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転職エージェントを使わない人は約8割|使った人は20.9%

転職エージェントを使わない人は約8割|使った人は20.9%のイメージ写真

転職した人の約8割は、転職エージェント(厚生労働省の調査では「民間の職業紹介機関」)を使っていません*1。使った人は2025年の調査で20.9%でした*1。最も多い方法は求人サイト・求人情報誌などの45.1%で、ハローワークなどの公的機関が29.6%でした*1。どの割合も複数回答で、1人が2つ以上の方法を選んだ場合を含みます。

転職エージェントを使わない転職では、求人探しから面接の日程の調整まで、応募する本人が企業と直接やり取りします。なお、手数料を求職者に求めてよい職業は、法律で5つに限られています*2。

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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

この記事のポイント

  • 2025年の調査で、民間の職業紹介機関を使った転職者の割合は20.9%です*1。求人サイトや求人情報誌、新聞・チラシなどを使った45.1%のほうが多い結果でした*1。
  • 事業者が求職者から手数料を取れるのは、芸能家やモデルなど5つの職業に限られます*2。そのうち3つの職業は、就いた仕事の年収が700万円を超えるときだけです*2。
  • エージェントを通さない応募では、書類の提出も面接の日程も、応募先の企業と本人とで決めます。賃金や勤務地は、内定のあとに労働条件通知書(働く条件を書いた書面)で読んでください。

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1. 転職エージェントを利用した転職者は2025年に20.9%

厚生労働省の調査で、転職エージェントにあたる民間の職業紹介機関を利用した転職者の割合は、2025年に20.9%でした*1。転職者がいちばん多く使ったのは求人サイトや求人情報誌などで、45.1%です*1。次いで多いのは公的機関のハローワークなどで29.6%、知人や友人などの縁故が22.2%でした*1。民間の職業紹介機関は、この3つの方法よりも低い割合です*1。

数字の出どころは、厚生労働省が2026年9月25日に公表した「令和7年転職者実態調査の概況」です*1。対象は、2024年10月1日から2025年9月30日までの間に雇われた転職者に限っています*1。調査の選択肢には「転職エージェント」という語が無く、20.9%は「民間の職業紹介機関」の欄の数字です*1。

ただし、この質問は複数回答で、方法を2つ以上選んだ転職者も数に入っています。それでも割合の母数は転職者全体なので、民間の職業紹介機関を選ばなかった人は、回答が不明の人を含めて約8割になります*1。方法ごとの割合を全部足すと100%を超えるのは、複数回答で聞いているからです。

正社員として入社した転職者だけで見れば、この欄の割合は24.6%で、正社員以外の10.3%を上回ります*1。正社員の求人に応募する人のほうが、転職エージェントを使う割合は高めです。それでも、正社員として入社した人の4人に3人は、この欄を選んでいません*1。

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2. 転職活動の方法で最も多いのは求人サイトなどの45.1%

転職者が使った方法を割合の多い順に並べると、求人サイトや情報誌などが1位、ハローワークなどが2位、縁故が3位です*1。民間の職業紹介機関はその次に来て、企業のホームページの13.5%を上回りました*1。図は、2025年の調査の上位5つの方法を並べたものです。

転職活動の方法(2025年・複数回答) 求人サイト・求人情報誌など 45.1% ハローワークなど公的機関 29.6% 縁故(知人・友人など) 22.2% 民間の職業紹介機関 20.9% 企業のホームページ 13.5% 民間の職業紹介機関を使った転職者は、求人サイトなど・公的機関・縁故の3つより少ない *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

調査でいう求人サイトなどの欄には、求人情報誌のほか、新聞やチラシの求人広告も入っています*1。縁故は、知人や友人などのつながりを通じて転職した人の数字です*1。どちらも、転職エージェントのような紹介の事業者を通さずに、次の勤め先を探す方法にあたります。

一方、企業のホームページは、応募したい会社が決まっている人が採用の案内を見に行く方法です。2025年の調査では、この方法を使った転職者は民間の職業紹介機関より少ない結果でした*1。求人サイトで見つけた会社のホームページを開き、採用の案内を読み比べる使い方もできます。

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3. 求職者から手数料を取れる職業は5つに限られる

有料職業紹介事業とは、仕事の紹介をして手数料や報酬を受け取る事業のことで、始めるには厚生労働大臣の許可が要ります*2。この事業者が取れる手数料は、法律で決まったものだけです*2。求人受付手数料・上限制手数料・届出制手数料の3つは、求人者(人を採る企業など)から取る手数料にあたります*2。

逆に、求職者から取る手数料(求職者手数料)は、芸能家、モデル、経営管理者、科学技術者、熟練技能者の5つの職業に限って認められています*2。このうち経営管理者・科学技術者・熟練技能者の3つは、紹介で就いた仕事の年収が700万円(またはこれに相当する額)を超える場合だけです*2。この条件に当てはまらない職業では、求職者から手数料を取ることは認められていません。

そのため、紹介の事業者から費用の話が出たときは、何の手数料で、どの職業の紹介にあたるのかを、登録する前に聞いてください。答えが返ってこない場合は、その事業者を使わずに求人サイトや企業のホームページから応募する道もあります。どちらの道を選んでも、応募先の企業との間で決める労働条件そのものは変わりません。

4. 求人探しから条件のやり取りまでを自分で進める4段階

エージェントを使わずに応募するときの手順 1 求人を探す 求人サイトや企業のホームページで、職種と働き方の合う求人を選ぶ 2 応募書類を用意する 履歴書と職務経歴書を、応募する求人に合わせて書き直す 3 企業に直接応募する 求人サイトの応募欄や企業の採用ページから書類を送る 4 日程と条件をやり取りする 面接の日程と入社の条件を、企業の採用担当者と話し合う 転職エージェントを通さない応募では、企業との連絡を本人が受け持つ

まず、図の4段階は一例で、応募先によって順序や手続きが変わることがあります。求人を探す段階では、同じ会社の求人が求人サイトとホームページの両方に出ていることもあります。求人を開く前に、職種と働き方の条件を紙に書き出しておいてください。書き出した条件があれば、どちらで見つけた求人も同じ物差しで比べられます。

次に、応募書類は求人ごとに書き直すのが手間のかかるところです。職務経歴書には、応募する求人の仕事内容に近い経験から先に並べてください。書類を送ったあとの連絡は採用担当者から本人に届くので、メールと電話を受けられる時間帯も応募のときに伝えておきます。

実際に面接の日程が決まってからは、候補日の返事や日程の変更も本人が企業へ伝えることになります。入社日や働き方の条件を話し合う場面でも、間に入って伝えてくれる人はいません。聞きたいことは面接の前に書き出し、答えをその場で書き留めてください。

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5. 民間の職業紹介機関の利用は2020年の14.8%から増加

5年前の2020年の調査と比べると、民間の職業紹介機関の利用は14.8%から20.9%に増えました*1。ハローワークなどと縁故は、同じ5年で割合が下がっています*1。

転職活動の方法ごとの割合(2020年と2025年)

方法2020年2025年
求人サイト・求人情報誌など39.4%45.1%
ハローワークなど公的機関34.3%29.6%
縁故(知人・友人など)26.8%22.2%
民間の職業紹介機関14.8%20.9%
企業のホームページ15.1%13.5%

表から分かるのは、2020年も2025年も、1位が求人サイト・情報誌などだったことです*1。2020年は企業のホームページのほうが民間の職業紹介機関より多く、2025年は2つの順位が入れ替わりました*1。ハローワークなどは、2つの調査のどちらでも2番目に多い方法でした*1。

ただし、どちらの年も複数回答なので、1人の転職者が求人サイトとハローワークの両方を使った場合は、2つの行に数えられています。表の割合からは、転職エージェントだけで転職した人の数は分かりません。自分で探す方法とエージェントを、同じ転職活動の中で併せて使った人も含まれます。

6. エージェントを使わないときに自分で持つ役割

転職エージェントを通さずに応募する場合、応募の前後で本人が受け持つことは次の5つです。どれも、紹介の事業者を通す応募なら、担当者が間に入って進める場面のある仕事です。求人ごとに進み具合が違うので、応募した会社ごとに表にしておくと抜けが出にくくなります。

応募の前後で本人が受け持つ5つの役割

  • 求人を探す:求人サイトや企業のホームページで、職種と働き方の合う求人を選ぶ
  • 応募書類を整える:履歴書と職務経歴書を、求人の仕事内容に合わせて書き直す
  • 面接の日程を調整する:企業の採用担当者と、候補日や面接の方法を直接決める
  • 労働条件を読む:内定のあと、労働条件通知書で賃金・勤務地・勤務時間を見る
  • 入社日を決める:今の勤め先の退職日と合わせて、入社日を企業と話し合う

なかでも、労働条件通知書は、入社の前に賃金や勤務地などを書面で受け取れるところに意味があります。面接で聞いた話と書面の中身が違うときは、入社を決める前に採用担当者へ問い合わせてください。リモートワークの有無や出社の回数も、書面のどこに書かれているかを見ておくと、入社後の食い違いを防げます。

入社日は、今の勤め先に退職を申し出る日と退職日が決まってから、応募先の企業と話し合ってください。退職日より前の日付で入社日を約束すると、2つの会社の日付が重なってしまいます。内定の連絡を受けた時点で、入社日の希望をいつまでに伝えればよいかを採用担当者に聞いておくと、日付の調整が遅れません。

7. よくある質問

Q1. 転職エージェントを使うとお金がかかりますか?

A. 事業者が求職者から手数料を取れる職業は5つに限られ、そのうち3つには年収700万円を超えるという条件があります*2。それ以外の職業では、事業者は求職者から手数料を取れません*2。求人受付手数料などは、人を採る側の企業などから取る手数料です*2。

Q2. 転職エージェントを使わずに転職する人は少ないですか?

A. 少なくありません。調査で民間の職業紹介機関の欄を選ばなかった人は、不明の回答まで入れると転職者のおよそ8割にあたります*1。2025年の調査で使った人は20.9%で、45.1%の求人サイトや情報誌など、29.6%のハローワークなど、22.2%の縁故より少ない割合でした*1。

Q3. 転職エージェントとハローワークは何が違いますか?

A. 調査では、ハローワークなどは「公的機関」、転職エージェントは「民間の職業紹介機関」として別の欄で数えています*1。2025年は公的機関が29.6%、民間の職業紹介機関が20.9%でした*1。民間の事業者が手数料を受け取って仕事を紹介するには、許可を厚生労働大臣から受ける必要があります*2。

8. まとめ:転職エージェントを使わない転職者は約8割

この記事のまとめ

  • 2025年の調査で、民間の職業紹介機関(転職エージェントにあたる)を使った転職者は20.9%*1
  • 最も多い方法は求人サイト・求人情報誌などの45.1%で、公的機関と縁故が続く*1
  • 2020年の調査からは、民間の職業紹介機関の利用が増えている*1
  • 民間の職業紹介機関を使っていない転職者は約8割(不明の回答を含む)*1
  • 求職者から手数料を取れる職業は5つで、そのうち3つには年収の条件がある*2
  • 使わない場合は、求人探し・書類・日程・労働条件の読み取りを本人が受け持つ

転職エージェントを使うかどうかは、自分で受け持てる作業の量から考えてください。使わずに応募するなら、会社ごとに日程と条件を書き留め、内定のあとは労働条件通知書と面接の話を照らし合わせてください。紹介の事業者に登録する場合は、求職者が払う手数料があるかを先に聞いておきます。

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出典・参考情報

*1 厚生労働省「令和7年転職者実態調査の概況」
*2 石川労働局「職業紹介事業とは」

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