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内定から入社までに手を付けるなら|選ぶ順番

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

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内定から入社までの期間に何を優先するかは、人によって分かれます。ここでは特定の学習の中身を指南するのではなく、入社後に自分で調べにくくなることを基準に、優先順位を選ぶ考え方を整理します。求人票や面談で得た情報を見返すところから始め、分からなかった前提を書き出したうえで、確認することを一つに絞り込みます。

選ぶ基準になるのは、内容の難しさではなく、入社後に自分で調べにくくなるかどうかです。求人票や面談の記録を見返すところから、優先順位を選び始めます。

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数字で見る入社前にやることの選び方 この記事の要約 優先の基準 1 調べにくさで選ぶ 本文1・2で解説 選ぶ手順 4 段階 記録から一つに絞る 本文5で解説 向く時期 2 入社前・入社後で分ける 本文3の表で解説 入社前にやることは、入社後に自分で調べにくくなることを軸に選びます *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • 入社前にやることは、入社後に自分で調べにくくなることから選びます
  • 求人票と面談の記録を見返し、確認できていない前提を一つに絞ってから確かめます
  • 判断がつかないことは、自分で進めず人事に確認します

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1. 入社前にやることは、調べにくくなる順で選びます

内定から入社までに手を付ける優先順位は、学習の内容そのものではなく、入社後に自分で調べにくくなることから選びます。求人票や面談の記録を見返し、確認できていない前提を一つに絞ってから確認する順番だと、限られた時間を無駄にしません。

内定から入社までの期間には、学べることも調べられることもたくさんあります。ただし時間には限りがあるため、何を先に手を付けるかを選ぶ必要があります。

選ぶ基準になるのは、内容の難しさや量ではありません。入社後にも同じように調べられることか、それとも入社後には調べにくくなることかという違いです。

すべてを網羅しようとすると、どれも中途半端になりがちです。基準を先に決めておくことで、限られた時間の中でも、優先順位に迷わず手を動かせます。

この違いを基準にすると、内定から入社までの期間にやることが、学習の指南ではなく、優先順位を選ぶ作業として整理できます。次の項目で、この基準を詳しく見ていきます。

2. 優先順位は、入社後に確認しにくいかどうかで決まります

技術に関する情報の多くは、ドキュメントや解説記事として公開されています。こうした情報は入社前でも入社後でも同じように参照できるため、いま無理に急いで押さえておく必要はありません。

一方で、面談で聞いた内容や、求人票に書かれていた前提は、入社した時点で確認する相手や聞き方が変わることがあります。同じ内容でも、候補者として尋ねる場合と、社員として尋ねる場合とでは、聞ける範囲が違うことがあります。

面談の場は、会社の考え方や背景を、候補者という立場からまとめて尋ねられる機会でもあります。入社後は、同じ内容を尋ねる相手も場の雰囲気も変わるため、面談で得た説明は書き残しておく価値があります。

前提が変わるのは、会社側の事情に限りません。個人の側でも、置かれた状況によって基準は変わります。たとえば賃金の水準は年齢によって前提が異なり、一般労働者の月給は55〜59歳で396.2千円である一方、60〜64歳では329.3千円です*1。ここで示したいのは学習の効果ではなく、前提そのものが状況によって変わるという点です。

入社前に何を優先するかも、同じように本人の状況や志望先によって変わります。だからこそ、一律の学習リストとして扱うのではなく、入社後に自分で調べにくくなることを軸に選ぶほうが、限られた時間を使いやすくなります。

何時間かければ十分かという発想に切り替えると、基準があいまいになりがちです。時間の長さではなく、何を先に確認するかという順番で考えるほうが、判断がぶれません。

3. 入社前に向くことと入社後でよいことを表で分けます

何を先に手を付けるかを、内容ごとに整理すると分かりやすくなります。

入社前に向くことと入社後でよいことの目安

入社前に向くこと入社後でよいこと判断の目安
求人票や面談で聞いた内容の記録を見返すこと開発環境や社内ツールの使い方を覚えること入社後も同じ入り口で調べられるかどうか
面談で聞けなかった前提を書き出しておくことコードの書き方や社内のルールを覚えること入社前にしか確認できない窓口かどうか
聞きそびれた点を一つに絞って人事に確認すること配属されたチーム独自の進め方を覚えること入社後の業務として案内される内容かどうか
確認できていない前提に、確認する時期を決めておくこと実務を通じて技術そのものを身につけること公開された資料として後からでも追えるかどうか

表の4行は、入社前に向くことと、入社後でよいことを、判断の目安とあわせて並べたものです。同じ「確かめる」でも、向いている時期は内容によって分かれます。

求人票や面談で聞いた内容は、時間が経つほど記憶があいまいになります。記録を見返す作業は、入社前のうちに済ませておくと、あとになって思い出せなくなることを防げます。

一方で、開発環境の使い方や社内のルールは、入社してから案内を受けたり、資料を読んだりして覚えれば足ります。入社前に急いで調べても、実際の環境とずれることがあります。

配属されたチーム独自の進め方は、配属が決まって初めて分かる内容です。入社前の面談で尋ねても、担当者によって答えが変わることがあるため、入社後に確かめる前提で構いません。

表を使うときは、上から順に手を付けるのではなく、自分にとって入社後に確かめにくいと感じる行から優先すると、限られた時間を無駄にしません。迷ったときは、判断の目安の列だけを見返せば十分です。

表の判断の目安を一言でまとめると、入社後も同じ入り口で調べられるかどうかです。次の項目で、この違いをもう一段掘り下げます。

あわせて読みたい | 入社日の決め方|引き継ぎと選考のあいだ

4. 触れておく効果は、内容によって変わります

同じ「入社前にやること」でも、効果の大きさは内容によって変わります。

触れておく効果は、内容によって変わります いまの位置 入社後に自分で調べられる 入社前に触れておくと効く どちらに近いかは、扱う内容や本人の状況によって変わります。 内容によって、入社前に手を付ける効果は変わります

入社前にやることのすべてが、同じくらい効果を持つわけではありません。内容によって、入社前に触れておく意味の大きさは変わります。

たとえば、公開された技術情報を読み込むことは、入社後にいつでも同じように取り組めるため、いま無理に優先する効果は大きくありません。

一方で、面談で聞いた前提を書き残しておくことや、聞きそびれた点を一つに絞っておくことは、入社前の限られた期間にしかできない作業です。時間が経つほど、記憶や状況が変わってしまいます。

不安に感じるかどうかではなく、入手できる経路が入社後も残るかどうかで判断すると、内容ごとに一貫した基準になります。

同じ内容であっても、会社や配属先によって、どちらの極に近いかは変わります。判断は一度きりで固定するのではなく、そのときどきの状況に合わせて見直します。

自分がいまどちらに近いかを判断する材料になるのは、その内容を入社後にも同じように調べられるかどうかです。次の項目で、この判断を実際の順番として並べます。

5. 求人票と面談の記録から、選ぶ流れをたどります

ここまでの基準を、実際に手を動かす順番として並べます。

求人票と面談の記録から、選ぶ流れをたどります 記録を見る 求人票や面談でのやり取りを見 返し、聞いた内容を確認します 書き出す 話の中で分からなかった前提や 、答えを聞けなかった点を書き 出します 一つに絞る 書き出した中から、入社後に自 分では調べにくいものを一つに 絞ります 入社後に確認 入社してから、絞った一点につ いて実際の状況を確かめます 順番を飛ばして手を広げると、どれも中途半端なまま入社日を迎えることになります

4段階の流れは、記録を見返すことから始まります。求人票や面談でのやり取りは、時間が経つほど記憶があいまいになるため、早いうちに見返しておくと、次の段階に進みやすくなります。

見返した内容の中から、分からなかった前提や、答えを聞けなかった点を書き出します。ここで書き出す量は多くても構いません。絞り込みは次の段階で行います。

書き出した項目の中から、入社後に自分では調べにくいものを一つに絞ります。複数を並行して進めようとすると、どれも中途半端になりやすいため、一つに絞ることが大切です。

絞り込む際に複数の項目が並んで見えるときは、入社後にもっとも聞きにくくなりそうな一点を選ぶと、判断の基準がぶれません。

絞った一点は、入社後に実際の状況を確かめます。開発用PCの支給のように、求人票の記載だけでは分からない内容もあるため、面談の段階で聞いておくと、入社後の確認がしやすくなります。

あわせて読みたい | 開発用PCの支給を求人で確かめる|聞く順番

6. やらないと判断したことは、理由を残します

入社前にすべてを片づけようとせず、やらないと決めたことの扱いも整理しておきます。

やらないと決めたことの扱い方

  • 期限を区切る:確認できていない前提は、入社後に確かめる時期を決めておくと、そのままにせずに済みます
  • 理由を記録する:あえて着手しなかった項目は、理由を短く書き残しておくと、あとで見返す際に迷いません
  • 窓口を決めておく:入社前に判断がつかないことは、誰に確認するかだけを決めておき、内容は入社後に確かめます

入社前にやることを選ぶ作業は、手を付けることを決めるだけでは終わりません。やらないと決めたことも、扱いを決めておく必要があります。

やらないと決めた項目をそのままにしておくと、入社後に思い出せなくなることがあります。確認する時期を区切っておけば、後回しにしたことを忘れずに済みます。

着手しなかった理由も、短くてよいので書き残しておくと役立ちます。あとで状況が変わったときに、なぜその時点で優先しなかったかを説明しやすくなります。

入社前に判断がつかないことは、無理に自分の考えだけで決めず、窓口を決めておくとよいでしょう。何を確認すればよいか分からないときほど、先に相談先を決めておくと迷いが減ります。

やらないと決めた項目は、入社日が近づいた段階で一度だけ見直すと、抜け漏れに気づきやすくなります。見直す回数を増やしすぎると、かえって迷いが増えるため、一度で十分です。

やらないと決めたことを、遅れや不利だと捉える必要はありません。優先順位を分けた結果であり、確認する時期と窓口さえ決めておけば、それで足ります。

書き残す際は、結論だけでなく、誰にいつ確認したかも添えておくと、入社後に状況が変わったときでも、経緯を説明しやすくなります。

7. よくある質問(Q&A)

Q1. 内定から入社までの間、会社から学習の範囲について案内はありますか。

A. 会社によって案内の有無は異なります。連絡がない場合は、こちらから人事に確認しても問題ありません。

Q2. 内定から入社までの間に、入社後の業務の一部を先に進めてほしいと言われました。応じてよいですか。

A. 自己判断で進めず、人事に確認します。内容の可否を判断するのは、会社側の担当窓口です。

Q3. 求人票や面談で聞けなかったことは、入社後に確認しても遅くないですか。

A. 内容によります。入社後も同じ入り口で調べられることは急ぐ必要がありませんが、入社前にしか確認できない窓口もあるため、優先順位を分けて考えます。

Q4. 開発環境や使用するPCについても、入社前に確認しておいたほうがよいですか。

A. 求人票の記載だけでは分からないことがあるため、面談の場で確認しておくと、入社後に困る場面を減らせます。

8. まとめ:入社前の準備は、調べにくくなる順に絞れます

この記事の要点

  • 入社前にやることは、学習の指南ではなく、優先順位を選ぶ作業です
  • 基準になるのは、入社後に自分で調べにくくなるかどうかです
  • 求人票と面談の記録を見返し、確認できていない前提を一つに絞ります
  • やらないと決めたことは、確認する時期と窓口を決めておきます
  • 判断がつかないことは、自分で進めず人事に確認します

内定から入社までにやることは、何を学ぶかではなく、何を先に確かめるかという選び方の問題です。求人票と面談の記録を見返し、確認できていない前提を一つに絞ってから、入社後に確認する順番を守れば、限られた時間を無駄にしません。

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出典・参考情報

*1 厚生労働省 賃金構造基本統計調査

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