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CPOへの転職を成功させる「実績の4軸」とは|企業フェーズ別の要件整理から面接対策・オファー交渉まで

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CPO(Chief Product Officer/最高プロダクト責任者)の転職市場は、2023年以降で景色が大きく変わりました。スタートアップでは「PdMを束ねる役割」だったCPOが、上場企業やシリーズB以降の成長企業でも経営直下の必須ポジションへと格上げされ、想定年収1,500万〜2,000万円超のオファーも珍しくなくなっています。

一方で、CPO求人の多くは表に出にくく、公開されていても要件設計が企業ごとに大きく異なります。「自分はCPOで応募すべきか、VPoP候補か、それともCPO候補からスタートか」を判断できないまま、機会を逃すケースが増えています。

CPOクラスの方をご支援する立場から、転職市場の構造、年収相場、求められる経験、企業フェーズ別の要件、業界別の需要、そしてリモートワーク対応の選択肢までを整理してお伝えします。

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この記事のポイント

  • CPO(Chief Product Officer)の役割と、PdM・VPoP・CTOとの本質的な違いを整理します。
  • CPO転職の年収レンジ、求人の出方、選考で評価される実績の型をお伝えします。
  • 企業フェーズ別・業界別のCPO要件と、リモートワーク対応CPO求人という選択肢を提示します。

1. CPO転職とは|まず押さえる結論

CPO転職について、まず核心からお伝えします。CPO(Chief Product Officer/最高プロダクト責任者)は、経営の一員として全社のプロダクト戦略・ロードマップ・組織を統括するC-Suiteのポジションです。経済産業省の試算では、2030年までに国内で最大約79万人のIT人材が不足するとされ*1、プロダクト主導で成長を設計できる経営人材への需要は構造的に拡大しています。CPO・CPO候補の公開求人は、求人検索プラットフォーム上で常時550件以上が確認できる水準にあり*2、想定年収は1,200万〜2,000万円超のレンジが中心です。CPO転職を成功させる鍵は、求人の見極めと、自分の実績を「経営参画レベル」で言語化できるかにあります。

「CPO」という略称は複数の役職を指すため、転職活動を始める前に自分が目指すCPOがどれなのかを言語化しておく必要があります。一般的に転職市場で「CPO」と検索されるケースの多くはChief Product Officer(最高プロダクト責任者)ですが、ほかにもChief Privacy Officer(最高個人情報保護責任者)、Chief People Officer(最高人事責任者)、Chief Procurement Officer(最高調達責任者)など、同じ略称で異なる職務領域を指す役職が存在します。本記事ではプロダクト責任者としてのCPO(Chief Product Officer)を中心に解説します。

2. CPO(Chief Product Officer)の役割と他CxO役職との違い

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CPO転職を考えるうえで最初に整理すべきは、CPOが担う具体的な責任範囲と、他のCxOやプロダクト関連役職との違いです。CPOは「プロダクトの価値最大化」を経営課題として担う立場であり、4つの主要な役割を持ちます。

  • プロダクト戦略・ロードマップの策定:経営ビジョンを中長期のプロダクト戦略に翻訳し、3〜5年のロードマップを描く役割です。
  • プロダクトポートフォリオの管理:複数プロダクトを持つ企業では、リソース配分と優先順位の意思決定を担います。
  • プロダクトの企画・開発・収益化:PMFの達成と収益化までの一連のプロセスに責任を負います。
  • プロダクト組織の構築・運営:PdM・デザイナー・エンジニアを横断する組織の採用・評価・育成を統括します。

表1:CPO(Chief Product Officer)と関連役職の役割比較

役職主な責任範囲意思決定の対象典型的な権限レベル
CPO(Chief Product Officer)全社プロダクト戦略・ロードマップ・組織プロダクトポートフォリオ全体の方向性経営会議メンバー/取締役級
VPoP(VP of Product)特定プロダクトラインの責任者担当プロダクトの戦略・KPI部門長クラス
PdM(Product Manager)個別プロダクトの企画・改善機能設計・優先順位プロジェクト単位
CTO(Chief Technology Officer)技術戦略・エンジニアリング組織技術選定・開発体制経営会議メンバー/取締役級
VPoE(VP of Engineering)エンジニアリング組織のマネジメント採用・育成・開発生産性部門長クラス

CPOは経営会議に参画してプロダクトポートフォリオ全体の方向性を決定するポジションであり、VPoP・PdMは担当範囲が限定されます。CTOと並ぶC-Suite役職ですが、CPOは「顧客に何の価値を届けるか」を起点に意思決定し、CTOは「その価値をどう技術的に実現するか」を担う点で本質的に異なります。VPoPは特定プロダクト単位の責任者であり、CPOは全プロダクトポートフォリオの責任者です。応募ポジションを誤らないために、まずはこの表で、自分の現在地と求人要件の対応関係を確認しましょう。

2-1. CPOとCTOの違い

CPOとCTOは、どちらも経営会議に参画するC-Suiteであり、プロダクト開発に深く関わる点で共通しています。違いは責任の起点です。CPOは「顧客課題・市場ニーズ・事業KPI」を起点にプロダクトの方向性を決定し、CTOは「技術選定・アーキテクチャ・開発生産性」を起点に実現方法を決定します。スタートアップ初期はCEOやCTOがCPOの役割を兼務するケースもありますが、プロダクトの複雑化や複数プロダクト化に伴い、独立したCPOを設置する流れが定着しています。

2-2. CPOとVPoPの違い

VPoP(Vice President of Product)は、特定のプロダクトラインまたは事業部のプロダクト責任者です。CPOが全社のプロダクトポートフォリオを統括するのに対し、VPoPは担当範囲の戦略実行に責任を持ちます。マルチプロダクト企業では、複数のVPoPがCPOの下に配置される構造が一般的です。転職市場では「VPoP兼CPO候補」というポジションも多く、入社後に正式CPO就任を目指す建付けで募集されるケースが増えています。

2-3. CPOとPdMの違い

PdM(Product Manager)は、個別プロダクトの企画・優先順位決定・リリース管理を担当します。CPOがプロダクトポートフォリオ全体の戦略を描くのに対し、PdMは担当プロダクトの実行責任者です。CPOへのキャリアパスは、多くの場合「PdM → シニアPdM → VPoP → CPO」というステップを踏みます。PdMからいきなりCPOに転職するケースは稀で、間にVPoPまたはプロダクト責任者層での実績構築が入ります。

2-4. CPOと同じ略称の他のCxO役職

CPOと略される他の役職には以下があります。求人や記事でCPOという表記を見たときは、文脈で何を指しているかを確認することが大切です。

  • Chief Privacy Officer:最高個人情報保護責任者。個人情報保護法・GDPR対応を統括します。
  • Chief People Officer:最高人事責任者。人事戦略・組織開発の責任者(CHRO相当)です。
  • Chief Procurement Officer:最高調達責任者。サプライチェーン・購買戦略の責任者です。
  • Chief Performance Officer:業績管理責任者。KPI・パフォーマンス管理を統括します。

3. CPO転職市場の現状|想定年収1,200万〜2,000万円超、求人の多くは非公開化

CPO転職市場には、他のCxO転職とは異なるいくつかの特徴があります。第一に、公開求人として出てくる「CPO」と、実際に経営直下で機能している「CPO」では、要件レベルが大きく異なります。第二に、求人の多くが「CPO候補」「VPoP兼CPO候補」という形でリリースされ、入社後に正式なCPO就任を目指す建付けになっています。第三に、年収レンジが極めて広く、同じ「CPO」というタイトルでも800万円台から3,000万円超まで存在します。

3-1. CPO転職の公開求人と非公開求人

CPO・CPO候補の公開求人は、求人プラットフォーム上で550件以上を継続的に確認できます*2。一方、CPOクラスのポジションは公開求人として表に出にくい傾向があります。現職CPOの後任を社外に出しにくい事情や、特定スキルを持つ候補に直接打診する設計が背景です。そのため公開求人だけを追うと、検討できる選択肢が狭まりがちです。CPO転職を進める際は、エージェント経由で公開・非公開の双方から探す進め方が現実的なステップになります。

3-2. CPOの年収レンジ

表2:CPOクラスの年収レンジの目安(国内・正社員)

ポジション想定年収レンジ主な対象企業フェーズ市場の特徴
CPO候補(PdM/VPoP相当)800万〜1,200万円シリーズA〜B、ミドルステージ将来CPO就任を前提。SO付与が一般的
VPoP・正規CPO(事業規模中)1,200万〜1,800万円シリーズC〜D、上場準備期経営会議参画、プロダクト組織全体を統括
CPO(上場・大手・グローバル)1,800万〜3,000万円超上場企業、グローバル企業の日本拠点SO・RSU・業績連動報酬を含む総報酬で交渉

このレンジは、求人検索プラットフォームおよび当社が確認したCPO・プロダクト責任者ポジションの実勢から整理したものです*2、*3。同じCPO称号でも、企業フェーズ・事業規模・株式報酬の有無で総報酬が大きく変わるため、提示年収の額面だけで比較しないことが転職成功のポイントになります。特にスタートアップのCPO候補ポジションでは、現金年収を抑えてストックオプションで上振れを取りに行く設計が一般的で、IPO・M&A時のキャピタルゲインを織り込むと総報酬の評価が変わります。経営の意思決定に関与するCPOだからこそ、報酬構造自体を「経営者目線」で捉え直す視点が、CPO転職では効いてきます。

4. 企業フェーズ別のCPO要件|シリーズAから上場まで

CPO転職の難所は、同じ「CPO」というタイトルでも企業フェーズによって求められる要件が大きく異なる点にあります。応募ポジションのレベル設定を誤ると、書類選考の段階で要件不足と判断されたり、逆にオーバースペックと見なされて落ちることがあります。フェーズごとの要件差を理解することが、応募戦略の精度を上げる第一歩です。

表3:企業フェーズ別のCPOに求められる要件

企業フェーズ主なCPO要件意思決定の重み組織規模の目安
シード〜シリーズA0→1のプロダクト立ち上げ、PMF達成プロダクト全体の意思決定権プロダクト組織5〜15名
シリーズB〜C1→10のグロース、KPI設計、PdM組織構築経営会議参画、複数プロダクトの優先順位決定プロダクト組織15〜40名
シリーズD〜上場準備10→100のスケール、IR説明、上場準備取締役級、投資家対応プロダクト組織40〜100名
上場企業・大手マルチプロダクト戦略、M&A、グローバル展開経営戦略への影響、事業ポートフォリオ判断プロダクト組織100名以上

企業フェーズが進むほど、CPOには「プロダクト単体の責任者」から「事業戦略・組織戦略を含めた経営者の一員」への役割拡張が求められます。シリーズA〜BのCPOは自ら手を動かしてプロダクトに関与する比率が高く、シリーズD以降は組織を通じた成果創出と対外説明能力が中心になります。自分のキャリアの延長線上で無理なく担えるフェーズを見極めること、そして「次に挑戦したいフェーズ」を意識的に選ぶことが、CPO転職の成功と失敗を分けるポイントです。

5. 業界別のCPO需要動向|年収が最も高いのはFintech(1,800万〜3,000万円)

CPO転職市場では、業界によって求人の出方とCPO要件が異なります。プロダクト主導の成長戦略が確立している業界ほどCPO需要が高く、特にSaaS・Fintech・HRTechの3領域は、CPOポジションが急増しています。経済産業省「DXレポート」は、既存システムの刷新やDXが進まない場合、2025年以降に最大で年12兆円規模の経済損失が生じうると指摘しています*4。この課題を背景に、プロダクト主導で変革を担う責任者層の需要が拡大しています。

表4:業界別のCPO需要動向

業界CPO需要の特徴求められる経験年収レンジの傾向
SaaS(B2B)マルチプロダクト戦略の強化フェーズサブスクKPI設計、エンタープライズ顧客対応1,500万〜2,500万円
Fintech規制対応とプロダクト革新の両立が課題金融知識、規制リスク管理、UX設計1,800万〜3,000万円
HRTechマルチプロダクト化・タレントマネジメント領域拡大BtoB SaaS経験、組織人事ドメイン知識1,500万〜2,200万円
EC・コンシューマパーソナライゼーションとデータ活用BtoCグロース、データドリブン経営1,200万〜2,000万円
製造業・大手DX推進・新規事業のプロダクト責任者新規事業立ち上げ、社内変革推進1,500万〜2,500万円

SaaS業界では、単一プロダクトから複数プロダクトへの拡張期にCPOを設置する企業が増えています。FintechはCPOクラスの中で最も高い年収帯を形成しており、金融規制への理解とプロダクト革新を両立できる人材は希少です。HRTechは「タレントマネジメント領域」「労務領域」など複数の隣接領域への拡張で、マルチプロダクトCPOの需要が高まっています。製造業の大手企業では、社内DXや新規事業のプロダクト責任者として外部CPOを招聘するケースも増えており、転職先の選択肢は業界横断で広がっています。

6. CPOに求められる経験・スキル|選考で評価される実績の型

CPO転職の選考で問われるのは、肩書きではなく「再現性のある実績」です。求人企業がCPO候補に求める要件は企業フェーズによって異なりますが、共通して問われる4つの軸があります。

表5:CPOに求められる経験・スキルセット

評価軸具体的に問われる経験選考での確認方法
プロダクト戦略立案力3〜5年の中長期ロードマップを描き、実行・修正した経験過去のロードマップと結果の差分を提示
PMF・グロース実績0→1または1→10で、明確な数値成果を出した経験KPI(MAU、ARR、リテンション等)の改善実績
プロダクト組織マネジメントPdM・デザイナー・エンジニアを横断する10名以上の組織運営採用・評価・育成の仕組みづくりの実例
経営層との折衝力CEO・CTO・取締役会へのプロダクト提案と意思決定参画経営会議での意思決定事例の提示

このうち、選考で最も差がつくのは「数値で語れる実績の解像度」です。CPO候補の応募者で多いのは、ロードマップを描いた経験はあっても、その結果として何が達成され、何が達成できなかったのかを定量的に語れないケースです。CPOは経営の一員として説明責任を負うポジションであり、面接でも「なぜその意思決定をしたのか」「結果をどう評価しているのか」を一貫した論理で語れることが求められます。職務経歴書の段階で、KPIの改善幅・組織規模の拡大・関与した意思決定の重みを具体的な数値で示すことが、書類選考通過の最大要因になります。

もうひとつ重要なのが、CPO候補からCPOへの「型」を持っているかです。PdMとして個別プロダクトで成果を出し、VPoPまたはCPO候補として組織を任され、そこから正式なCPOに就任するというキャリアパスが王道ですが、外部からCPOに直接転職するルートも存在します。前者は内部昇格を意識した中長期の準備が必要であり、後者は他社で築いた実績と人脈が決め手になります。自分がどちらのルートで動いているのかを明確にしないまま転職活動を始めると、「CPO候補」で応募すべきポジションに「CPO」で応募してしまい、要件不足で落ちるという事態が起きやすくなります。

自分の実績を「CPO要件の4軸」で棚卸ししたら、次は市場にどんなポジションがあるかを見てみるのが近道です。Relasic(株式会社LASSIC運営)では、リモートワーク対応のCPO・VPoP・プロダクト責任者クラスの求人を扱っています。応募ポジションのレベル設定に迷う段階でも、キャリア相談からご利用いただけます。

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7. CPO転職を成功させる5つのステップ

CPO転職は、一般的な転職活動とは異なる進め方が必要です。情報の非対称性が大きく、求人の多くが表に出にくく、選考プロセスも経営層との対話が中心になります。当社で支援しているCPOクラスの転職プロセスを5つのステップに整理しました。

表6:CPO転職の進め方|5つのステップ

ステップ実施内容所要期間の目安
STEP1:実績の棚卸し過去のプロダクト戦略・KPI改善・組織構築を「4つの評価軸」で数値化2〜3週間
STEP2:応募ポジションのレベル設定自分が「CPO」「CPO候補」「VPoP」のどれで応募すべきかを判定1〜2週間
STEP3:求人探索と書類応募公開求人+エージェント経由の求人にアプローチ4〜8週間
STEP4:経営層との面接対応CEO・取締役との対話、プロダクト戦略の提案、ケース面接対応4〜6週間
STEP5:オファー精査と交渉固定報酬・SO・業績連動・条件全体で総報酬を評価し交渉1〜2週間

CPO転職は内定までに3〜6ヶ月かかるケースが一般的です。最も時間をかけるべきはSTEP1(実績の棚卸し)で、ここで言語化された実績がそのまま職務経歴書・面接・年収交渉に直結します。STEP4の経営層面接では、プロダクト戦略の提案を求められるケースが多く、応募先企業の事業構造を事前に分析しておく準備が必要です。STEP5のオファー精査では、額面年収だけでなくSO・RSU・業績連動の総報酬と、IPOやM&Aの可能性まで含めて評価する視点が求められます。各ステップでつまずきやすいポイントを事前に把握しておくことが、転職成功率を上げる最短ルートです。

STEP1で実績を棚卸しする観点

実績の棚卸しは、CPO転職の成否を左右する最重要ステップです。職務経歴書に「プロダクト戦略を策定した」とだけ書いても、選考側は判断材料を持てません。「どのKPIを、どこから、どこまで、どれくらいの期間で改善したのか」「組織を何名から何名に拡大したのか」「経営会議でどんな意思決定に関与したのか」を具体的な数値と固有名詞で言語化することが必要です。

STEP4の面接対策|経営層との対話で問われること

CPO面接の特徴は、一般的な職務経歴の確認ではなく「もしあなたが当社のCPOになったら、最初の3ヶ月で何をするか」を問われる点にあります。これは応募者の戦略構築能力と、応募先企業への理解度を同時に測る質問です。事前に企業のIR資料・プロダクトのリリースノート・採用ページの組織情報を読み込み、自分なりの仮説を持って臨むことが求められます。

8. リモート対応CPO転職|情報通信業はテレワーク実施率56.3%で最上位

CPO転職を成功させるうえで、近年見逃せないのが「働き方の柔軟性」という変数です。経営直下のポジションだからこそオフィス常駐を前提に考えがちですが、実際の市場では、リモートワーク対応のCPO・プロダクト責任者ポジションが着実に存在しています。テレワークの広がり方は、調査の見方によって2つの側面があります。総務省「令和6年通信利用動向調査」では、テレワークを導入している企業は47.3%でした(企業ベースの導入率*5)。一方、就業者個人ベースで業種別に見たパーソル総合研究所の調査では、情報通信業のテレワーク実施率が56.3%で全業種の最上位となり、IT系技術職・コンサルタント職も実施率の上位を占めています(2025年7月時点*6)。CPOが活躍する領域は、この就業者ベースで見たテレワーク親和性の高い領域と重なります。

表7:CPOがリモートワーク対応の転職を検討する際の判断軸

判断軸確認すべきポイント意思決定への影響
経営会議の運営形態オンライン参加可否、頻度、議事録運用意思決定スピードと参加度
プロダクト組織の分布メンバーの居住地、出社頻度、コミュニケーション設計マネジメント手法の再設計が必要か
事業フェーズシリーズ・上場ステータス・新規事業の有無必要な物理的密度と移動量
顧客接点の必要性BtoBの大型商談やBtoCのユーザー調査の頻度出張・出社の発生頻度
報酬構造固定報酬・SO・業績連動の比率長期的な総報酬とリスク許容度

リモート対応のCPOポジションを選ぶ際は、「リモートが可能か」だけでなく「経営の重要な意思決定がリモートで成立する組織設計になっているか」を確認することが鍵です。週1〜2回の出社(ハイブリッド型)を前提にしているCPO求人も多く、完全フルリモートに固執せず、自分の生活設計と経営参画の両立点を探ることが現実的な選択肢になります。実際、求人検索プラットフォームでは「東京:リモート CPO」「週2〜3日リモートワーク可 CPO」といったポジションが複数公開されており*2、地方在住のままCPOとして経営に参画するケースも増えています。海外拠点企業のCPOがシンガポールや欧州からフルリモートで日本法人に参画する事例も出始めており、働く場所の自由度はCPOクラスでも着実に拡大しています。

Relasic(株式会社LASSIC運営)は、リモートワーク対応の正社員転職を支援するサービスです。CPO・VPoP・CPO候補といったプロダクト責任者層のポジションも、リモートワーク対応の求人として継続的に取り扱っています。CPO転職を検討される方には、現職での実績整理から、応募ポジションのレベル設定、面接での経営層折衝のシミュレーション、そして報酬構造の交渉までを一貫してご支援しています。「経営に深く関わるCPOというポジションを、自分の生活設計とも両立させたい」というご相談は、2023年以降で増えており、リモート対応の求人と候補者の双方が広がっています。

9. CPO転職でよくある質問(FAQ)

Q1. CPO転職に年齢制限はありますか?

A. 明文化された年齢制限はありませんが、転職時の年齢層は30代後半〜40代が中心です。CPO候補ポジションでは30代前半からの応募も増えています。年齢よりも「直近5年の実績の鮮度」が問われる傾向にあります。

Q2. PdM経験だけでCPOに転職できますか?

A. PdM経験単独でCPO(正規ポジション)に転職するのは難しいケースが大半です。「PdM → VPoPまたはシニアPdM → CPO」というステップを踏むのが一般的です。ただしスタートアップのCPO候補ポジションであれば、PdMからの応募が可能なケースもあります。

Q3. CPO転職に英語スキルは必須ですか?

A. 日系企業のCPO転職では英語必須ではないケースも多いですが、グローバル展開している企業・外資系・海外投資家とのコミュニケーションが必要な企業ではビジネスレベルの英語が求められます。英語が必須条件かどうかは求人ごとに大きく異なるため、応募前に各求人の要件欄で確認することをおすすめします。

Q4. CPO候補ポジションで応募する場合、何年後にCPO就任が期待されますか?

A. 多くの企業で「入社後6ヶ月〜18ヶ月」を目安にCPO就任が想定されています。CPO候補で応募する場合は、入社時に「CPO就任のタイミング」「就任に必要な条件」を事前にすり合わせることが推奨されます。

Q5. スタートアップCPOと上場企業CPOではどちらが転職しやすいですか?

A. 転職の「しやすさ」は応募者の実績に依存しますが、求人数ではスタートアップCPOの方が多く、選考プロセスも比較的短期です。上場企業CPOは要件が厳格で、選考期間も長期化する傾向があります。スタートアップでCPOとして実績を積んでから上場企業CPOに移るキャリアパスも一般的です。

Q6. CPO転職でストックオプション(SO)はどう評価すべきですか?

A. スタートアップCPOではSOが報酬の中心になるケースが多く、額面年収だけで判断すべきではありません。「行使価格」「付与株数」「ベスティング条件」「IPO・M&Aの蓋然性」を総合的に評価する必要があります。経営参画の濃度が高いCPOだからこそ、SOの設計を経営者目線で読み解く力が求められます。

Q7. CPOはリモートワークで本当に務まりますか?

A. 業務内容の多くはオンラインで完結可能ですが、経営会議・大型商談・組織オフサイトでは対面の場が有効です。完全フルリモートよりも「週1〜2回の出社+フルリモート可」のハイブリッド設計のCPO求人が増えており、これが現実的な選択肢になっています。

10. まとめ|CPO転職は「型」と「働き方」で決まる

この記事のまとめ

  • CPO(Chief Product Officer)は、経営の一員として全社プロダクト戦略を統括するC-Suiteであり、年収レンジは1,200万〜3,000万円超の幅広い市場です。
  • 選考で評価されるのは、プロダクト戦略立案・PMF/グロース実績・組織マネジメント・経営層折衝の4軸を「数値で語れる」状態です。
  • 企業フェーズ(シードからシリーズD、上場)と業界(SaaS・Fintech・HRTech等)でCPO要件は大きく異なるため、応募ポジションのレベル設定が転職成功の出発点になります。
  • CPO候補からCPOへの王道ルートと、外部直接CPO転職のルートを混同しないことが、応募精度を上げる鍵です。
  • テレワーク導入企業は47.3%(総務省・企業ベース)、就業者ベースでは情報通信業のテレワーク実施率が56.3%で最上位(パーソル総研・2025年7月)。CPO領域はリモート親和性が高く、働き方の柔軟性を組み込んだ転職設計が現実的な選択肢になっています。

CPO転職は、求人検索だけでは見えないポジションと、要件設計の解釈次第で結果が大きく変わるレイヤーです。次の一歩として、自分の実績を「CPO要件の4軸」に沿って棚卸ししてみてください。そのうえで、リモートワーク対応も含めた選択肢を広げて比較することで、転職の解像度は一段上がります。


Relasic(リラシク)について

Relasic(株式会社LASSIC運営)は、リモートワーク対応の正社員求人に特化した転職支援サービスです。CPO・VPoP・プロダクト責任者クラスの求人も継続的にお預かりしており、経営参画と働き方の柔軟性を両立させたいハイクラス層のご相談を多くいただいています。フルリモート求人(全体の約40%)からハイブリッド勤務求人まで、多数の求人を取り扱っています。

CPOというキャリアを「自分の人生設計に合う形」で実現したい方は、まずは求人を見て、選択肢の幅をご確認ください。経営参画の濃度を保ちながら、リモートワーク対応で働くという選択肢が、現実の市場に確かに存在しています。

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出典・参考情報

*1 経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年3月公表)
*2 Indeed「CPO 求人」検索結果(2026年時点で550件以上の公開求人を確認)
*3 年収レンジは経営層向け公開求人情報をもとに編集部調べ(2026年)
*4 経済産業省「DXレポート ~ITシステム『2025年の崖』克服とDXの本格的な展開~」
*5 総務省「令和7年版 情報通信白書」(令和6年通信利用動向調査ベース、2025年公表)
*6 パーソル総合研究所「第十回・テレワークに関する調査」(2025年7月実施、2025年8月公表)

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