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社外発表は転職で評価される?許可の取り方と線引き

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

社外で話した経験|許可と線引きから整えるのイメージ写真

社外で話した経験は転職の場面で見られることがありますが、その前に確かめておきたいのが、どこまで話してよいかという線引きです。会社の名前で話す場合と個人として話す場合とでは確認する相手が変わり、許可の取り方や話せる範囲の整え方も変わります。確認の進め方に絞って見ていきます。

社外で話した経験を語る前に確かめておきたいのは、実績の大きさではなく、会社の許可を得ているかどうかという線引きと、話せる範囲がどこまでかという点です。

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数字で見る発表の線引き この記事の要約 確認する相手 2 系統 上長・広報など 本文4の表で整理 整理する軸 2 許可の有無×固有性 本文6で整理 転職後の賃金増加 40.5 % 厚生労働省*1 許可の話とは別の前提として参照 許可を得ているかどうかが、社外で話した経験の扱い方を左右します *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • 社外で話した経験は転職の場面で見られますが、まず確かめるべきは実績ではなく許可の有無です
  • 会社の名前で話す場合と個人として話す場合とでは、確認する相手も範囲も変わります
  • 許可の取り方と話せる範囲の整え方は、勤務先の規程・上長・広報に確認しながら進めます

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1. 社外で話した経験は、許可の確認から扱いが変わります

社外で話した経験は転職の場面で見られますが、まず整えておきたいのは実績の大きさではなく、会社の名前で話したのか個人として話したのかという区別と、許可を得ているかという線引きです。この2点を整えてから、話せる範囲を確かめます。

社外で話した経験が転職の場面で見られるのは事実です。ただし見られているのは、話した回数や規模ではなく、その内容がどの立場で扱われていたかという点です。

会社の名前を出して話した場合と、個人の立場で話した場合とでは、確認しておくべき相手も範囲も変わります。この違いを整理しないまま経験を語ると、面接で聞かれたときに説明に詰まることがあります。

転職入職者のうち、転職後に賃金が増加した人は40.5%、減少した人は29.4%、変わらない人は28.4%です*1。増加が減少を上回ってはいますが、この数字自体は社外で話した経験の有無とは関係のない、転職全体の傾向です。

許可を得るというのは、口頭で了承をもらうだけを指すとは限りません。会社によっては、社内の申請フローに沿って資料を提出し、承認を得てから話すという手順が決まっている場合もあります。手順の重さは会社ごとに異なるため、まず自社の進め方を確かめることが出発点になります。

次の項目では、会社の名前で話す場合と個人として話す場合を比べたうえで、確認する相手の違いを整理します。

2. 会社の名前で話す場合と個人として話す場合を比べます

会社の名前で話す場合と個人として話す場合を比べます 会社の名前で話す場合 会社としての発信に近い扱いになります 資料は事前に社内の確認を求められます 資料や記録も会社の方針に沿って残ります 個人として話す場合 個人の考えや経験として話す形になります 業務で得た情報を含む場合は確認が要ります 記録や公開範囲は自分だけで決めきれません どちらの形で話す場合も、確認すべきは優劣ではなく許可を得ているかどうかです

会社の名前で話すか、個人として話すかは、話す内容そのものよりも先に決めておきたい前提です。どちらを選ぶかによって、確認する相手も、事前に済ませておく手続きも変わります。

会社の名前で話す場合は、所属先の発信に近い扱いになるため、資料の作成段階から社内の確認を経ることになりやすくなります。個人として話す場合は、その手続きが軽くなる一方で、業務で得た情報を含んでいないかという確認は別に必要です。

どちらの形が向いているかは、話したい内容の性質によって変わります。自分の考えや学びを中心に話すのか、業務で扱った内容に触れるのかによって、選ぶべき形も、確認すべき範囲も変わってきます。

会社の名前で話すか個人として話すかを先に決めておくと、資料の構成や触れる内容の粒度も、その前提に合わせて調整しやすくなります。決めずに作り始めると、あとから内容を削ったり言い換えたりする作業が増えます。

この整理をしたうえで、実際にどう線引きを決めておくかを次に見ていきます。

3. 話す前に線引きを決めておくと、あとで直さずに済みます

社外で話す予定が決まった時点で、話してよい範囲を先に決めておくと、資料を作ってから直す手間を避けられます。あとから範囲を狭めると、資料の構成ごと作り直すことになりがちです。

線引きの基準になるのは、業務で得た固有の情報を含むかどうかです。自分の考えや一般的な知見に基づく内容であれば、確認の負担は軽くなります。具体的な数値や社内の取り組みに触れる内容であれば、確認する相手も増えます。

線引きを決める相手は、直属の上長だけとは限りません。社外への発信に広報の確認が必要な会社もあれば、上長の判断だけで完結する会社もあります。どちらに当たるかは、社内の規程を確認するか、担当部署に聞くことで分かります。

確認した内容は、口頭のやり取りだけで終わらせず、メールなど残る形にしておくと安心です。あとになって、確認したかどうかの記憶があいまいになる事態を避けられます。

話す内容が固まってからではなく、話す予定が決まった段階で確認を始めておくと、資料の修正が発表の直前に集中する事態を避けられます。

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4. 話したい内容ごとに確認する先を並べます

社外で話す内容によって、確認する先とタイミングは変わります。

話す内容と確認先の対応

話したいこと確認する先確認のタイミング
個人の学びや感想が中心の内容勤務先の規程を確認資料作成前
業務で得た知見や手法の紹介直属の上長資料作成前
会社名や事業内容への言及上長・広報資料作成前〜完成後
資料や記録の社外公開広報・人事発表後

表の4区分は、話したい内容の性質によって、確認する相手とタイミングが変わることを示しています。個人の学びや感想が中心であれば、確認の負担は比較的軽くなります。

会社名や事業内容に触れる内容になるほど、確認する相手が増え、資料作成の前だけでなく完成後にも確認が入ることがあります。段階を追って確認しておくと、直前になって内容を差し替える事態を避けられます。

資料や記録を社外に公開してよいかどうかは、話した後にも確認が必要な項目です。発表は口頭のみで、資料は非公開という扱いにする会社もあります。

この一覧は一度使ったら終わりというものではなく、社外で話す機会があるたびに見返せるチェックリストとして使えます。話す内容が変わっても、区分と確認先を当てはめ直すだけで済みます。

同じ内容でも、社内向けの説明資料として使う場合と、社外に公開する資料として使う場合とでは、書ける情報の粒度が変わります。社内向けの資料をそのまま流用するのではなく、社外用に描き直す判断も、この一覧に沿って進められます。

確認先が複数にまたがる内容ほど、早い段階で確認を始めておくと、発表の直前になって進め方に迷うことを避けられます。

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5. 転職の場面で伝えるときの扱い方をそろえます

転職の場面で社外発表の経験を伝えるときに、そろえておきたい扱い方を3つ挙げます。

伝え方の整理

  • 話した立場を伝える:会社の名前で話したのか、個人として話したのかを明確にして伝えます
  • 公開範囲を伝える:資料や記録が社外に公開されているかどうかを併せて伝えます
  • 確認済みであることを伝える:許可を得たうえで話した経験であることを、必要に応じて添えます

社外で話した経験を転職の場面で伝えるときは、話した回数や規模よりも、どの立場で、どこまでの範囲を話したのかという点のほうが伝わりやすくなります。

会社の名前で話したのか、個人として話したのかを明確にして伝えると、面接官はその経験がどのような性質のものかを判断しやすくなります。伝え忘れると、実際とは違う印象を与えることがあります。

資料や記録が社外に公開されているかどうかも、伝えておきたい情報です。公開されている資料があれば、面接の場で参照してもらえることがあります。公開されていない場合は、話した内容の要点を自分の言葉で説明する準備をしておきます。

面接の場でこの3点を伝え忘れた場合でも、書類選考の補足資料や、後日のやり取りで補う方法があります。伝えるタイミングは面接の一度きりに限られません。

許可を得たうえで話した経験であることは、詳しく説明する必要はありませんが、聞かれた際に答えられるようにしておくと、やり取りが進みやすくなります。

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6. 許可の有無と情報の性質を2軸で整理します

社外で話した内容は、会社の許可を得ているかどうかと、固有の情報を含むかどうかという2つの軸で整理できます。

許可の有無と情報の性質を2軸で整理します 要確認ゾーン 許可がないまま固有の情報に触れている状態で、 後から指摘を受けやすい位置です 許可済み・詳細型 会社の確認を経ているため、固有の情報を含めても話 せる範囲に収まっている位置です 一般論型 固有の情報を避けているため、許可を経ていなくても 話しやすい内容にとどまる位置です 確認済み・一般型 許可も得ており内容も一般的なため、確認の負担が小 さい位置です 得ていない 得ている 許可を得ているかどうかは、固有の情報の量以上に、位置に影響すると考えられます

4つの位置のうち、最も確認しておきたいのは左上です。許可を得ないまま、固有の情報を含む内容を話していると、後になって指摘を受けることがあります。

右上は、固有の情報を含んでいても、会社の確認を経ているため、話せる範囲に収まっている位置です。許可を取るという手順を踏むことで、話せる内容の幅が広がります。

左下と右下は、いずれも固有の情報を避けた内容です。許可の有無にかかわらず、確認の負担は小さくなります。ただし、話しているうちに固有の情報に踏み込んでしまうこともあるため、境界を意識しておく必要があります。

話す機会が複数回続く場合は、そのたびに自分がどの位置にいるかを確認し直すと、位置のずれに早く気づけます。1回目に確認した内容が、2回目にもそのまま当てはまるとは限りません。

自分がどの位置で話そうとしているかは、話す予定が決まった段階で確認しておくと、あとから位置がずれていたと気づく事態を避けられます。

7. よくある質問(Q&A)

Q1. 社外で話した経験は、転職の書類や面接でどう扱われますか。

A. 話した回数や規模ではなく、どの立場で、どこまでの範囲を話したかという点が確認されることがあります。勤務先の規程に沿って整えた内容であれば、その経緯も伝えられます。

Q2. 会社の名前を出さずに個人として話した場合、会社の許可は不要ですか。

A. 個人としての発信であっても、業務で得た情報を含む場合は確認が必要になることがあります。所属先を出していないという理由だけで、確認が不要になるわけではありません。判断に迷う場合は上長や広報に確認します。

Q3. どこまで話してよいかは、誰に確認すればよいですか。

A. 勤務先の規程を確認したうえで、直属の上長や広報の担当者に相談する進め方が一般的です。窓口は会社によって異なります。

Q4. 話した後に資料や記録を公開してよいかも確認が必要ですか。

A. 話す内容の確認と、資料や記録を公開してよいかどうかの確認は別に必要になることがあります。発表時点で問題がなくても、公開の可否は改めて確認したほうが安全です。発表後にも上長や広報に確認します。

8. まとめ:社外で話した経験は許可の確認から整えます

この記事の要点

  • 社外で話した経験は、話した回数や規模ではなく、どの立場で、どこまでの範囲を話したかが確認されることがあります
  • 会社の名前で話す場合と個人として話す場合とでは、確認する相手も範囲も変わります
  • 話す予定が決まった段階で、固有の情報を含むかどうかを基準に線引きを決めておくと、あとから直す手間を避けられます
  • 許可を得ているかどうかは、固有の情報の量以上に、話せる範囲に影響すると考えられます
  • どこまで話してよいかの判断に迷う場合は、勤務先の規程を確認したうえで、上長や広報に相談します

社外で話した経験は、実績の大きさよりも、許可を得ているかという線引きで扱いが変わります。会社の名前で話すのか個人として話すのかを整理し、固有の情報を含む内容であれば、話す予定が決まった段階で上長や広報に確認しておくと、あとから直す手間を避けられます。転職の場面で伝えるときも、話した立場と公開範囲、確認済みであることをそろえておけば、聞かれたときに落ち着いて答えられます。

社外で話した経験を整えてから、次の一歩へ

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出典・参考情報

*1 厚生労働省 雇用動向調査

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