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退職願と退職届の違い|どちらを出すかと転職の段取り

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

退職願と退職届の違い|就業規則で見るのイメージ写真

退職の意思を伝える段階になると、「退職願」と「退職届」という2つの言葉を目にする場面が出てきます。同じ場面で使われる言葉ですが、位置づけは同じではありません。まずは2つの言葉の違いを整理したうえで、勤務先ではどちらをどう扱っているのかを確かめる進め方を見ていきます。

退職の意思を伝える前に、退職願と退職届のどちらを使うかで迷ったときは、就業規則の退職に関する記載を確かめることが、勤務先ごとの扱いを知る近道になります。

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数字で見る退職願と退職届の違い この記事の要約 確かめる場所 4 つの確かめ先 本文3で解説 就業規則など 進める段階 4 つの段階 本文5で解説 規則を探す〜人事に聞く 年齢の前提*1 44.4 →305.7千円 厚労省調査 平均年齢→女性の賃金ピーク この2つの言葉の位置づけは、就業規則の記載を確かめながら整理します *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • 退職願と退職届は、退職の意思を伝える場面で使われる書類ですが、位置づけは同じではありません。まずは言葉の違いを整理します
  • 勤務先での扱いは就業規則の退職に関する記載で確かめられます。記載が分からない場合は人事・総務に確かめる進め方があります
  • 一般労働者の平均年齢は44.4歳、女性の賃金ピークは305.7千円です*1。手続きとは別の前提として示します

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1. 退職願と退職届は、書類としての位置づけが違います

退職願と退職届は、退職の意思を伝える場面で使われる書類ですが、位置づけが異なります。どちらを、どの段階で使うかは勤務先によって異なり、呼び方や扱いは就業規則の記載で確かめられます。

2. 呼び方ではなく、勤務先での扱いに目を向けます

退職願と退職届という2つの言葉は、退職の意思を伝える場面でどちらも使われますが、同じ場面で同じ意味というわけではありません。本人から意思を伝える書類として使われる場面と、退職を届け出る書類として使われる場面とで、指す言葉が変わることがあります。この使い分けが勤務先ごとにどこまで統一されているかは、会社によって差があります。

呼び方の違いにこだわるより、勤務先がこの2つをどのように扱っているかを見たほうが、実際の進め方は早く見えてきます。同じ言葉を使っていても、勤務先によって求める書類の形や提出の位置づけが異なることがあります。呼び方だけを手がかりにすると、勤務先の実際の扱いとずれることがあります。

どちらを、どの段階で使うかは、就業規則に退職に関する記載があれば、そこに手がかりがあります。記載がない場合や、記載を読んでも呼び方の使い分けがはっきりしない場合は、人事・総務に確かめる進め方があります。呼び方にこだわって時間を使うより、確かめる相手を決めておくほうが早く進みます。

呼び方をどちらで覚えているかは、前の勤務先や日常で見聞きした経験に影響されることがあります。前の勤務先での経験がそのまま今の勤務先に当てはまるとは限らないため、記憶をもとに進めるより、手元の資料を確かめる進め方のほうが早道です。

退職の意思を伝えたあと、退職届をどこに出すかという場面も出てきます。提出先や控えの残し方については、別の記事で扱っています。

あわせて読みたい | 退職届の出す先|控えの残し方まで

3. 確かめる場所を並べて位置づけを見ます

退職願と退職届の扱いについて、勤務先でどう位置づけられているかを確かめる先は複数あります。代表的な確かめ先を、そこで分かることと合わせて並べます。

確かめる場所・そこで分かること・分からないときの相手

確かめる場所そこで分かること分からないときの相手
就業規則の退職に関する条項どちらを、どの段階で扱うかの記載人事・総務
退職に関する社内規程やマニュアル提出の順番や呼び方についての社内の運用人事・総務
直属の上司退職の意思を伝える相手としての位置づけ直属の上司
人事・総務の窓口就業規則の記載についての確認人事・総務

4つの確かめ先は、どちらを使うかを判断する場所ではなく、勤務先での位置づけを確かめる場所として使います。

就業規則の退職に関する条項に、扱いが明記されている勤務先もあれば、記載が薄い勤務先もあります。記載の有無を確かめること自体が、最初の一歩になります。

社内規程やマニュアルは、就業規則を補う形で、提出の順番や呼び方についての運用が書かれていることがあります。就業規則と合わせて確かめると、勤務先の位置づけがつかみやすくなります。書面での運用が定まっていない勤務先では、口頭のやり取りや過去の事例が手がかりになることもあります。

直属の上司は、どちらを使うかを決める相手ではなく、退職の意思をまず伝える相手として位置づけられます。誰にどこまで話すかという順番については、別の記事で扱っています。

人事・総務の窓口には、就業規則の記載について確かめられます。記載を読んでも呼び方や扱いがはっきりしない場合は、窓口に確かめる進め方があります。

複数の確かめ先を並べて見ておくと、ひとつの記載だけでは見えなかった位置づけに気づくことがあります。書類の名称が同じでも、社内での運用や保管の仕方は勤務先ごとに異なるため、資料を横並びで確認する姿勢が役立ちます。

あわせて読みたい | 社内の誰にどこまで話すか|伝える順番を決める

4. 手続きの話とは分けて、年齢や賃金の前提を示します

手続きの話とは分けて、年齢や賃金の前提を示します 44.4歳 一般労働者の平均年齢*1 一般労働者の平均年齢は44.4歳です*1 女性の賃金ピークは305.7千円です*1 退職の手続きとは結びつけない前提です この数字は確認の目安となる前提情報で、退職の手続きとは結びつけません *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

退職願と退職届のどちらを使うかという話から離れて、労働市場の前提となる数字を一つ示します。一般労働者の平均年齢は44.4歳です*1。

女性の賃金がピークになる年齢層は45〜49歳と55〜59歳で、305.7千円です*1。これは年齢別・性別の平均であり、退職の手続きを説明するものではありません。

この数字は、退職の手続きを考える前提として置くものであり、判断の基準にはしません。呼び方や扱いに迷ったときに確かめる先は、就業規則の記載と人事・総務の窓口です。

求人票や面接の場でも、こうした労働市場全体の数字が話題になることがあります。退職に関する確認とは別に、次の勤務先を考える際の背景として持っておくと、話が進めやすくなります。

5. 確かめる4つの段階をたどります

確かめる4つの段階をたどります 1 規則を探す 就業規則に退職に関する記載があるかを探します 2 記載を読む 扱いについての記載を読みます 3 呼称を確認 勤務先での呼び方や使い分けを確認します 4 人事に聞く 記載が分からない場合は人事・総務に聞きます この順番は、就業規則の記載を確かめるときの目安です

4つの段階のうち、最初に来るのは、就業規則に退職に関する記載があるかを探す段階です。退職の意思を伝える場面が近づいてきたら、まず就業規則を開いて、退職願や退職届についての記載があるかを確かめます。

記載を読む段階では、どちらの言葉が使われているか、どちらをどの段階で扱うと書かれているかを読み取ります。同じ言葉でも、勤務先によって指している書類の位置づけが異なることがあります。

呼称を確認する段階は、就業規則の記載だけでは呼び方の使い分けがはっきりしないときに必要になります。この2つの言葉が、勤務先の運用のなかでどう区別されているかを、記載と実際の運用の両方から確かめます。

最後の段階は、人事・総務に聞く段階です。就業規則を読んでも扱いが分からない場合や、記載自体が見当たらない場合は、人事・総務の窓口に確かめる進め方があります。

4つの段階を順に踏んでおくと、退職の意思を伝える前に、勤務先での位置づけを把握できます。段階を踏む速さは勤務先の状況によって変わるため、無理に急ぐ必要はありません。

段階を進める順番を意識しておくと、確認が済んでいない状態で先の対応に進んでしまう場面を減らせます。順番通りに進まない場合があっても、どの段階まで確認できているかを自分のなかで把握しておくと、次に何を確かめればよいかが分かりやすくなります。

6. 就業規則を確かめるときの3つの視点を挙げます

就業規則の退職に関する記載を確かめる際は、次の3つの視点を持っておくと、それぞれの位置づけがつかみやすくなります。

確かめるときの3つの視点

  • 言葉の記載:退職願・退職届のどちらの言葉が就業規則に使われているかを見ます
  • 扱いの記載:どちらをどの段階で扱うと書かれているかを見ます
  • 確かめる相手:記載が分からないときに聞く人事・総務の窓口を見ます

3つの視点を順に持っておくと、就業規則を読むときに何を確かめればよいかが整理されます。まずは言葉の記載があるかどうかを確かめます。

「言葉の記載」を見るときは、就業規則にどちらか一方しか出てこない勤務先もあれば、両方が出てくる勤務先もあります。出てくる言葉の数だけで、扱いの重さを判断することはできません。

「扱いの記載」を見るときは、どちらをどの段階で使うと書かれているかに注目します。段階の書き方も勤務先によって異なるため、記載をそのまま読み取ることが手がかりになります。

「確かめる相手」を見るときは、就業規則の記載だけで分からない部分を、誰に聞けば確かめられるかを把握しておきます。多くの勤務先では、人事・総務の窓口がその相手になります。

3つの視点は、就業規則を一度読んで終わりにするためのものではありません。読んでも判断がつかない部分が残ったら、そこを人事・総務に聞く材料として残しておくと、窓口でのやり取りが進めやすくなります。

位置づけを確かめたあとは、次の勤務先での入社日をどう決めるかという場面が出てきます。入社日の決め方については、別の記事で扱っています。

あわせて読みたい | 入社日の決め方|引き継ぎと選考のあいだ

7. よくある質問(Q&A)

Q1. 退職願と退職届は同じものですか。

A. 退職の意思を伝える場面で使われる書類という点は共通していますが、位置づけは同じではありません。使われる場面や届け出の形が、勤務先によって異なります。

Q2. 自分の勤務先では退職願と退職届のどちらを使うのですか。

A. 就業規則の退職に関する記載を確かめると、勤務先での扱いが分かる場合があります。記載を読んでもはっきりしない場合は、人事・総務の窓口に確かめる進め方があります。

Q3. 退職願と退職届の使い分けが就業規則に書かれていない場合はどうすればよいですか。

A. 就業規則に記載がない場合は、社内規程やマニュアルに運用が書かれていることがあります。それでも分からない場合は、人事・総務に直接確かめる方法があります。

Q4. 退職願を出したあと、退職届に切り替えることはできますか。

A. 切り替えの可否は、勤務先の就業規則や運用によって異なります。ここでは判断せず、就業規則の記載を確かめたうえで、人事・総務に相談する進め方を挙げるにとどめます。

8. まとめ:退職願と退職届は就業規則で確かめます

この記事の要点

  • 退職願と退職届は、退職の意思を伝える場面で使われる書類ですが、位置づけは同じではありません
  • 呼び方だけでなく、勤務先がどう扱っているかを見ることが手がかりになります
  • 確かめる先は就業規則の退職に関する記載で、記載が分からない場合は人事・総務の窓口に確かめられます
  • 一般労働者の平均年齢は44.4歳、女性の賃金ピークは305.7千円です*1。退職の手続きとは別の前提として示します
  • 就業規則を確かめたら、社内の伝え方や入社日の調整など、次の場面に進めます

退職願と退職届は、退職の意思を伝える場面でどちらも使われる言葉ですが、位置づけは勤務先によって異なります。呼び方にこだわるより、就業規則の退職に関する記載を確かめ、分からない点は人事・総務の窓口に確かめる進め方が近道です。呼び方や扱いの違いは、勤務先の規模や社内の運用によっても変わるため、一般的な傾向だけで判断せず、自分の勤務先の記載を確かめる姿勢を持っておくと、窓口でのやり取りも進めやすくなります。位置づけを確かめたら、社内の誰にどこまで話すかや、提出先をどこにするかといった、次の場面に進んでいけます。転職の準備を並行して進めておくと、確認が済んだ段階でも落ち着いて動けます。

退職願と退職届の位置づけは、就業規則の記載を確かめながら進められます

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出典・参考情報

*1 厚生労働省 賃金構造基本統計調査

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