kintoneの経験は転職で活きる|資格と開発の実績

社内でkintoneのアプリを作ってきた人ほど、転職のときに手が止まります。kintoneはアプリを作って業務のデータを扱うしくみで、使い方はkintoneヘルプに公開されています*2。職務経歴書に書くとき先に分かれるのは、どこまで触ったかです。
画面から項目を並べただけの人と、JavaScriptを書いて動きを足した人では、読む側に届く行が別になります。どちらが上ということではなく、書ける行の出どころが違うだけです。はじめに決めるのは、自分が触った深さです。
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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)
この記事のポイント
- kintoneの経験は、画面から項目を並べた設定と、JavaScriptでのカスタマイズと、外のシステムとの連携の3つに分かれます。職務経歴書に書いたとき読む側へ届く行は、この3つで別々でした。
- 画面の設定だけで止まっている場合も、書ける行は残っています。誰のどの業務を、どんな紙やExcelから移したのかを書けば、道具の名前より長く使える記録になりました。
- JavaScriptでのカスタマイズや外部のシステムとの連携まで進んだ場合は、使った仕様を名指しで書けます。その仕様は、サイボウズのcybozu developer networkに公開されています*1。
1. kintoneの経験は触った深さで3つに分かれる
kintoneを触った経験は、画面の設定だけで組んだか、JavaScriptでカスタマイズしたか、外のシステムとつないだかの3つに分かれます。同じ「kintoneを使っていました」の一行でも、この3つでは引き受けた作業が別です。読む側は、書かれた行が自分の会社の仕事と重なるかを見ています。まず、自分がどこまで触ったかを決めてください。
そのため、最初の一行には道具の名前ではなく作ったアプリを置きます。項目を並べただけでも、誰のどの業務を移したのかは書けます。コードを書いたなら、どの画面のどの動きを足したかを名指しできました。3つの分かれ目は、ここにあります。
ただし、3つ全部に手を伸ばしている必要はありません。設定だけで止まっている人にも、書ける行は残っています。紙とExcelで回していた仕事をアプリへ移した経緯は、道具の名前より長く使えるからです。移した経緯を思い出すところから始めます。
実際、名指しで書ける仕様は公開されたものです。サイボウズのcybozu developer networkには、kintoneのカスタマイズの仕様があります*1。REST API(外のシステムとデータをやり取りするしくみ)とJavaScript APIの仕様も、同じ場所に並んでいます*1。プラグイン(アプリに機能を足す部品)の開発、外部連携、システムの構築と運用、開発ツールとライブラリの資料もそろっています*1。自分が使ったものだけを、名前のまま書けます。
2. コードの有無と使う人の数で書ける行が決まる
ただし、深さだけで書く行が決まるわけではありません。同じ設定だけのアプリでも、自分の部署の数人が使うものと、取引先まで入力するものでは考えた中身が違います。使う人が増えるほど、入力の決まりと権限の話が出てきました。図の縦と横は、この2つを掛け合わせています。
実際、一番書きやすいのは右上です。コードを書いていて、しかも他の部署や社外の人が使うアプリなら、使った仕様の名前と使う人の数を1行に入れられます。左下に当てはまる場合は、数の代わりに移す前の状態を書きます。紙とExcelのどちらから移したかは、そのまま1行になりました。
そのため、書き始める前に自分の位置を決めます。コードを書いていない場合は、下の2つのどちらかです。取引先や他の部署の人が入力していたなら、右下に入ります。入力の規則をどう決めたかは、そこで1行になりました。
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3. 設定だけで作った人が残せるのは業務を読み解いた記録
実際、項目を画面に並べただけの場合でも、書き出せることは4つあります。誰のどの作業をアプリへ移したのか、移す前は紙とExcelのどちらだったのか、項目をいくつにしたのか、使う人が何人いたのかです。この4つは、手元の画面を開けば今でも数え直せます。数字の出どころは記憶ではなく記録です。
そのため、項目の数は業務を読み解いた跡として書けます。手書きの欄をいくつ減らしたかを書けば、減らした理由まで話せます。使わなくなった欄は、誰も見ていなかったか、別の場所に同じものがあったかです。絞る作業そのものが、業務を整理した記録でした。
一方、設定でできることは思い込みで決めないほうが早いです。画面の設定でどこまで組めるかは、サイボウズが出しているkintoneヘルプに書かれています*2。自分が手を動かしたのが設定の側かコードの側かは、そこで見分けられます。書く言葉も、公開されている言い方に寄せておくほうが安全です。
4. 4つの段階で職務経歴書に足せる行が入れ替わる
そのため、触った深さは4つの段階で並べられます。第一に画面から項目を並べる設定、第二にJavaScriptでのカスタマイズ、第三に外のシステムとの連携、第四に運用の設計です。進んだ段階が上ほど、名指しできる仕様が増えました。止まった段階を隠す必要はありません。
実際、段階が上がると書く言葉も入れ替わります。設定の段階では、移した業務と項目の数が行の中身でした。カスタマイズの段階に入ると、足した動きと書いた画面の数に変わります。連携と運用の設計まで進むと、つないだ相手と決めた規則が前に出ます。
ただし、4つを順に上るとは限りません。プラグインを入れただけで止まっている人も、外部の連携だけを引き受けた人もいます。並んでいるのは難しさの順ではなく、手を入れた場所の違いです。自分が立っている場所を1つ選べば足ります。
一方、運用の設計まで受け持った場合は、書く相手が変わります。誰がどの画面を見られるかを決めた話と、入力の規則を書いた手引きの話は、開発の経験とは別に読まれました。異動してきた人がその日から入力できたなら、その結果まで書けました。段階の名前より、残した決まりのほうが伝わります。
5. 深さごとに職務経歴書の中身と面接の質問が変わる
そのため、書く前に面接で返ってくる質問まで見ておくと手が早いです。設定だけで作った人には、なぜその項目にしたのかが聞かれます。コードを書いた人には、動かなくなったときにどう直したかが返ってきました。表の右の列は、書いた行に対して来る質問です。
触った深さごとに書ける中身と面接で来る質問
| 触った深さ | 職務経歴書に書けること | 面接で聞かれること |
|---|---|---|
| 画面から項目を並べた設定 | 移す前の紙やExcelの状態/決めた項目の数/毎日使う人の数 | なぜその項目にしたのか/使う人からどんな要望が出たか |
| JavaScriptでのカスタマイズ | 足した動きと書いた画面の数/入れたプラグインの用途 | どこまで自分で書いたか/動かなくなったときどう直したか |
| 外のシステムとの連携 | つないだ相手/やり取りしたデータの向き/失敗したときの扱い | つなぎ先が止まったらどうするか/認証をどう持たせたか |
| 運用の設計 | 権限をどう分けたか/入力の規則/引き継いだ人の数 | 異動や退職のときに誰が直すか/規則を守らせた手立て |
ただし、4つの行を全部埋める必要はありません。自分が立っている段階の行だけを見て、左の中身を職務経歴書へ移します。答えられない行は、書かずに外すほうが安全です。書類と面接で同じ話を2度並べると、どちらも薄くなりました。
6. 職務経歴書にそのまま貼れる6つの文
一方、kintoneの経験を行の形にできないときは、先に出来上がった文を見るほうが早いです。6つの文は、設定だけで作った場合から運用の設計まで、深さの順に並べてあります。会社名と部署名は伏せ、社内の◯◯部門や取引先として受けてあります。自分に近い1つを選んで、数字を入れ替えてください。
深さの順に並べた例文
- 社内の営業部門が紙とExcelで回していた見積の受付を、kintoneのアプリへ移しました。入力する項目を28から14に絞り、営業と事務のあわせて32人が毎日使っています。
- 社内の3つの部門にまたがっていた備品の申請を、1つのkintoneアプリにまとめています。部門ごとに違っていた紙の様式を1つの入力画面に整理し、申請から承認までを画面の設定だけで組みました。
- 取引先へ出す報告書の作成画面に、JavaScriptで入力の検査を足しました。日付と金額の桁が合わないときは保存を止める処理を書き、差し戻しを月20件から3件へ減らしています。
- 社内の4つの部門が使うアプリへ、同じ集計を表示するプラグインを作りました。公開されている仕様に沿って組み、追加の設定なしでどの部門にも配れる形にしています。
- 社内の受注を管理するアプリと、取引先へ送る出荷の一覧を、REST APIでつなぎました。1日1回のやり取りで転記をなくし、担当者2人が毎朝1時間かけていた入力を止めています。
- 社内の5つの部門で使うkintoneのアプリについて、誰がどの画面を見られるかを決め直しました。入力の規則を書いた手引きを作り、異動してきた人がその日から入力できるようにしています。
ただし、6つを全部並べると1行あたりの印象が薄くなります。応募先の求人に近いものを2つ選び、残りは面接で話すために手元へ置きます。選ぶ2つは、設定と連携のように深さを変えておくと、別々の質問が返ってきました。並べるのは2行で十分です。
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7. よくある質問(Q&A)
Q1. kintoneの資格を持っていないと職務経歴書に書けませんか
A. 資格の有無より先に読まれるのは、何を作ったかの記録です。画面の設定だけでも、移す前の紙やExcelの状態と項目の数を書けば1行になりました。作ったアプリの話が1行も無い書類には、質問が返ってきません。
Q2. 画面の設定しか触っていない場合は何を書きますか
A. 移した業務の中身を書きます。誰のどの作業を、どんな紙やExcelから移したのか、いくつの欄を残したのか、何人が使っていたのかの4つで足ります。業務を読み解いた記録は、道具の名前より長く残りました。
Q3. JavaScriptを少し書いた程度でも実績になりますか
A. 書いた量ではなく、どこにどんな動きを足したかで読まれます。入力の検査を1つ足しただけでも、止めた誤りの種類を添えれば1行になります。使った仕様の名前は公開されているので*1、そのまま書いて構いません。
Q4. 社内だけで使ったアプリでも書いてよいですか
A. 社内のアプリでも書けます。会社名と部署名を外し、社内の◯◯部門という受け方にすれば、外へ出していない仕事も行にできます。使った人の数と、移す前にかかっていた時間を添えてください。
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8. まとめ:作ったアプリと使った仕様を名指して書く
書き出す前の4つ
- 画面の設定だけか、JavaScriptで手を入れたか、外のシステムとつないだかを決める
- 誰のどの作業を、どんな紙やExcelから移したのかを書き出す
- 項目の数と使う人の数を、アプリの画面から数え直す
- 使った仕様の名前を、公開されているもののなかから名指しで書く
そのため、書き出す前に自分が触った深さを決めるところから始めてください。設定だけで止まっていても、移す前の状態と項目の数は残っています。カスタマイズや外部との連携まで進んだなら、使った仕様の名前をそのまま並べます。kintoneの経験も、この順に書けば1行ずつ形になりました。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 cybozu developer network「kintone」(2026年確認)
*2 kintone ヘルプ(サイボウズ)(2026年確認)
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