大企業と中小企業の給料の違い|企業規模別の平均月給

令和7年賃金構造基本統計調査では、所定内給与の月額(賃金)は大企業が385.1千円、中企業が326.2千円、小企業が305.6千円です*1。大企業を100とすると、中企業は84.7、小企業は79.4にあたります*1。賃金とは6月分の所定内給与額のことで、残業代などを除いた、税を引く前の額です*1。
大企業・中企業・小企業は常用労働者の人数で分けた統計上の区分で、中小企業基本法の中小企業とは別の分け方です*1*2。年齢階級別の表では、年齢が上がるほど規模による差が開いていきます*1。
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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)
この記事のポイント
- 男女計の所定内給与は、大企業385.1千円、中企業326.2千円、小企業305.6千円です*1。大企業を100とすると、中企業は84.7、小企業は79.4です*1。
- 年齢が上がるほど差は開き、小企業の指数は25〜29歳の85.6から55〜59歳の71.9まで下がっています*1。正社員(正職員)だけで見ても、大企業が最も高い並びは変わりません*1。
- 統計の大企業・中企業・小企業は常用労働者の人数による区分で、中小企業基本法の中小企業とは別の分け方です*1*2。会社を選ぶときは、求人票の賃金欄、固定残業代(あらかじめ月給に含めた残業代)の有無、賞与の実績を見ます。
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規模ごとの平均月給を調べたあとの作業は、気になる会社の求人票の賃金欄との見比べです。リラシクが扱う求人は、すべてリモートワークに対応した正社員求人なので、賃金欄を並べて探す対象を最初からリモートワークで働ける求人に絞れます。内定後の条件交渉では、リモートワークに入る時期の交渉もエージェントが手伝います。
1. 大企業と中小企業の給料の違いは企業規模別の平均月給で見る
企業規模が大きいほど、平均月給は高くなります。男女計の所定内給与は、大企業385.1千円、中企業326.2千円、小企業305.6千円です*1。大企業を100とした指数は、中企業が84.7、小企業が79.4です*1。年齢が上がるほど差が開き、正社員(正職員)だけで見ても大企業が最も高い並びは変わりません*1。
ここでいう賃金は、調査した年の6月分の所定内給与額の平均をさします*1。所定内給与額は、労働契約などで決まった条件で6月分として支払われた現金給与額から、超過労働給与額を引いた額です*1。超過労働給与額とは、時間外勤務手当・深夜勤務手当・休日出勤手当・宿日直手当・交替手当のことです*1。所得税などを引く前の額なので、手取りとは違います*1。年収に直した額ではないため、月額を12倍した数字は統計の値ではありません。
男性は大企業428.0千円、中企業356.0千円、小企業329.6千円で、女性は大企業310.8千円、中企業280.1千円、小企業264.0千円です*1。大企業を100とした指数は、男性が中企業83.2・小企業77.0、女性が中企業90.1・小企業84.9となっています*1。規模による差は、女性より男性のほうが大きく出ています*1。
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2. 大企業385.1千円・中企業326.2千円・小企業305.6千円
統計上の企業規模は、調査対象の労働者が属する企業の全常用労働者数で分けています*1。常用労働者が1,000人以上の企業が大企業、100〜999人が中企業、10〜99人が小企業です*1。区分ごとに、6月分の所定内給与額を平均しています*1。
図の数字は男女計の平均で、年齢や勤続年数も規模ごとに違います。平均年齢は大企業43.4歳、中企業44.1歳、小企業46.0歳で、勤続年数は大企業14.1年、中企業12.4年、小企業11.5年です*1。小企業は平均年齢が最も高い一方で、勤続年数は最も短く、賃金も最も低い規模です*1。
雇用形態を正社員・正職員に限ると、男女計の賃金は大企業414.1千円、中企業344.4千円、小企業315.0千円です*1。正社員・正職員以外の賃金は、大企業251.5千円、中企業238.6千円、小企業229.0千円となっています*1。どちらの区分でも、大企業が最も高く小企業が最も低い並びは同じです*1。正社員の求人を探す場合は、正社員・正職員の値のほうが比べる相手として近くなります。
前年との比較では、男女計の賃金は大企業が5.7%、中企業が1.0%、小企業が2.1%増えました*1。大企業を100とした指数は、中企業が前年の88.6から84.7へ、小企業が前年の82.1から79.4へ下がりました*1。令和7年は、大企業の伸びが大きかった分だけ、規模間の差が前年より広がっています*1。
3. 年齢が上がるほど大企業との差は開く

年齢階級別の所定内給与(男女計・千円)*1
| 年齢階級 | 大企業(千円) | 中企業(千円) | 小企業(千円) |
|---|---|---|---|
| 25〜29歳 | 301.7 | 270.6 | 258.2 |
| 30〜34歳 | 344.6 | 299.4 | 286.5 |
| 35〜39歳 | 386.3 | 322.3 | 305.3 |
| 40〜44歳 | 422.0 | 346.1 | 318.9 |
| 45〜49歳 | 439.3 | 362.1 | 330.0 |
| 50〜54歳 | 447.6 | 376.0 | 336.6 |
| 55〜59歳 | 465.9 | 376.7 | 335.1 |
25〜29歳では、大企業301.7千円に対して小企業は258.2千円で、大企業を100とした小企業の指数は85.6です*1。中企業は270.6千円で、指数は89.7です*1。同じ表の55〜59歳と比べると、この年齢階級は差が小さく出ています*1。
55〜59歳では、大企業465.9千円に対して中企業376.7千円、小企業335.1千円です*1。指数は中企業が80.9、小企業が71.9となっています*1。途中の階級では、小企業の指数が35〜39歳で79.0、40〜44歳で75.6、50〜54歳で75.2です*1。小企業の指数は、25〜29歳から55〜59歳にかけて下がり続けています*1。
大企業の賃金は、25〜29歳の301.7千円から55〜59歳の465.9千円まで上がります*1。小企業は25〜29歳の258.2千円から55〜59歳の335.1千円で、上がり方が小さくなっています*1。60〜64歳になると、大企業357.7千円、中企業316.2千円、小企業315.7千円で、3つの規模とも55〜59歳より低くなります*1。ここに書いた差は、同じ人が年齢を重ねた経過ではなく、同じ年に調べた年齢階級ごとの平均どうしを並べたものです。
4. 統計の企業規模と中小企業基本法の中小企業は区分が違う
統計の大企業・中企業・小企業は、常用労働者数だけで分けた区分です*1。中小企業基本法の中小企業者は、業種ごとに決まった資本金の額か従業員数のどちらか一方を満たす会社と個人です*2。両方を満たす必要はなく、いずれかを満たせば中小企業者にあたります*3。
製造業その他は、資本金3億円以下または従業員300人以下です*2。卸売業は資本金1億円以下または従業員100人以下、小売業は資本金5千万円以下または従業員50人以下です*2。サービス業の基準は、資本金5千万円以下または従業員100人以下となっています*2。
ソフトウエア業・情報処理サービス業は、中小企業関連立法で政令により、資本金3億円以下または従業員300人以下を中小企業とする場合があります*2。たとえば従業員1,200人・資本金2億円のソフトウエア業の会社は、統計では大企業の区分です。ただし資本金が3億円以下なので、この基準では中小企業です。ITエンジニアが働く会社でも、どちらの区分に入るかは会社ごとの資本金と従業員数で決まります。
中小企業の範囲は、法律や制度によって異なることがあります*2。中小企業基本法には大企業の定義がなく、他の法律や補助金等で定められている場合があります*3。統計の大企業(1,000人以上)を、中小企業基本法でいう大企業として読むことはできません。
5. 会社を選ぶときは求人票の賃金欄と賞与の実績を見る

規模別の平均は、その規模の会社を合わせた値です。気になる会社の月給が385.1千円や305.6千円になるという意味ではなく、1社ごとの月給はこの値と一致しません。1社ごとの月給は、その会社の求人票で読みます。
最初に見るのは、求人票の賃金欄の内訳です。基本給と各種手当が分けて書かれていれば、月給のうちどこまでが毎月決まって支払われる額なのかが分かります。比べるときは、385.1千円のような全年齢の平均ではなく、自分の年齢階級に近い表の行を使うと、近い条件の比較になります。
次に、固定残業代(あらかじめ月給に含めて支払う残業代)の有無を見ます。含まれている求人は、含まれる時間数と金額が書かれているかを読み、月給からその金額を引いた額を残業代を除いた月給として扱います。統計の賃金は超過労働給与額(時間外勤務手当など)を引いた額なので*1、残業代を除いた側の額で比べるのが近い比較です。
賞与は、求人票に支給の回数だけが書かれていて、金額が分からないことがあります。統計の賃金には賞与が含まれていないので、賞与は求人票と面接で別に聞きます。面接では、直近1年に実際に支給された額と、その額が支給された人の範囲を聞いてください。
リモートワーク対応の正社員求人を探すITエンジニアは、規模別の平均を最初の物差しにします。そのうえで、気になる求人では賃金欄の内訳・固定残業代の有無・賞与の実績の3点を並べて読みます。同じ規模の会社でも、この3点が違えば毎月受け取る額が違ってくるからです。
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6. よくある質問
Q1. 大企業は何人以上の会社ですか
A. 賃金統計の区分では、常用労働者1,000人以上の企業を大企業としています*1。中小企業基本法には大企業の定義がなく、他の法律や補助金等で定められている場合があります*3。
Q2. 中小企業は従業員数だけで決まりますか
A. 従業員数だけでは決まりません。資本金の額(出資の総額)と従業員数のうち、どちらかが業種ごとの基準に収まれば、中小企業者にあたります*3。
Q3. 大企業と小企業の賃金の差は男女で同じですか
A. 同じではありません。大企業を100としたとき、小企業は男性が77.0、女性が84.9で、男性のほうが差が大きくなっています*1。
Q4. 表の賃金を12倍すると年収になりますか
A. なりません。賃金は6月分の所定内給与額で、残業代は含まれません*1。年収は賞与などを含めた別の数字なので、求人票と面接で聞きます。
7. まとめ:企業規模別の給料の違い
企業規模別の給料の違いのまとめ
- 男女計の所定内給与(6月分・税を引く前)は、大企業385.1千円、中企業326.2千円、小企業305.6千円*1
- 大企業を100とすると、中企業は84.7、小企業は79.4*1
- 小企業の指数は、25〜29歳の85.6から55〜59歳の71.9まで下がる*1
- 統計の企業規模(常用労働者1,000人以上・100〜999人・10〜99人)と、中小企業基本法の中小企業は別の区分*1*2
- 規模の平均は会社の給与ではなく、1社ごとの月給は求人票の賃金欄で読む
気になる求人が見つかったら、賃金欄の内訳と固定残業代の有無を先に読み、賞与は支給の実績を面接で聞きます。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 令和7(2025)年賃金構造基本統計調査 結果の概況(厚生労働省)
*2 中小企業・小規模企業者の定義(中小企業庁)
*3 中小企業の定義に関するよくある質問(中小企業庁)
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