談の進め方も、リモートワークでは聞いておく項目です。「評価面談は、オンラインと対面のどちらで行いますか」「リモートワークの方と出社の方で、面談の頻度は同じですか」と聞けば、評価を受ける場面の違いが分かります。
答えに「出社している人は話が早い」のような言葉が混ざるときは、出社を高く評価する職場の可能性があります。その場合は「評価の項目を見せていただけますか」と重ねて聞くと、基準が文章になっているかが分かります。基準が文章になっていない職場では、評価が上司の印象に左右される点が、入社前に分かる情報です。
5. 費用負担と中抜けとテレワークを行う場所の聞き方

費用負担は、実費の精算か定額の手当かで、税金の扱いが変わります。国税庁のFAQでは、在宅勤務の費用を実費で精算する方法なら給与として課税されず、返還しなくてよい定額の手当は課税されるとしています*3。手当の金額だけを聞いても手取りへの影響は分からないので、精算の方法を先に聞きます。
通信費は「通信費は、会社が実費で精算する形ですか。それとも、毎月の手当として支給する形ですか」と聞きます。続けて「限度額はありますか。請求は、どのような手順で行いますか」と聞くと、ガイドラインが定めておくよう勧める限度額と請求方法まで分かります*1。ノートパソコンやモニターなどの機器は、会社から貸与されるのか、自分で用意して費用を請求するのかも聞きます。
中抜けは、通院や役所の手続きなど、中抜けが必要になる場面を例に出して聞きます。「午後に通院で短い時間だけ業務を離れるときは、どのように届け出ますか」が質問の例です。中抜けの時間を把握するかどうかは会社が選べるため、「離れた時間は、勤務時間と休憩のどちらで扱いますか」と続けると、運用の違いがはっきりします*1。
2024年4月から、労働条件の明示では、就業場所と業務の変更の範囲を示す決まりになりました*2。テレワークが通常想定される場合は、自宅やサテライトオフィスなどを明示します*2。記載例には「会社の定める場所(テレワークを行う場所を含む)」があります*2。
場所の質問は、内定後の条件の確認で、労働条件通知書の就業場所の欄と照らして聞けます。「就業場所の欄に、自宅は入りますか。ほかの場所での勤務はできますか」と聞いてみます。引っ越しで自宅の場所が変わる場合の扱いも、「自宅が変わるときは、届け出が必要ですか」と聞くのが1つの形です。
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6. よくある質問
Q1. 出社頻度を聞くと出社したくない人に見えませんか
A. 聞き方を働き方を知りたい形にすれば、条件を詰める質問とは別の質問になります*5。「在宅と出社の組み合わせを考えたいので、出社の日の決まり方を教えてください」のように、聞く目的を添える方法もあります。
Q2. 5項目は1回の面接で全部聞くのですか
A. 一度に全部を聞く必要はありません。出社頻度と人事評価を面接で聞き、費用負担と中抜けは内定後の条件の確認で聞く分け方があります。
Q3. 聞きたいことが思いつかないときは「特にありません」でもよいですか
A. 「特にありません」で終えないよう、ハローワークの面接対策資料は求めています*5。リモートワークの5項目から1つ選ぶ形なら、質問を用意しやすくなります。
Q4. リモートワークの条件はどの書面で見られますか
A. 就業場所は、労働条件の明示で示されます*2。費用負担と中抜けの取扱いは、就業規則等に定める項目なので*1、面接では就業規則等の該当部分を見られるかも聞けます。
7. まとめ:リモートワークの逆質問は条件ではなく働き方を聞く
リモートワークの逆質問で聞く5項目
- 出社頻度:出社の日を誰が決めるかを聞く*1
- 人事評価:評価の項目に出社の有無が入っているかを聞く*1
- 費用負担:実費で精算するか、定額で支給するかを聞く*3
- 中抜け:取扱いが就業規則等に定められているかを聞く*1
- テレワークを行う場所:労働条件通知書の就業場所の欄と照らして、自宅以外で働けるかを聞く*2
あわせて読みたい | 逆質問の終わり方は?お礼の言葉と退室のあいさつ
どの項目も、数字だけを聞かずにルールの中身を尋ねる形にすると、答えをもらいやすくなります*5。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン(厚生労働省)
*2 2024年4月からの労働条件明示のルール変更(厚生労働省)
*3 在宅勤務に係る費用負担等に関するFAQ(源泉所得税関係)(国税庁)
*4 令和6年度テレワーク人口実態調査 調査結果(国土交通省)
*5 面接対策 面接のマナーとよく聞かれる質問(ハローワーク川崎)
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