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  3. 志望動機での相手の会社の呼び方は?貴社と御社の使い分け

志望動機での相手の会社の呼び方は?貴社と御社の使い分け

志望動機での相手の会社の呼び方は?貴社と御社の使い分けのイメージ写真

志望動機で応募先の会社を呼ぶときは、履歴書や職務経歴書に書くなら「貴社」、面接で話すなら「御社」を使います*1*2。「御社」は話し言葉なので、文書には使わないとされています*1。

応募先が会社でないときは、銀行なら「貴行」、病院なら「貴院」のように呼び方が変わります*1。迷うときは「(法人名)様」と書いてもかまいません*1。

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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

この記事のポイント

  • 応募書類では、応募先の会社を「貴社」と書きます。「御社」は口語体なので文書には使いません*1。
  • 面接では「御社」のほか、「(法人名)様」「こちら様」「そちら様」という言い方もあります*1。
  • メールで応募書類を送るときは、メールの本文が送付状の代わりになります*1。

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1. 志望動機での相手の会社の呼び方は書くなら貴社で話すなら御社

履歴書や職務経歴書に書く志望動機では、応募先の会社を「貴社」と書きます*1。面接で志望動機を話すときは「御社」と言います*1*2。「貴社」は文書に書く言葉、「御社」は話し言葉という分け方です*2。

応募先企業を言い表す敬称は「貴社」で、「御社(おんしゃ)」は口語体なので文書には使いません*1。「貴社」は文語体で文書に記入する言葉、「御社」は口語体で話し言葉です*2。厚生労働省とハローワークの手引き「応募書類の作り方」にも、兵庫労働局の案内にも、同じ使い分けが書かれています*1*2。

手引きの記載例でも、履歴書の志望動機の欄は「是非貴社のお役に立ちたく応募した次第です」のように「貴社」で書かれています*1。ハローワーク布施の面接対策の資料では、面接で話す志望動機の例が「御社」で、面接のあとに送るお礼状の例は「貴社」です*3。

「貴信」のように「貴」などを付けて尊敬語にする名詞は、ほとんどが書き言葉専用です*4。「貴社」を書類で使い、話すときに「御社」を使い分けるのは、この書き言葉と話し言葉の違いに沿っています。どちらの語も相手の会社を高める言い方で、違うのは書くか話すかの場面だけです。

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2. 書く志望動機と話す志望動機で変わる会社の呼び方

志望動機を書く場面と話す場面で、応募先の会社の呼び方を分けました。

履歴書や送付状やメールでは貴社と書き面接や電話では御社と言う 書くとき 履歴書の志望動機の欄 職務経歴書 送付状・お礼状 応募書類を送るメール 呼び方は「貴社」 話すとき 面接 電話 オンラインの面談 「御社」のほか 「(会社名)様」も使える メールで応募書類を送るときは、メールの本文が送付状の代わりになる*1

書く場面には、履歴書と職務経歴書のほか、応募書類に添える送付状も入ります。送付状の記載例は「貴社の○○職に応募させていただきたく」のように「貴社」で書かれています*1。職務経歴書は記載項目が自由で、志望動機を入れるかどうかも自分で選べます*1。その記載例でも、志望動機の項目は「是非私も貴社の発展にお役に立ちたく思い応募しました」と「貴社」で結ばれています*1。

メールで履歴書や職務経歴書を送るときは、メールの本文が送付状の代わりになります*1。そのため、応募のメールの本文も、送付状と同じく「貴社」で書いておけば迷いません。面接のあとに送るお礼状も、記載例は「貴社」です*3。

話す場面で使うのは「御社」です。面接で応募先企業を言い表すときは、「御社」のほか、「(法人名又は事業所名)様」「こちら様」「そちら様」という言い方もあります*1。電話で問い合わせるときも、口に出して言う場面なので「御社」で通じます。

3. 応募先が会社でないときの呼び方

応募先が会社でないときに書類で使う敬称を、手引きにならって並べました。

応募先の種類と書類で使う敬称

応募先の種類書類で使う敬称
会社貴社*1
財団法人・社団法人・NPO貴法人・貴団体*1
社会福祉法人・独立行政法人貴法人*1
協会貴協会*1
組合貴組合*1
銀行貴行*1
学校貴校(大学・短大は貴学でもよい)*1
幼稚園・保育園貴園*1
病院・医院貴院*1
会計事務所・法律事務所貴事務所*1
官公庁貴省・貴庁・貴局・貴所・貴役所・貴役場*1
店舗のある個人事業主貴店・(事業所名)様*1
店舗のない個人事業主(事業所名)様*1

判断に迷う場合は、「(法人名又は事業所名)様」と書いてもかまいません*1。たとえば、同じシステム開発の仕事でも、応募先が一般社団法人なら「貴法人」、独立行政法人の研究機関なら同じく「貴法人」です。

話すときの言い方も、応募先の種類で変わります。相手側の呼び方は、銀行なら「貴行、御行」、官庁なら「貴庁、御庁、貴省、貴所」などです*3。面接で迷ったら、手引きにある「こちらの病院」「こちらの団体」のような言い方でも通じます*1。

ITエンジニアの転職では、応募先は株式会社や合同会社がほとんどですが、大学の研究室や自治体の情報部門、医療法人の病院のシステム部門に応募することもあります。応募書類を書く前に、応募先の正式な名称で、会社かどうかを見ておきましょう。正式な名称は、求人票の事業所名や、応募先のホームページの会社概要に載っています。

4. 履歴書の志望動機の欄で貴社を使うときの注意

履歴書の「志望の動機、アピールポイント」の欄には、なぜその会社を選んだか、自分の経験や能力をどう活かせるか、どんな仕事で役に立ちたいかを書きます*1。手引きの書き出しの例は、「貴社の~については以前より~に興味を持ち」のように、「貴社」を主語の近くに置いています*1。

書く前に、求人票の内容や製品・サービス、広告、ホームページなどで応募先のことをよく知っておくことが大切です*1。そのうえで、応募先ごとに、自分のどんな経験や能力を活かせるかを考えます*1。同じ文面をほかの会社に使い回すと、「貴社」の後ろに続く中身が、その会社でなくても通じる文になってしまいます。

ただし、「貴社で学びたい」「充実感を得たい」のような個人的で一方的な希望だけを書いても、採用担当者へのアピールにはなりにくいとされています*1。呼び方を正しくしても、中身が自分の希望だけでは伝わりません。アピールポイントには、自分の性格や行動の特徴が表れたエピソードを添えると効果的とされています*1。

「貴社」は1文に1回で足ります。2回目からは「その中で」「そうした取り組みに」のように、前の文を受ける言い方に変えると、同じ語が続かずに読みやすくなります。志望動機の欄は面接でもよく聞かれる項目なので、話すときにどう言い換えるかも考えておきましょう*1。

志望動機の欄のほかにも、履歴書には「貴社」を使う欄があります。本人希望記入欄に特に書くことがないときは、空欄にせず「勤務条件は貴社の規定に従います」などと書く方法が示されています*1。「○○職を希望します」と応募職種を書き、「貴社に貢献できるよう業務に取り組んで参りたい」と目標を添える例もあります*1。

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5. 面接で志望動機を話すときの御社の使い方

面接の場では、書類に「貴社」と書いた部分を「御社」に置き換えて話します。ハローワーク布施の資料にある面接の例でも、「私はそんな御社でぜひとも接客がしたいのです」のように「御社」を使っています*3。

応募書類の内容をそのまま覚えて話すと、「貴社」のまま口に出してしまうことがあります。面接では履歴書や職務経歴書の内容に基づいて質問されることが多いので、完成した書類のコピーを取り、面接の前に読み返しておくよう勧められています*1。読み返すときに、声に出す部分だけ「御社」に直しておくと、本番で迷いません。たとえば、書類の「貴社の~については~の面で大変魅力を感じ」は、面接では「御社の~には~の面で大変魅力を感じ」と言い換えます*1。書き言葉の硬い言い回しも、話しやすい形に直しておきましょう。

自分の側の会社の呼び方には、「弊社」「当社」があります*3。このうち「弊社」のように「弊」などを付ける謙譲語の名詞は、ほぼ書き言葉専用です*4。

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6. 送付状やメールの宛名に書く会社名と御中

送付状の宛先は、正式名称で「応募先企業名」「採用担当者の所属部署と肩書き」「採用担当者名」の3段で書くのが基本です*1。会社名は「(株)○○」と略さず、「株式会社○○」と書きます*1。送付状の日付は、書いた日ではなく提出日で、郵送なら投函する日にします*1。

採用担当者の名前が分からないときは、所属部署の右に「御中」と書くか、会社名や部署の下の段に「採用ご担当者様」と書いてもかまいません*1。「御中」は会社や部署あての宛名に付ける語で、本文の中で会社を呼ぶ「貴社」とは使う場所が違います。

送付状の記載例は「拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」で始まります*1。続く文では、「貴社の○○職に応募させていただきたく」と応募先を呼んでいます*1。面接のあとのお礼状の記載例も、「拝啓 貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」と「貴社」で始まる文面です*3。

メールで応募書類を送るときも、本文の最初に会社名・部署名・担当者名を書き、本文では「貴社」で呼べば、送付状と同じ形になります*1。件名や宛名に会社名を書くときも、正式名称にしておきましょう。郵送する場合は、封筒の表にも会社名・部署名・担当者名を書き、左側に「応募書類在中」と朱書きします*1。

7. よくある質問

Q1. 履歴書の志望動機に「御社」と書いてもいいですか?

A. 「御社」は口語体なので文書には使わず、「貴社」と書きます*1。

Q2. 職務経歴書の志望動機も「貴社」ですか?

A. 書類なので同じく「貴社」です*1。

Q3. 面接で「貴社」と言ってもいいですか?

A. 面接で使う言い方として示されているのは、「御社」「(会社名)様」「こちら様」などです*1。

Q4. 応募のメールでは貴社と御社のどちらですか?

A. メールの本文は送付状の代わりになるので、書類と同じく「貴社」と書きます*1。

Q5. 応募先が病院のときは何と書きますか?

A. 「貴院」と書きます*1。

Q6. 応募先が大学のときは?

A. 「貴校」で、大学や短大は「貴学」でもかまいません*1。

Q7. どの敬称か迷ったらどうしますか?

A. 「(法人名又は事業所名)様」と書いてもかまいません*1。

Q8. 送付状の宛名で担当者の名前が分からないときは?

A. 所属部署の右に「御中」と書くか、「採用ご担当者様」と書きます*1。

Q9. 会社名を「(株)」と略してもいいですか?

A. 略さず「株式会社○○」と正式な名称で書きます*1。

8. まとめ:志望動機は書くなら貴社で話すなら御社

この記事のまとめ

  • 履歴書や職務経歴書の志望動機では「貴社」と書く*1
  • 「御社」は話し言葉なので、面接で使い、文書には使わない*1*2
  • 応募書類を送るメールは送付状の代わりなので「貴社」*1
  • 会社でなければ、貴院・貴行・貴法人などに変える*1
  • 迷ったら「(法人名又は事業所名)様」でもよい*1

応募書類を書き上げたら、応募先の正式な名称を見て敬称が合っているかを読み直し、面接の前には声に出す部分だけ「御社」に直しておきましょう。

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出典・参考情報

*1 応募書類の作り方(厚生労働省職業安定局・都道府県労働局・ハローワーク・令和6年5月発行)
*2 「貴社」と「御社」の違いを知っていますか?(兵庫労働局)
*3 面接対策セミナー資料(ハローワーク布施・大阪労働局)
*4 敬語の指針(文化審議会答申・平成19年2月2日)

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