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  3. フィールドエンジニアは在宅勤務できる?現場作業と在宅の業務

フィールドエンジニアは在宅勤務できる?現場作業と在宅の業務

朝の廊下に置いた口の開いた工具バッグと、閉じたノートパソコン

フィールドエンジニアが在宅だけで働けるかどうかは、仕事のうち現地へ出向く作業の割合しだいです。公的統計に、その割合を示すものはありません。近い職業にはリモートで済む作業と現地へ行く作業の両方があります。

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に、フィールドエンジニアの職業ページはありません。近い職業として運用・管理(IT)とヘルプデスク(IT)を引きますが、同じ職業ではありません。在宅で働ける度合いは、求人ごとの仕事内容で決まります。

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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

この記事のポイント

  • 近い職業の運用・管理(IT)では、リモートでの運用・管理が77.4%、現地での復旧作業が75.8%の就業者で行われています*1。この%はその作業をしている就業者の割合で、時間配分ではありません。
  • ヘルプデスク(IT)では、リモート接続で障害に対応する作業が74.6%で行われ、現地での対応を含む問い合わせ回答の作業は94.6%です*2。フィールドエンジニアの在宅割合を示す公的統計はなく、業種別のテレワーク率も職種の割合ではありません。
  • 在宅中心の仕事へ移る候補には、リモートでの運用・管理やヘルプデスクの業務があります。ただし、移れるかどうかは求人ごとの仕事内容と選考で決まります。

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1. 在宅だけで働けるかは現地へ行く作業の割合で決まる

フィールドエンジニアの在宅勤務は、現地へ出向く作業が仕事の何割を占めるかで可否が分かれます。フィールドエンジニアは、顧客先などの現地へ出向いて作業する職種の呼び名です。厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)には、フィールドエンジニアの職業ページがなく、在宅で働ける割合を示す公的統計も見つかりません。そこで近い職業の仕事内容を引きますが、フィールドエンジニアと同じ職業ではありません*1*2。

近い職業の仕事内容には、在宅側の作業も現地側の作業も出てきます。運用・管理(IT)は、サーバー等の情報システムが停止することなく安定して稼働するよう運用・管理する仕事です。クライアントの情報システムをリモートで運用・管理する作業は、77.4%の就業者が行っています*1。リモートで対応できない場合にクライアントのところへ行き、復旧作業等をする作業は75.8%の就業者です*1。

2つの%は、それぞれの作業をしている就業者の割合です。合計が100%を超えるのは、リモートの運用・管理と現地での復旧の両方を行う就業者がいるためで、在宅と現地に何割ずつ時間を使うかを示す数字ではありません。そのため、在宅の時間と現地の時間の配分は、求人票や面接で個別に聞く必要があります。

在宅勤務の実態は、求人の仕事内容にある3つの点で見えてきます。現地へ出向く作業が書かれているか、リモートで対応する作業が書かれているか、その2つを週にどう配分するかが書かれているかです。3つ目が書かれていない求人は、面接で聞くところから始まります。

2. 障害対応はリモートで始まり直らなければ現地へ向かう

在宅の机で、スマートフォンで連絡しながらノートパソコンのキーボードに手を置く
障害の連絡を受けてから、リモートで直らなければ現地へ行くまで 1 連絡を受ける 電話やメールで症状を聞く 2 リモートで見る 遠隔接続で調べる 3 直れば終了 在宅のまま完了 4 直らなければ 現地へ出向く リモートで直らなければ、現地へ行って復旧作業をする

運用・管理(IT)の仕事内容は、リモートでの対応を先に書き、できない場合の現地での復旧作業を後に書いています*1。上の図は、この2つの作業を障害が起きた場面に置いて並べたもので、実際の手順は職場ごとに決まります。

ヘルプデスク(IT)は、利用者からの疑問やトラブル、クレーム等の問い合わせに、電話、メール、あるいは出向いて対応する仕事です*2。問い合わせ内容について電話やメールで回答する作業は94.6%で、この設問には「現地での対応もある」という但し書きが付いています*2。利用者のPCやPOS(店舗のレジなどの販売管理の端末)へのリモート接続による障害対応は、74.6%です*2。

現地へ出向く作業が仕事内容に入っている求人では、在宅勤務だけで完結するかどうかは、その求人で現地対応がどれだけ発生するかにかかっています。求人票に現地対応の記載があるときは、1か月に現地へ行く回数と、リモートで済む作業の種類を面接で聞いておくと、在宅で働ける度合いが具体的になります。

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3. 運用・管理とヘルプデスクの仕事内容を並べる

job tagにある2つの職業から、リモートの作業と現地の作業の実施率を抜き出して並べます。フィールドエンジニアの職業ページはないため、この表の数字はフィールドエンジニアの数字ではありません。

job tagに載る2つの職業の仕事内容

項目運用・管理(IT)*1ヘルプデスク(IT)*2
仕事内容サーバー等の情報システムが停止せず安定して稼働するよう運用・管理する利用者からの問い合わせに電話、メール、あるいは出向いて対応する
リモートでする作業クライアントの情報システムをリモートで運用・管理する(77.4%)ユーザーのPCやPOSにリモート接続して障害に対応する(74.6%)
現地へ行く作業リモートで直せない場合に現地で復旧作業等をする(75.8%)電話・メールでの回答(94.6%)に「現地での対応もある」と添えられている
全国の年収609.8万円609.8万円

2行目と3行目の%は、作業ごとの実施率です。同じ職業の中に、在宅側の作業と現地側の作業が並んでいることを示しますが、割合が高い作業が1日の時間の多くを占めるとは限りません。

年収は2つの職業とも全国で609.8万円で、令和7年賃金構造基本統計調査を加工した数字です*1*2。フィールドエンジニアの年収を示すものではないため、求人票の提示額と直接は比べられません。

4. 業種別のテレワーク率と移動時間の扱い

夕方の車の助手席に置いた工具バッグとノートパソコン

令和7年度のテレワーク人口実態調査では、雇用型テレワーカーの割合は情報通信業が74.1%で最も高く、宿泊業・飲食業が6.0%で最も低くなっています*3。直近1年間のテレワーク実施率は、令和7年度調査で16.8%です*3。

74.1%は、情報通信業で働く雇用型テレワーカーの割合であり、フィールドエンジニアなど職種ごとの割合ではありません。IT関連の会社に入ればフィールドエンジニアも在宅になる、という読み方はできません。職種別の数字が公的統計に見つからない以上、在宅で働けるかどうかは、職種名ではなく求人の仕事内容で見ます。

在宅勤務と現地での作業が同じ日に混ざるときは、移動時間の扱いも関わります。厚生労働省のテレワークのガイドラインは、就業場所間の移動を使用者が命じ、その間の自由利用が保障されていない場合の移動時間を、労働時間に該当するとしています*4。例として、使用者が具体的な業務のために、テレワーク中の労働者へ急きょオフィスへの出勤を求めた場合が挙げられています*4。

自由利用が保障されている時間は、休憩時間として取り扱うことが考えられるとされています*4。この記述は、テレワークと出社を組み合わせる日の就業場所間の移動についてのもので、顧客先への移動に当てはめて断定することはできません。顧客先へ向かう移動時間の扱いは、この文面からは決まらないので、入社前に会社へ聞いておきます。

5. 在宅中心の仕事へ移る候補はリモートでの運用・管理とヘルプデスク

フィールドエンジニアから在宅中心の働き方へ移る候補は、リモートでの運用・管理とヘルプデスクの業務です。運用・管理(IT)には遠隔での運用・管理の作業があり*1、ヘルプデスク(IT)にはリモート接続で障害に対応する作業があります*2。どちらの職業にも現地へ行く作業が含まれるため、移った先が在宅だけになるとは限りません*1*2。

移れるかどうかは、これまでに担当した作業と、応募する求人が求める作業との重なりで変わり、公的統計からは言い切れません。職務経歴書には、現地で直した障害の種類と、遠隔で直した障害の種類を分けて書くと、求人側が仕事内容と照らしやすくなります。

求人票では、仕事内容にリモート対応と現地対応の両方が書かれているか、現地へ行く場合の勤務地や交通費の扱いが書かれているかを読みます。書かれていない項目は、面接で1つずつ聞くことになります。

面接では、次の3つを聞きます。1週間のうち現地へ行く日数、遠隔で済む作業と現地で済む作業の分け方、緊急の呼び出しがあるときの勤務の扱いです。3つとも答えが具体的に返ってくる会社は、在宅と現地の配分を決めていると読めます。

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6. よくある質問

Q1. フィールドエンジニアは在宅勤務だけで働けますか

A. 公的統計に在宅だけで働ける割合を示すものはなく、仕事内容に現地へ出向く作業が含まれる求人では、在宅だけでは完結しません。近い職業の運用・管理(IT)には、遠隔で対応しきれない場合に現地で復旧作業等をする作業があります*1。求人ごとに現地対応の有無を読みます。

Q2. フィールドエンジニアの在宅勤務の割合はどのくらいですか

A. 割合を示す公的統計は見つかりません。情報通信業の雇用型テレワーカーが74.1%という数字は産業別のもので、職種別ではないため、フィールドエンジニアに当てはめられません*3。

Q3. ヘルプデスクなら在宅だけで働けますか

A. ヘルプデスク(IT)では、ユーザーの端末へ遠隔から接続し、障害を直す作業が74.6%の就業者で行われています*2。一方で、問い合わせへの回答の設問には「現地での対応もある」と添えられているため、在宅だけで働けると言い切れません*2。

Q4. 在宅勤務と出社が同じ日にあるとき移動時間は労働時間ですか

A. 会社の命令で移動し、その間を自由に使えない場合は、労働時間に該当します*4。顧客先への移動時間は、この記述だけでは決まりません。

Q5. 在宅中心の仕事へ移るとき職務経歴書には何を書きますか

A. 障害の種類を、現地での対応とリモートでの対応に分けて書きます。リモートでの運用・管理やヘルプデスクの求人は、仕事内容に書かれた作業との重なりで読まれます*1*2。

7. まとめ:在宅か現地かは求人の仕事内容で読む

この記事のまとめ

  • フィールドエンジニアの職業ページはjob tagになく、在宅で働ける割合を示す公的統計も見つかりません。
  • 近い職業の運用・管理(IT)は、リモートでの運用・管理が77.4%、現地での復旧作業が75.8%の就業者で行われています*1。
  • ヘルプデスク(IT)は、リモート接続で障害に対応する作業が74.6%で、現地での対応も含まれます*2。
  • 業種別のテレワーク率は職種の割合ではなく、移動時間は会社が移動を命じ自由に使えない場合に労働時間です*3*4。

求人を見るときは、仕事内容にリモート対応と現地対応のどちらが書かれているかを読み、現地へ行く頻度を面接で聞いてください。

現地へ行く頻度を、求人の仕事内容から比べる

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※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。

出典・参考情報

*1 職業情報提供サイト job tag「運用・管理(IT)」(厚生労働省)
*2 職業情報提供サイト job tag「ヘルプデスク(IT)」(厚生労働省)
*3 令和7年度テレワーク人口実態調査 調査結果(国土交通省)
*4 テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン(厚生労働省)

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