サーバーエンジニアはフルリモートで働ける?在宅できる仕事

フルリモートで働けるかどうかは、サーバーエンジニアの中でも、設計・構築の仕事か、運用・管理の仕事かで変わります。設計・構築のうち、クラウド上に構築する仕事はハードウェアに触れずに行えますが*1、運用・管理には現地での復旧が必要になる障害があります*2。
厚生労働省の職業情報提供サイト job tag には、サーバーエンジニアのページがありません。近い2つの職業を、リモートでできる作業と現地が絡む作業に分けて読みます。情報通信業のテレワーク導入率92.8%の意味も、あわせて書きます。
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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)
この記事のポイント
- 設計・構築のうちクラウド上の構築は、ハードウェアを扱いません*1。運用・管理には、現地での復旧作業があります*2。
- 運用・管理の就業者の77.4%がリモートで運用・管理を行い、75.8%が現地での復旧作業も行っています*2。リモートの作業と現地の作業の両方がある職業です。
- 情報通信業のテレワーク導入率92.8%は、企業が導入している割合です*3。サーバーエンジニアがフルリモートで働ける割合ではありません。
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サーバーの運用・管理には、リモートで直せないときに現地へ行く仕事があります。リラシクが扱う求人は、すべてリモートワークに対応した正社員求人です。気になる企業にリモートワークの求人が無い場合も、リクエストすれば、エージェントが企業と直接交渉して情報を集め、ポジションを開拓します。
1. サーバーエンジニアのフルリモートは設計・構築か運用・管理かで分かれる
サーバーエンジニアがフルリモートで働けるかは、仕事が設計・構築か運用・管理かで分かれます。クラウド上に構築する場合は、ハードウェアにまったく触れずに設計と開発を行います*1。運用・管理は、リモートでの運用・管理を行う就業者が77.4%で、リモートで対応できないときに現地へ行って復旧する就業者も75.8%です*2。サーバーエンジニアという名前の職業ページはなく、近い職業が2つあります*1*2。
近い職業の1つは、システムエンジニア(基盤システム)です*1。ITインフラ(情報システムの基盤)を設計し、開発する仕事で、別名欄にはインフラエンジニアが載っています*1。サーバーを設置して設定し、OS(オペレーティングシステム)をインストールし、ストレージ(記憶装置)やネットワークを設定します*1。
もう1つは、運用・管理(IT)です*2。サーバーなどの情報システムがトラブルや不具合で停止せず、安定して稼働するように運用・管理する仕事です*2。別名欄には、サーバー管理者やシステム管理者が載っています*2。
2つは同じ職業ではありません。設計して作る仕事と、作ったあとに動かし続ける仕事に分かれていて、リモートでできる作業も、現地が絡む作業も、それぞれで違います。サーバーエンジニアの求人を読むときは、仕事内容がどちらの職業に近いかを先に見ます。
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2. リモートで進む作業と現地が絡む作業は4つに分かれる

サーバーの仕事を、仕事の種類(作る仕事か、動かし続ける仕事か)と、機器がクラウド上か現地かを組み合わせて、4つに分けました。
リモートで進めにくい作業は、現地の機器が絡む右下と左下の2つです。
設計・構築の流れは、要件定義、設計、構築の順です*1。要件定義は、顧客の要望を聞き取り、求められるITインフラを明確にする工程です*1。設計では、使うハードウェアやOSなどのソフトウェアを選び、ITインフラの構成を決めます*1。
構築は、設計に基づいて機器を導入し、実際にシステムを作る工程です*1。物理の機器を使う構築では、機器とソフトウェアを発注し、設置場所へ搬入して、組み立てと配線を作業員に指示しながら進めます*1。そのあとに、OSやミドルウェアをインストールします*1。
クラウドで運用する場合は、サーバーを置くデータセンターを大手IT企業が建設し、その中で顧客ごとに仮想のITインフラを構築できるようにしています*1。そのため、クラウド上の構築には、機器の搬入や配線の指示が入りません。
運用・管理の定常業務は、サーバーのリソース監視、ログファイル(動作の記録)のチェック、定期的なバックアップです*2。ログのチェックでは、トラブルや不具合、外部からの攻撃、異常なアクセスがないかを見ます*2。障害が起こると保守担当に連絡し、運用・管理の担当も早期の復旧のために作業を行います*2。
運用・管理の就業者のうち、クライアントの情報システムをリモートで運用・管理する人は77.4%です*2。リモートで対応できない場合にクライアントのところへ行き、復旧作業を行う人も75.8%います*2。リモートでの運用・管理と現地での復旧が、同じ職業の仕事内容に並んでいます。
3. システムエンジニア(基盤システム)と運用・管理(IT)の仕事を比べる
近い2つの職業を、仕事の中身、別名、リモートに関わる記述、賃金で並べました。
サーバーに関わる2つの職業の比較
| 項目 | システムエンジニア(基盤システム) | 運用・管理(IT) |
|---|---|---|
| 仕事の中身 | ITインフラの要件定義、設計、構築*1 | サーバー等の情報システムの安定稼働のための運用・管理*2 |
| 別名欄に載る名前 | インフラエンジニア、基盤システムエンジニア*1 | サーバー管理者、システム管理者、運用監視オペレーター*2 |
| リモートに関わる記述 | クラウド上の構築はハードウェアに触れない*1 | リモートでの運用・管理:77.4%、現地での復旧作業:75.8%(就業者の実施割合)*2 |
| 賃金(年収)全国 | 889万円*1 | 609.8万円*2 |
賃金(年収)の全国の数値は、システムエンジニア(基盤システム)が889万円、運用・管理(IT)が609.8万円です*1*2。どちらも令和7年賃金構造基本統計調査をもとにした数値で、在宅かどうかで分けた賃金ではありません。サーバーを扱う2つの職業の間に、賃金の差があることが分かります。
運用・管理(IT)の別名欄には、サーバー管理者のほかに、運用監視オペレーターやシステム運用オペレーター、システム保守員、ネットワーク管理者も載っています*2。求人票の職種名がこれらの名前で書かれていても、サーバーの運用・管理の仕事を指している場合があります。
システムエンジニア(基盤システム)の別名欄には、社内システムエンジニアやシステムアーキテクト、ITアーキテクトも載っています*1。職業分類はITシステム設計技術者で、属する産業は情報通信業です*1。
4. 運用・管理の勤務は24時間監視か無人運転かで変わる

情報システムは24時間365日稼働しています。顧客のニーズなどによって、人間が24時間監視している場合と、異常を検知できる仕組みを取り入れて無人運転している場合があります*2。人間が24時間監視する場合は、交代制の勤務です*2。
求人票で在宅勤務の可否を見るときは、仕事内容に24時間監視や交代制の勤務が書かれているかどうかも読みます。交代制の勤務では、担当ごとに勤務する時間帯が分かれるためです。無人運転の仕組みを取り入れている職場かどうかは、面接で聞く内容になります。
運用・管理の仕事には、LANケーブル(機器同士をつなぐ線)の接続等のサポート作業を行う場合もあります*2。この作業は、リモートで直せない障害の復旧とは別に、現地の機器へ触れる作業の例です。
大規模なデータセンターやクラウドへの集約化が進んでいます*2。一方、セキュリティ等の面から自社内に情報システムを持つ企業は一定数あり、新たな情報システムの導入も多いです*2。運用・管理の仕事には、一定の需要があります*2。
5. 情報通信業の92.8%は企業の導入率で職種の在宅率ではない
令和7年の通信利用動向調査(総務省)で、テレワークを「導入している」企業は全体の50.1%でした*3。産業別では、情報通信業が92.8%と最も高くなっています*3。調査の対象は、常用雇用者100人以上の企業です*3。
この92.8%は、企業が制度として導入している割合です*3。職種別の割合でも、フルリモートで働ける人の割合でもありません。導入している企業の中で、サーバーを扱う職種が在宅でどこまで働けるかは、この数字からは分かりません。
リモートでサーバーを扱うときのセキュリティについて、総務省のテレワークセキュリティガイドライン(第5版)に管理者向けの項目があります*4。テレワーク端末にはユーザー権限など必要最小限の権限を付与し、管理者権限の使用状況や重要情報へのアクセス履歴のログを平時から定期的に確認します*4。
ガイドラインの事例解説では、RDPポート(遠隔でパソコンを操作するときの通信の入口)をインターネットに不用意に公開すると標的になるおそれがあるとしています*4。不要なポートは閉じておくよう勧めています*4。サーバーの管理者権限を扱う職種では、こうした決まりを守りながらリモートで作業する形になります。
このガイドラインは、テレワーク勤務者一般向けの内容で、サーバー管理者に限った記述ではありません*4。第5版は令和3年5月の公表で、総務省のページで見つかる最新版です*4。
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6. よくある質問
Q1. サーバーエンジニアは完全に在宅で働けますか
A. 仕事の種類で変わり、クラウド上の設計・構築はリモートで進めやすく*1、運用・管理には現地での復旧作業がある場合があります*2。完全に在宅で働けるかどうかは、求人ごとの仕事内容で分かれます。
Q2. インフラエンジニアとサーバーエンジニアは同じですか
A. job tag にサーバーエンジニアの名前のページはありません。インフラエンジニアは、システムエンジニア(基盤システム)の別名として載っています*1。サーバー管理者は、職業の運用・管理(IT)で別名欄に載っています*2。
Q3. サーバーの運用・管理の仕事は交代制になりますか
A. 人が24時間監視する職場では、交代制で勤務する場合があります*2。異常を検知する仕組みによる無人運転の職場もあります*2。
Q4. サーバーエンジニアは正社員で働く人が多いですか
A. システムエンジニア(基盤システム)の就業者では、90.9%が正規の職員・従業員です*1。
Q5. 求人票では現地へ行く作業の有無をどこで読みますか
A. 仕事内容の欄にある、機器の搬入や設置、障害時の現地での対応、24時間監視や交代制の記載を読みます。書かれていない場合は、面接で聞きます。
7. まとめ:サーバーエンジニアのフルリモートは仕事内容で決まる
サーバーエンジニアのフルリモートのまとめ
- job tag に載る近い職業は、システムエンジニア(基盤システム)と運用・管理(IT)です*1*2
- クラウド上に構築する設計・構築では、ハードウェアを扱いません*1
- 運用・管理の仕事は、リモートでの作業と、現地での復旧作業の両方を含みます*2
- 情報通信業の92.8%は、企業の導入率であり、職種別の在宅率ではありません*3
応募を考える求人は、設計・構築と運用・管理のどちらの仕事か、交代制の勤務や現地へ行く作業の記載を読み、面接で聞いてください。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 職業情報提供サイト job tag「システムエンジニア(基盤システム)」(厚生労働省)
*2 職業情報提供サイト job tag「運用・管理(IT)」(厚生労働省)
*3 令和7年通信利用動向調査報告書(企業編)第4章テレワーク(総務省 情報流通行政局)
*4 テレワークセキュリティガイドライン 第5版(総務省)
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