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「PMはリモートが無理」という思い込みで年収交渉の機会を逃しているエンジニアへ|テレワーク実態データと求人の現状が示す転職の可能性

リモート環境でオンライン会議を進めるプロジェクトマネージャー

転職サイトを開いて、PM求人の条件を並べて、また閉じる。「マネージャー職だから、リモートはきっと無理だろうな」。そう考えて、検索条件の「リモート可」のチェックを、ご自身で外していませんか。本当に手放したいのは、その思い込みのほうかもしれません。

AIがコードを書くようになったいま、エンジニアに求められる力の重心は、上流へと動いています。PMは、人とプロジェクトを動かす仕事です。だからこそ、AI時代に価値が上がり、場所に縛られない働き方とも相性があります。この記事では、PM転職の年収・スキル・年代別の戦略、そしてリモート対応求人の見つけ方まで、データをもとにお伝えします。

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この記事のポイント

  • PM(プロジェクトマネージャー)への転職で、市場価値・年収・需要がいまどう動いているかを、2026年時点の公的データから整理します。
  • AIがコードを書く時代に、なぜ上流の力を持つ人材が転職で評価されやすいのかを、転職エージェントの視点とデータの両面でお伝えします。
  • 「管理職だからリモートワークは難しい」という思い込みを、テレワークの実態データと求人の現状から見直します。

1. PM転職の市場とは|需要・年収・将来性

PMがオンラインでチームと打ち合わせをしているイメージ

PM転職とは、システム開発などのプロジェクト全体を統括するプロジェクトマネージャー職への転職を指します。厚生労働省の職業情報提供サイトjobtagでは、プロジェクトマネージャ(IT)の全国平均年収は752.6万円とされ、IT職種のなかでも上位の水準です*1。需要は高い一方で求められる経験の幅も広く、準備の質が転職の成否を分けます。

PM(プロジェクトマネージャー)の役割

PMは、IT分野の開発プロジェクトの責任者です。jobtagの職業解説によると、PMの仕事は、開発計画にもとづく実行計画の作成、必要な人員やリソースの調達、予算・納期・要員・品質の管理、進捗の把握とリスクへの早期対応、そして顧客や社内メンバーとの調整までを含みます*1。プロジェクトの規模は数人から、複数のチームを束ねる数百人規模まで幅があります。

つまりPMは、技術の理解とマネジメントの力を同時に使う職種です。コードを書く時間は減りますが、その代わりに「人を動かし、合意をつくり、計画どおりに前へ進める」仕事が中心になります。SEからのキャリアアップとして選ばれることが多いのは、この連続性があるためです。

年収の水準

項目数値
全国平均年収752.6万円
平均年齢41.4歳
年齢別のピーク40〜44歳で約904万円
ITスキル標準(ITSS)レベル5以上の年収上限の例1,100万円

出典:厚生労働省 職業情報提供サイト(jobtag)「プロジェクトマネージャ(IT)」*1

PMの年収は、年齢と経験の積み上げにつれて上がる傾向があります。jobtagの年齢別データでは、40〜44歳で約904万円とピークに達します*1。経験年数とスキルレベルが評価に直結するため、若いうちに大規模・高難度のプロジェクト経験を積めるかが、後の年収レンジを左右します。

需要が下がりにくい背景

PMの需要が下がりにくい背景には、IT人材そのものの不足があります。経済産業省が委託した「IT人材需給に関する調査」では、IT需要が中位から高位で推移した場合、2030年に最大で約79万人のIT人材が不足すると試算されています*2(2019年公表の試算)。この調査では、プロジェクトマネージャーやデータサイエンティストなど、上流の役割ほど確保が難しいと位置づけられています。DX(デジタルトランスフォーメーション)への投資が続くなかで、計画を立て、人を束ね、完遂まで導けるPMは、企業が確保したい人材の上位にあります。

📖 あわせて読みたい【2026年最新】フルリモート転職はまだ間に合う?市場データと求人の探し方5ステップ

2. AI時代にPMの価値が上がる理由|「コードが書けるだけ」では足りない

AIがコードを書く時代になり、エンジニアに求められる力の重心が変わりつつあります。IPA(情報処理推進機構)の「DX動向2025」(2025年6月公表)では、日本企業の85.1%がDXを推進する人材の不足を感じていると報告されており、これは米国・ドイツと比べても高い水準です*6。AIが実装の一部を担うほど、「何を作るか」を定義し、人とプロジェクトを動かす上流の力が、これまで以上に評価されるようになっています。

AIが担う領域と、人が担う領域

仕様書や設計書の作成、コードの記述といった作業は、AIが下案を出せる領域に入りつつあります。一方で、要件定義、システム全体の設計、進行管理、関係者との調整、品質の見極めは、人が判断する領域として残ります。世界経済フォーラムの「仕事の未来レポート2025」も、2025〜2030年に世界の総雇用の14%にあたる新規雇用が生まれ、AI・データ関連の職種がそれを牽引する一方で、分析的思考やリーダーシップといった人の力の重要度は高いままだと指摘しています*7

領域AIが下支えしやすい作業人(PM・上流人材)が担う判断
実装コードやテストの下案作成設計の妥当性判断とレビュー、品質の担保
ドキュメント仕様書・設計書のドラフト要件の定義と関係者の合意形成
進行進捗データの集計・可視化計画立案、リスク判断、利害の調整

エージェントの視点|上流の経験が「決め手」になりやすい

転職を支援する現場の感覚として、ここ最近は上流の経験を持つエンジニアほど、選考が前に進みやすい傾向があります。コードが書けることは前提として、その上に「企画ができる」「要件をまとめられる」「チームを動かせる」というプラスアルファがあると、企業側の評価が変わります。PMは、このプラスアルファを役割そのものにした職種です。AIに任せられる作業が増えるほど、この力は希少になります。

3. PM転職の難易度と求められるスキル

「経験者採用」が中心という現実

PM求人の多くは、プロジェクト管理やエンジニアリングの実務経験を前提にしています。jobtagのデータでは、PMの平均年齢は41.4歳で、実務経験を積んだ層が中心です*1。国家試験のプロジェクトマネージャ試験(IPA主催)は合格率12〜15%程度で推移しており、情報処理技術者試験のなかでも最上位のスキルレベル4に位置づけられています*3。資格が必須というわけではありませんが、未経験に近い立場からPMを目指す場合、知識の裏づけとして役立ちます。

PMに求められる3つの力

計画と管理の力:予算・納期・品質・要員を計画に落とし込み、進捗を管理する力です。問題や将来のリスクを早めに把握し、手を打てるかが問われます。職務経歴書では「どの規模のプロジェクトを、どの指標で管理したか」を具体的に書けると説得力が増します。

調整とコミュニケーションの力:PMは、顧客と開発チームの間に立ちます。意見が割れる場面で合意をつくり、関係者へ適切に報告して協力を引き出す力が中心です。リモート環境ではこの力の見せ方が変わります。

技術の理解:実装そのものは担当しなくても、技術的な判断の妥当性を理解できることが求められます。SEやプログラマーからの転身が評価されやすいのは、この土台があるためです。AIが書いたコードの妥当性を見極める場面でも、この理解が効いてきます。

未経験・社内異動からの道

PM未経験の場合でも、道は閉じていません。研修制度やOJTを用意し、SE・プログラマーからのステップアップを前提にした求人があります。未経験から目指す場合は、いまの仕事のなかにPMに近い要素(小規模な進行管理、調整役、後輩の指導など)がないかを棚卸しすることが有効です。「まったくのゼロ」ではなく「PMに地続きの経験」として語れると、評価の入り口が変わります。

📖 あわせて読みたい【転職面接対策】一次面接〜最終面接までを段階別に準備する方法とSTARフレームを使った回答例

4. 年代別に見るPM転職の戦略

年代企業が見るポイント準備の方向性
20〜30代前半伸びしろ、学習意欲、PMに近い経験の有無進行管理や調整の小さな実績を言語化する
30代後半〜40代即戦力性、担当した規模と成果予算・人数・期間・達成指標を数字で示す
50代強みの明確さ、難局のリカバリー経験解決できる課題を1つに絞って提示する

20〜30代

この層では、PMそのものの経験よりも、PMに近い経験と伸びしろが見られます。チームの進行管理、他部署との調整、後輩の育成といった経験を、PMの役割(計画・管理・調整)に翻訳して語ると効果的です。未経験可の求人やOJT前提のポジションも視野に入れられる年代です。

40代

即戦力としての期待が大きくなる年代です。担当したプロジェクトの規模(予算・チーム人数・期間)と、達成した成果(納期の遵守、品質指標、コストの改善など)を数字で示せると、評価が安定します。jobtagの年齢別データでも40〜44歳が年収のピーク帯にあたるため*1、条件交渉の材料としても実績の数値化が役立ちます。

50代

経験の長さよりも、強みの明確さが鍵になります。これまでの経験を並べるだけでなく、「ご自身が入ることで、相手企業のどの課題が解決するのか」を一つに絞って提示することが有効です。炎上したプロジェクトを立て直した経験など、難局のリカバリーは50代ならではの強みとして伝わります。

年収を上げる動き方

年代を問わず、年収を上げる動きには共通点があります。担当プロジェクトの定量実績を整理することです。予算規模、チーム人数、期間、達成した成果を数字で言語化できると、面接での評価が変わります。スキルレベルが上がるほど年収レンジの上限が伸びるため*1、実績の見える化はそのまま交渉力になります。

「年収」と「働き方」、両方の条件で求人を見たい方へ

リラシクは、リモートワーク対応の正社員求人に特化した転職エージェントです。年収だけでなく「フルリモートか、ハイブリッドか」までキャリアアドバイザーが整理してご紹介します。

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5. 「管理職だからリモートは無理」を見直す|PMとリモートワーク

在宅でオンライン会議に参加するプロジェクトマネージャー

テレワークの実態データ

まず、テレワークは出社回帰の流れのなかで落ち着きつつあります。国土交通省の「令和6年度テレワーク人口実態調査」(2025年3月公表)によると、雇用者の直近1年間のテレワーク実施率は15.6%でした*4。日本生産性本部の「第15回 働く人の意識調査」(2024年7月、雇用者1,100人が対象)でも、テレワーク実施率は16.3%で、企業規模が大きいほど高く、従業員1,001人以上では29.4%でした*5。完全リモートとハイブリッドを合わせれば、出社のみの働き方より広い層が、場所を選ぶ余地を持っています。

PM業務とリモートの相性

PMの仕事の中心は、計画・管理・調整です。進捗の把握、課題の共有、関係者への報告は、オンラインの仕組みで完結させやすい業務です。コードを書くより、人と情報を動かす比重が大きいぶん、適切なツールと運用があればリモートで成立します。一方で、対面での細かなすり合わせや、偶発的な会話が生まれにくい点はリモートの課題です。だからこそPMには、定例や1on1の設計、心理的安全性のあるチームづくりといった、オンライン前提のマネジメント力が新しい評価軸として加わります。

比較項目出社前提のPM求人リモート対応のPM求人
働く場所オフィス中心在宅・ハイブリッド・フルリモートなど幅がある
評価される力対面での調整・管理オンラインでの進捗設計と合意形成
居住地の制約通勤圏に限られる地方在住でも応募しやすい
探し方の注意点一般的な条件で探せる「リモート可」の中身(頻度・範囲)の確認が必要

リモート対応のPM求人の見つけ方

リモート対応のPM求人を探すときは、「リモート可」という表示の中身を確認することが大切です。フルリモートなのか、週数日のハイブリッドなのか、頻度と範囲は求人によって異なります。求人票の言葉だけで判断せず、実際の運用を確認できると、入社後のギャップを防げます。リモートワーク対応の求人には、フルリモートに加えてハイブリッドの形も含まれます。条件の幅を広く持つことで、出会える求人は増えます。

📖 あわせて読みたい【フルリモート】ITエンジニアの転職は可能?市場データと失敗しない5つの判断軸

6. PM転職の進め方|準備から内定まで

PM転職は、準備の順番を押さえると進めやすくなります。

進め方のステップ

ステップ1:キャリアの軸を言語化する
「なぜPMになりたいのか」「どんなプロジェクトで力を発揮したいのか」を先に言葉にします。ここが曖昧なまま求人を見ると、条件の比較に終始してしまいます。働き方(リモートの希望を含む)も、この段階で軸に入れておきます。

ステップ2:実績を数値で整理する
担当したプロジェクトの規模・期間・成果を数字でまとめます。予算、チーム人数、納期の遵守状況、品質やコストの改善など、面接で問われる前提を準備しておきます。AIツールをどう活用してチームの生産性を高めたかも、これからは語れる材料になります。

ステップ3:求人を選ぶ
年収だけでなく、働き方・任される範囲・チーム規模を合わせて見ます。リモートを希望する場合は、「リモート可の中身」を確認します。

ステップ4:応募と面接に進む
志望動機と職務経歴書を、応募先の課題に合わせて調整します。汎用的な内容より、相手企業の状況に接続した内容のほうが伝わります。

志望動機で押さえる視点

PMの志望動機では、経験を活かして貢献できること、PMを目指す意欲、入社後にどう動くかの3点を結びつけると伝わりやすくなります。経験の羅列ではなく、「ご自身が入ることで、相手のどの課題が前に進むのか」を具体的に描くことが有効です。

転職エージェントの活用

PM求人のなかには、エージェント経由でないと出会いにくいポジションもあります。希望の働き方(リモートの頻度や範囲)を含めて条件を伝えておくと、求人票だけではわからない実態をふまえた紹介を受けやすくなります。リラシクは、リモートワーク対応の正社員求人に特化した転職支援です。フルリモートかハイブリッドか、その頻度や範囲まで含めて整理し、PMを目指す方の希望と企業の実態をすり合わせます。

7. まとめ|PM転職を「働き方ごと」設計する

この記事のまとめ

  • PM転職は、年収・需要ともに高い職種への挑戦です。jobtagではプロジェクトマネージャ(IT)の平均年収は752.6万円*1で、計画と人を動かせるPMの価値は当面下がりにくいと考えられます。
  • AIがコードを書く時代だからこそ、「何を作るか」を設計し、人を動かす上流の力が評価されます。コードが書けることに、企画やマネジメントというプラスアルファが加わると、市場価値は大きく変わります。
  • テレワークは出社回帰で落ち着きつつありますが*4、ハイブリッドを含めれば、場所を選ぶ余地は残っています。PMの仕事は人と情報を動かす比重が大きく、オンラインでチームを動かせる力は、これからの求人でこそ評価されます。
  • 求人を探すときは「リモート可」の中身(頻度・範囲)まで確認することが、入社後のギャップを防ぐ第一歩です。年収と働き方を切り離さず、「どこで、どう働くか」までを含めてキャリアを設計することが、PM転職を後悔しない選び方につながります。

PMという仕事は、人とプロジェクトを前に動かす仕事です。だからこそ、ご自身の働き方も、ご自身で動かしていけるはずです。年収の条件だけで決める前に、「どこで働きたいか」を一度、軸に戻してみてください。

Relasic(リラシク)について

リラシク(Relasic)は、株式会社LASSICが運営する、リモートワーク対応の正社員求人に特化した転職支援サービスです。PMを目指すあなたの希望と、企業のリアルな働き方を、ていねいにすり合わせます。条件の幅を広げるだけで、見える景色が変わります。

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出典・参考情報

*1 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「プロジェクトマネージャ(IT)」
*2 経済産業省「IT人材需給に関する調査」(みずほ情報総研、2019年公表)
*3 情報処理推進機構(IPA)「プロジェクトマネージャ試験」
*4 国土交通省「令和6年度 テレワーク人口実態調査 調査結果」(2025年3月公表)
*5 日本生産性本部「第15回 働く人の意識調査」(2024年7月公表、有効回答1,100人)
*6 情報処理推進機構(IPA)「DX動向2025」(2025年6月公表)
*7 世界経済フォーラム「仕事の未来レポート2025」(IPA「DX動向2025 AI時代のデジタル人材育成」が引用)

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