EC-CUBEの求人|既存サイトの改修とバージョン別に必要な技術

求人票に「EC-CUBE」と書かれていても、そこにある「改修」が新機能の追加なのか、古いバージョンからの移行なのかは、募集要項の文面だけでは読み取れません。担当する改修の内容や関わるバージョンによって、必要になる経験も、在宅のまま対応できる仕事かどうかも変わってきます。応募する前に、求人が指している作業の中身を確かめておく必要があります。
雇用されている人のうちテレワークを実施しているのは16.8%です*1。EC-CUBEの求人でも在宅勤務が前提とは限らず、出社の有無は募集ごとに条件が分かれます。
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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)
この記事のポイント
- EC-CUBEの求人で多いのは新規構築ではなく、既存サイトの改修です。担当する系統によって、必要になる技術は変わります。
- 雇用されている人のうちテレワークを実施しているのは16.8%です*1。EC-CUBEの求人でも、在宅勤務の条件は求人ごとに異なります。
- 改修を担当してきた技術者が、次の求人を探す動きも見られます。転職者数は年間330万人です*2。
1. EC-CUBEの求人は改修が中心の仕事です
EC-CUBEの求人で多くを占めるのは、新規サイトの立ち上げではなく、稼働中のサイトの改修です。担当するバージョンや改修の内容によって、必要な経験もリモートワークで対応できる仕事かどうかも変わります。雇用されている人のうちテレワークを実施しているのは16.8%です*1。EC-CUBEの求人でも在宅勤務が前提とは限らないため、応募前に条件を確かめる必要があります。
EC-CUBEは、国内で公開されているオープンソースのECサイト構築システムです。求人票に書かれている場合、担当する仕事の多くは、稼働中のサイトの保守や機能追加であり、ゼロからの新規構築ではありません。
改修と一口に言っても、決済方法の追加、在庫や配送システムとの連携、古いバージョンからの移行など、内容には幅があります。求人票の「改修」という言葉だけでは、その幅のどこに当たるのかが分かりません。
担当するバージョンによって使う技術も変わるため、求人票に書かれた情報だけで判断せず、面談で具体的な作業内容を確認しておくことが、応募後のずれを防ぐことにつながります。
改修の求人でよく挙げられる作業には、決済方法の追加、配送業者との連携、セキュリティ更新、既存プラグインの改修などがあります。求人票にどの作業が含まれるかが明記されていない場合は、面談で具体的に確認しておくと、入社後の仕事内容のずれを防げます。作業の一覧を求人票と照らし合わせながら質問すると、面談の限られた時間でも必要な情報を過不足なく確認できます。
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2. 応募前に確認する手順を押さえます
求人票に書かれた情報だけで応募を決めると、実際に担当する作業が想定と異なっていたと後から気づく場合があります。手順を1つずつ確認しておくことで、そのずれを防げます。
面談では、担当する作業だけでなく、開発環境やテスト環境が整っているかどうかも確認しておくと、入社後の見通しを立てやすくなります。
3. 改修の内容はバージョンで分かれます
EC-CUBEには複数のバージョン系統があります。2系は独自のPHPフレームワークをベースに作られており、3系以降はSymfonyフレームワークをベースにした構成に変わりました。
2系はサポートが終了しており、求人で「改修」と書かれている場合、この系統からの移行作業を含むことがあります。移行では、古いプラグインの互換性や、データベースの構造の違いを扱う必要があります。
4系は現在も更新が続いている系統で、Symfonyの新しいバージョンに対応しています。この系統を扱う求人では、Symfonyの経験がそのまま評価につながりやすくなります。
改修の対象がどの系統かによって、必要になる知識も変わります。2系の求人ではPHPの基礎的な実装力が中心になり、4系の求人ではSymfonyやTwigといったフレームワーク特有の知識が求められる場合があります。
求人票に系統の記載がない場合は、面談で確認しておく必要があります。系統を確認せずに応募すると、入社後に想定と異なる技術を扱うことになりかねません。
技術面では、テンプレートエンジンのTwigを扱う機会も増えています。画面の表示崩れを直す作業や、独自デザインの反映など、PHPだけでなくTwigの知識が問われる求人も見られます。データベースの移行を伴う改修では、既存データの整合性を保ったまま新しい構造に移す作業が発生します。移行の手順や検証方法を求人票だけで確認するのは難しいため、面談で作業の流れを聞いておくと、入社後の負担を見積もりやすくなります。
4. EC-CUBEのバージョン別に技術を比較します
EC-CUBEの系統ごとに、使われている技術構成と対応状況を確認します。
【表1】EC-CUBEの系統別技術構成
| 系統 | ベースの技術 | 対応状況 | 求人で問われやすい経験 |
|---|---|---|---|
| 2系 | 独自PHPフレームワーク | サポート終了 | 移行作業の実務経験 |
| 3系 | Symfony2 | 更新は限定的 | Symfonyの基礎知識 |
| 4系 | Symfony 4/5 | 更新が継続中 | Symfonyの実装経験 |
表のとおり、系統によってベースとなる技術がまったく異なります。2系は独自のフレームワークで作られているため、Symfonyの経験だけでは対応できない部分があります。
4系は現在も更新が続いており、求人でSymfonyの実装経験が問われやすいのはこの系統です。応募する求人がどの系統を対象にしているかで、必要な経験の中身が変わります。
系統を比較する際は、対応状況だけでなく、社内に保守担当者が残っているかどうかも確認しておくとよい情報になります。担当者が退職済みで、ドキュメントも整っていない状態から改修を担当する求人もあります。表に挙げた3つの系統は、いずれも実際の求人で見られる組み合わせです。応募先がどの系統に当たるかを、面談の早い段階で確認しておくと、必要な知識の見通しが立てやすくなります。
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5. 選考の段階で確認できる情報が変化します
選考が進むにつれて、確認できる情報の詳しさは変わっていきます。書類選考の段階では、求人票に書かれた内容の概要しか分かりません。
技術面談以降になると、実際に触れるEC-CUBEのバージョンや、改修の対象となるサイトの規模など、より具体的な情報を確認できるようになります。段階ごとに聞ける内容を把握しておくと、限られた時間を有効に使えます。
早い段階で条件を確認しておくと、内定後に働き方の面で認識がずれることを防げます。とくにリモート条件は、選考の後半にならないと詳細が明かされない求人も見られるため、技術面談の時点で聞いておくことが有効です。段階ごとに確認できる内容を把握しておけば、最終面接では条件面の確認に時間を使えます。
6. 求人票で確かめたいことを挙げます
EC-CUBEの求人に応募する前に、求人票や面談で確かめておきたいことを4つ挙げます。
応募前に確かめたい4つのこと
- 担当する系統:2系・3系・4系のどれを扱う求人かを確認します。
- 改修の内容:機能追加なのか保守なのか、担当する作業を確認します。
- 開発環境の整備状況:テスト環境やドキュメントが整っているかを確認します。
- リモート条件:出社が必要な頻度や、在宅で対応できる作業を確認します。
4つの点はどれも、求人票の文面だけでは判断しきれない内容です。面談で具体的に確認しておくことで、入社後の認識のずれを防げます。
とくに開発環境の整備状況は見落とされやすい点です。テスト環境がない状態で本番環境を直接改修する求人もあるため、事前に確認しておく必要があります。
一般労働者の平均年齢は44.4歳です*3。改修を担当する求人でも、年齢層に関わらず実務経験の中身が重視されます。
求人票に開発環境やドキュメントの整備状況が書かれていない場合は、面談で具体的に尋ねてよい項目です。整っていない状態から改修を担当するケースもあるため、事前に把握しておくと入社後の負担を見通しやすくなります。4つの点をあらかじめメモにしておき、面談の最後にまとめて確認すると、聞き漏らしを防げます。
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7. よくある質問(Q&A)
Q1. EC-CUBEの実務経験が浅くてもこの系統の求人に応募できるか
A. 応募できる場合があります。とくに2系からの移行を扱う求人では、PHPの基礎的な実装力があれば、系統特有の知識は入社後に補える求人もあります。求人票や面談で、求められる経験の深さを確認しておくと安心です。
Q2. 求人票に系統の記載がない場合どう確認すればよいか
A. 面談で確認するのが確実です。担当する改修がどのバージョン系統を対象にしているかで、必要になる技術がPHPの基礎中心かSymfonyの実装経験中心かが変わります。
Q3. 改修の求人ではテスト環境が用意されているか
A. 求人によって異なります。テスト環境がなく、本番環境を直接改修する求人もあるため、開発環境の整備状況は面談で確認しておく必要があります。
Q4. リモートワークで対応できるのはどのような作業か
A. 求人ごとに条件が異なります。コードの改修は在宅で対応できる求人もありますが、サーバーの設定変更や社内システムとの連携作業では出社が必要になる場合があります。
Q5. 転職の際改修の経験はどう伝えればよいか
A. 担当した系統と、改修の具体的な内容を数値や具体例で伝えると伝わりやすくなります。「保守を担当した」だけでなく、「2系から4系への移行で、決済機能の連携を担当した」のように、対象と内容を明確にすることが重要です。
Q6. 改修の求人で事前に用意しておくとよい資料はあるか
A. 担当した改修の内容を、対象と使った技術に分けて整理した資料があると役立ちます。バージョンの系統ごとに実装した内容を書き出しておくと、面談で具体的に伝えやすくなります。改修前と改修後で何が変わったかを添えると、より伝わりやすくなります。
8. まとめ:改修の内容を確かめます
この記事のまとめ
- EC-CUBEの求人で多いのは新規構築ではなく、既存サイトの改修です。担当する系統によって、必要な技術は変わります。
- 雇用されている人のうちテレワークを実施しているのは16.8%です*1。在宅勤務の条件は求人ごとに異なります。
- 転職者数は年間330万人です*2。改修の経験を、次の求人でどう伝えるかも準備しておく必要があります。
- 求人票だけで判断せず、系統・改修の内容・開発環境・リモート条件を面談で確認することが、応募後の認識のずれを防ぎます。
改修の中身は、求人票の文字だけでは見えてきません。系統や作業の内容を確認したうえで、これまでの経験がどう評価されるかを、専任のエージェントに相談することもできます。担当してきた改修の内容を整理しておくことが、次の求人選びの土台になります。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 国土交通省「テレワーク人口実態調査」(2025年度調査・2026年公表)
*2 総務省統計局「労働力調査(詳細集計)2025年(令和7年)平均結果」(2026年公表)
*3 厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査の概況」(2026年3月公表)
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