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  3. 深夜手当は何時から|22時から5時までの25%以上の割増

深夜手当は何時から|22時から5時までの25%以上の割増

深夜手当は何時から|22時から5時までの25%以上の割増のイメージ写真

深夜手当は、午後10時から午前5時までの間に働いた時間に付き、通常の賃金の25%以上を上乗せして払う決まりです*1。22時を1分でも過ぎて働けば、その分から割増の対象です。

残業が深夜に重なると時間外の割増と合わせて50%以上、法定休日の深夜なら60%以上になります*2。管理監督者として残業代が出ない人にも、深夜の割増は付きます*5。

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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

この記事のポイント

  • 労働基準法第37条第4項は、深夜(午後10時から午前5時まで)の労働に、2割5分以上の割増賃金を払うよう定めています*1。
  • 残業が深夜に重なると合計5割以上、法定休日の労働が深夜に重なると6割以上、月60時間を超える残業が深夜に重なると7割5分以上です*2*4。
  • 労働者と会社が深夜の割増を払わないと合意しても、その申し合わせは無効になります*3。

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1. 深夜手当は22時から翌朝5時までに働いた時間に付く

深夜手当が付くのは、夜10時から翌朝5時までに働いた時間です*1。その時間の賃金は、通常の1時間あたりの賃金を25%以上増やして払います。正社員かアルバイトかは関係ありません*1*3。

深夜手当の根拠は、労働基準法第37条第4項です。条文は、深夜に労働させた時間について、通常の労働時間の賃金の2割5分以上の率で計算した割増賃金を払うよう定めています*1。

会社によって、深夜手当、深夜割増、深夜勤務手当など呼び方は違います。法律の上では「割増賃金」で、名前が違っても、22時から5時までに働いた時間に25%以上を上乗せすることは変わりません。

時間帯は、勤務の始まりや終わりの時刻とは関係なく決まります。夕方から始まる勤務でも、朝早くから続く残業でも、割増が付くのは夜10時から朝5時までの部分だけです。深夜の時間帯に休憩をとった場合、その時間は働いていないので割増は付きません。最初から夜の時間に勤務が組まれている夜勤の人も、残業で夜まで働いた人も、深夜の部分には同じように25%以上が上乗せされます*1*2。

同じ条文には、厚生労働大臣が必要と認めた地域や期間では午後11時から午前6時までにできる、という定めもあります*1。ただし、この規定で地域や期間が指定されたことはこれまでありません*3。

2. 深夜手当の割増率は重なる労働で変わる

深夜の時間帯に、残業や休日の労働が重なったときの割増率の下限を並べました。

深夜に働いた時間の割増率の下限

深夜に働いた時間の種類割増率の下限
所定の勤務時間の中の深夜25%*1
残業(時間外労働)が深夜に重なる25%+25%=50%*2
法定休日の労働が深夜に重なる35%+25%=60%*2
月60時間を超える残業が深夜に重なる50%+25%=75%*4

夜勤のように、もともと22時以降が勤務時間に入っている人は、深夜の25%だけが付きます。所定の勤務時間の中なので、残業の割増は重なりません。ただし、法定労働時間は1日8時間、1週40時間です*2。夜勤でも、その日の労働時間が8時間を超えた分は時間外の割増が重なります*2。

日中から働いて22時を過ぎても残業が続いた場合は、残業の割増25%に深夜の25%が足され、合わせて5割以上になります*2。

法定休日に出勤して夜まで働いた場合は、休日の割増35%と深夜の25%を合わせて、6割以上です*2。法定休日には法定労働時間がないので、休日の労働に時間外の割増は重なりません*2。

月の残業が60時間を超えた後の残業は、時間外の割増率が50%になります。その時間が深夜に重なれば、25%を足して75%です*4。

あわせて読みたい | 通勤手当は割増賃金の基礎に入る?残業代の計算から除く手当

3. 残業が22時を過ぎると深夜手当が上に重なる

昼から続いた残業が夜10時を越えたとき、1時間あたりの賃金がどう積み上がるかを並べました。

22時を過ぎた残業1時間の賃金は通常の賃金に時間外と深夜の割増が重なる 100% 通常の1時間あたりの賃金 25%以上 時間外の割増 25%以上 深夜の割増 合わせて通常の賃金の150%以上を払う*2 *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

割増は、普段の時給にあたる額を土台にして上に積み上がります。22時を過ぎた残業の1時間は、通常の賃金に時間外の25%と深夜の25%が乗るので、合わせて150%以上になります*2。

たとえば、月給30万円で、1年間の1か月平均の所定労働時間が160時間の人を考えます。この数字は仮の例です。1時間あたりの賃金は、30万円を160時間で割った1,875円です*6。

この人が22時から23時まで残業した場合、1時間の賃金は1,875円の150%で、2,812円50銭以上になります。残業でなく夜勤の勤務時間の中なら、125%の2,343円75銭以上です。同じ人が法定休日の22時から23時まで働いた場合は、160%の3,000円以上になります。

月給を時間あたりに直すときは、月給を1年間における1か月平均所定労働時間数で割ります*6。家族手当、通勤手当、住宅手当など、割増の計算の土台から外す手当もあります*6。

自分の深夜手当が正しいかを知りたいときは、給与明細の深夜の時間数と金額を、この計算と並べてみましょう。時間数に1時間あたりの賃金の25%を掛けた額より少なければ、計算の土台か時間数のどちらかが違っています。

4. 管理監督者や年俸制でも深夜手当は付く

管理職として残業代が出ていない人にも、深夜手当の決まりは当てはまります。管理監督者に当たる人は労働時間・休憩・休日の規定が適用されませんが、深夜業(22時から翌日5時まで)の割増賃金は支払う必要があります*5。

労働基準法第41条で適用が外れるのは、労働時間と休憩と休日の規定です*1。深夜の割増を定めた第37条第4項は、その中に入っていません*1。

会社と本人が、深夜の割増を払わないと決めても、その決まりは通りません。労働基準法は強行規定なので、労使で合意して払わない申し合わせをしても、その申し合わせは無効で、深夜の割増を払う必要があります*3。就業規則で深夜の率を20%と決めても、法律の25%が下限として残ります*1*3。

年俸制で働く人の深夜の割増は、年俸を時間あたりに直した額をもとに計算します*6。

固定残業代として毎月決まった額を受け取っている人は、その中に深夜の割増が含まれているかを労働条件通知書や賃金規程で読んでおきましょう。含まれていなければ、深夜に働いた時間の割増は、固定残業代とは別に払う必要があります*1。

あわせて読みたい | 管理監督者の定義|課長や店長でも当たらない場合と深夜の割増賃金

5. 深夜のリリース作業や障害対応の時間の数え方

ITエンジニアは、システムのリリースや障害の対応で、夜遅くに作業することがあります。この時間のうち夜10時を過ぎた分には、深夜の割増が付きます*1。

たとえば、21時から24時まで作業した場合、22時から24時までの2時間に深夜の割増が付きます。21時から22時までの1時間は、深夜ではありません。日付が変わって0時を過ぎても、朝5時までは深夜の時間帯が続きます*1。

在宅で夜に作業した日も、会社の指示で働いた時間なら同じです。自宅から作業したかどうかは、深夜手当が付くかどうかとは関係がありません。リリースの翌日に始業を遅らせて調整する会社でも、前の夜に働いた深夜の時間の割増はそのまま付きます。

深夜の作業が月に何回もある職場では、勤怠の打刻が22時より前で止まっていないかを見ておきましょう。夜の作業の開始と終了の時刻を、チャットの記録などで自分でも残しておくと、明細と照らし合わせやすくなります。

障害の連絡に備えて夜間に待機する当番がある職場もあります。待機の時間がどう扱われるか、呼び出されて作業した時間の割増がどう付くかは、入社前に聞いておくと安心です。呼び出されて夜11時から作業した日なら、その作業の時間には深夜の割増が付きます*1。

6. 転職先の深夜手当は求人と賃金規程で読む

夜の作業がある仕事に転職するときは、深夜手当の付き方を入社前に読んでおきましょう。求人票に夜間の作業やリリース対応と書かれていたら、それが月に何回くらいあるかを面接で聞いておくと、入社後の働き方が分かります。

内定後に受け取る労働条件通知書では、賃金の欄の割増賃金の率を読みます。深夜の率が25%と書かれていれば、法律の下限どおりです。25%より高い率を決めている会社もあります。シフト制で夜の勤務がある求人では、夜勤の回数と1回の勤務時間も聞いておきましょう。深夜の時間が長い勤務ほど、月の給与に深夜手当が占める額が大きくなります。

固定残業代がある求人では、何時間分の時間外労働に当たるのかと、深夜の割増を含むのかを聞いておきましょう。含む場合は、その時間を超えた分が別に払われるかも合わせて聞いておくと安心です。

夜の作業を代休で埋め合わせる会社もあります。代休を取っても、夜に働いた時間の深夜の割増は消えません。休みと割増の両方の扱いも、賃金規程に書かれています。

7. よくある質問

Q1. 深夜手当は何時から何時までですか?

A. 午後10時から午前5時までです*1。

Q2. 深夜手当は何%ですか?

A. 通常の賃金の25%以上です*1。残業が重なれば50%以上、法定休日なら60%以上です*2。

Q3. 正社員にも深夜手当は付きますか?

A. 付きます。雇用の形に関係なく、夜10時から朝5時までの労働に付きます*1。

Q4. 管理職でも深夜手当は出ますか?

A. 管理監督者に当たる人にも、深夜の割増賃金は支払う必要があります*5。

Q5. 深夜手当を払わないと会社と合意したらどうなりますか?

A. 労働基準法は強行規定なので、そうした合意は無効です*3。

Q6. 月60時間を超える残業が深夜にかかると何%ですか?

A. 時間外の50%と深夜の25%を足して75%以上です*4。

Q7. 夜勤の人にも深夜手当は付きますか?

A. 付きます。勤務時間の中でも、夜10時から朝5時までの時間には25%以上の割増が付きます*1。

Q8. 深夜手当は休憩時間にも付きますか?

A. 付きません。深夜の割増は、夜10時から朝5時までに実際に働いた時間にだけ付きます*1。

8. まとめ:深夜手当は22時から5時までで25%以上

この記事のまとめ

  • 午後10時から午前5時までに働いた時間に、25%以上の割増が付く*1
  • 残業と重なれば50%以上、法定休日なら60%以上*2
  • 月60時間を超える残業が深夜に重なれば75%以上*4
  • 管理監督者にも深夜の割増は付く*5
  • 払わない合意をしても無効で、割増は払われる*3

深夜手当が正しく付いているかは、明細の深夜の時間数に、1時間あたりの賃金の4分の1を掛けて比べると分かります。夜の作業がある職場に転職するときは、深夜の割増の率と、固定残業代に含まれるかを、内定後の労働条件通知書で読みましょう。

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出典・参考情報

*1 労働基準法 第37条・第41条(e-Gov法令検索)
*2 法定労働時間と割増賃金について教えてください(厚生労働省 よくある質問)
*3 アルバイトの深夜割増について(確かめよう労働条件・厚生労働省)
*4 月60時間を超える時間外労働の割増賃金率が引き上げられます(厚生労働省)
*5 労働基準法における管理監督者の範囲の適正化のために(厚生労働省)
*6 残業・早出・休日出勤の割増賃金チェック方法(確かめよう労働条件・厚生労働省)

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