北海道の地方移住支援金|就業要件と在住5年の数え方

北海道の移住支援金は、就く求人が指定の掲載先に載っていることが条件です*1。掲載先とは、北海道が運営する移住支援金の特設ページから探せる求人サイトのことです*1。自分で見つけた求人に応募して内定まで進んでも、そこに載っていなければ支給の対象から外れます。東京23区から移るITエンジニアにとって、応募先の選び方がここで変わりました。
そのうえで、働き方の条件は週の所定労働時間と契約の種類で決まります*1。住んでいた年数は2つの数え方があり、市町村ごとの上乗せもあります。見る順番は、掲載先、労働条件、年数の3つです。
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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)
この記事のポイント
- 対象になるのは、指定の掲載場所に載っている求人に就いた場合です*1。求人票の中身より先に、掲載の有無を見ます。
- 就業要件は週の所定労働時間20時間以上と無期雇用契約です*1。求人票の「フルタイム」だけでは判断できません。
- 在住年数は対象期間10年のうち通算5年、かつ直前1年の連続です*1。どちらか一方では足りません。
1. 求人の掲載場所で対象かどうかが決まる
北海道の移住支援金を受けるには、就く求人が指定の求人サイトに載っている必要があります*1。自分で探した求人は対象から外れる場合があるため、応募の前に掲載を見ておきます。就業の要件は週の所定労働時間の下限と無期雇用であることで決まりました*1。在籍していた期間は、通算と直前の1年を分けて数えます*1。
まず、北海道が運営する特設ページで掲載先を見ます*1。ハローワークや一般の転職サイトで見つけた求人でも、指定された求人サイトに載っていなければ要件を満たしません*1。気になる求人が出てきた時点で、応募より先に掲載の有無を問い合わせておきます。
そのため、確認の順番は求人票の中身より掲載先が先です。労働条件を読み込んでから媒体の条件に気づくと、選考をやり直すことになります。掲載を見てから、週の所定労働時間と雇用形態を照らす流れが最短でした。
この条件は、北海道が独自に上乗せしているものです*1。もとになっているのは東京圏からの人口移動を後押しする国の制度で、運用は都道府県ごとに分かれます*2。他県向けの解説をそのまま当てはめると、掲載先の条件を見落とします。
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2. 就業要件は労働時間と契約の種類で決まる
週の所定労働時間は20時間以上が要件です*1。わずかに下回る契約でも対象から外れるため、月給の高さではなく時間の欄を見ます*1。求人票に「フルタイム」とだけ書かれている場合は、数字が出るまで選考の途中で聞きます。
契約の種類は、無期雇用であることが求められます*1。雇用形態の欄が「正社員」でも契約期間の記載がないことがあり、その場合は採用担当へ直接聞いておくほうが安全です。内定後に届く労働条件通知書でも、同じ2点をもう一度照らします。
なお、在宅勤務が中心の求人でも見る欄は変わりません。勤務時間の管理方法が出社中心の会社と違っても、所定労働時間の書き方は同じだからです。リモート可の求人だから要件が緩くなる、ということはありませんでした。
内定の連絡が来たら、労働条件通知書で2点をもう一度見ます。求人票と食い違っていた場合、支援金の側では通知書に書かれた条件が基準になります。食い違いに気づいた時点で採用担当へ伝えれば、入社前に直してもらえました。
3. 在住年数は二段で数える
年数の数え方は2つあります*1。住民票を移す直前10年のうち通算5年以上、対象地域に住んでいたか通勤していたことが1つ目です*1。移住の直前1年間、途切れずに住んでいたか通勤していたことが2つ目です*1。両方そろって初めて要件を満たします。
そのため、通算を満たしていても直前1年に空白があると通りません*1。逆に、通算がぎりぎりでも直前1年が続いていれば、こちらの条件は満たせます*1。通算のほうは途中に空白があっても構いません*1。
実際、在住だけでなく通勤していた期間も年数に入ります*1。勤務先の所在地と在籍期間を、住民票の異動の記録と並べて数えます。転居のたびに書類を保管しておくと、申請の直前にまとめて集める手間が減りました。
ただし、年数の条件は都道府県で中身が違います。北海北海道は在住と通勤の数え方を条件に置きますが、別の地域は移住元の居住歴そのものを条件にします*2。他県向けの数え方を持ち込まないでください。
数え始める日は、住民票を移した日から逆算します*1。移住の日が決まっていない段階では、いまの日付を仮に置いて計算しておきます。仮でも数えておけば、あと何か月で条件を満たすかが分かりました。
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4. 何をどこで見るか
条件ごとに、見る書類と窓口を並べます。
| 見るもの | 見るところ |
|---|---|
| 求人が指定の掲載場所に載っているか | 北海北海道の移住支援金特設ページに掲載された求人一覧*1 |
| 1週間の所定労働時間が下限を満たすか | 求人票の労働条件欄(週の所定労働時間)*1 |
| 無期雇用契約か | 求人票の雇用形態欄と労働条件通知書 |
| 在住年数が通算と直前の連続の両方を満たすか | 住民票の異動履歴と、勤務先の所在地・在籍期間 |
| 移住先の市町村が独自の要件を置いていないか | 移住先の市町村の移住支援金担当窓口 |
求人票だけで判断できるのは、労働時間と雇用形態の2つです。掲載先は北海北海道の特設ページ、年数は住民票の異動の記録、市町村の上乗せは移住先の窓口で見ます*1。見る場所が4か所に分かれるので、順番を決めてから動くほうが早く終わりました。
在住年数の書類は、移住前の市区町村役場でも取れます。申請に要る書類の一覧は、移住先の窓口ごとに案内が違いました。不足があると再提出になるので、日程に余裕のあるうちに問い合わせてください。
5. 確認が済んでいるかで次の動きが変わる
どこまで確認できているかで、次に取る行動が分かれます。
3つとも確認済みなら、あとは申請書類の準備だけです。求人の掲載先、労働時間と契約、年数の3点がそろっていれば、選考と並行して書類を集められます。内定後に慌てる場面は、この段取りで減りました。
一方、求人を自分で探している場合は掲載先から見ます。退職を先に済ませて移住先で仕事を探す場合も、同じ順番になります*1。順番を逆にすると、要件を満たさないまま働き始めてしまいます。
通算が5年に届かないと思える場合も、いったん洗い出します*1。対象期間10年のうちに通勤先が変わっていれば、その期間も数に入るためです*1。住民票の異動の記録が残っていれば、あとからでも積み上げられました。
確認が3つとも済まないうちに内定が出た場合は、入社日を決める前に窓口へ相談してください。要件を満たさない状態で働き始めると、あとから遡って申請できません。入社日の調整は、確認より後に回さない順番です。
6. 事情ごとの選ぶ基準
よくある4つの事情に当てはめます。
事情ごとに変わるところ
- 求人を自分で探している場合:指定の掲載場所に載っているかを応募の前に見る。載っていない求人に就いた場合は、就業の要件を満たせない
- 時短や短時間での就業:所定労働時間の下限を先に読む。下限を下回る契約では就業の要件を満たせないため、時短の幅をどこまで取れるかを面談で聞く
- 退職を挟む移住:失業手当が出るまでの待機(給付制限)の期間を先に数える。自己都合で辞めると期間が置かれるため、就業までの空白と収入の見通しを日付で照らす
- 子どもを帯同する移住:加算の対象と額を移住先の市町村に問い合わせる。国は一人につき加算される額の上限を示すが、実際の額は自治体が設定する
自己都合で辞めてから移る場合は、待機の期間を先に数えます*3。退職日が2025年4月1日以降なら原則1か月で、この間の生活費は自分で用意します*3。就業開始の日と支援金の入金時期は別なので、2つを日付で並べてください。
子どもを連れて移る場合は、加算の扱いを移住先の窓口へ聞きます*2。国が示すのは一人あたりの上限で、実際にいくら出るかは市町村が決めるためです*2。同じ北海道内でも、額がそろわないことがありました。
短い時間で働きたい場合は、時短の幅を面談で聞きます*1。週20時間の下限を割ると、ほかの条件を満たしても対象から外れました*1。どの事情にも当てはまらない場合でも、北海北海道の制度では掲載先と就業要件の2つを共通して見ます。
4つの事情は重なることもありました。子どもを連れて退職後に移るなら、給付制限と加算の両方を同じ表に書き出します。日付と金額を1枚にまとめておくと、窓口での相談が1回で済みます。
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7. よくある質問(Q&A)
Q1. 自分で見つけた求人でも支援金の対象になりますか
A. 北海道が指定した求人サイトに載っている求人であることが条件です*1。載っていない求人に就いた場合は要件を満たせません。
Q2. 契約社員として就業した場合はどうなりますか
A. 無期雇用であることが要件に含まれます*1。求人票の雇用形態欄と労働条件通知書を読み合わせてください。
Q3. 在住年数はどのように数えますか
A. 通算と直前の連続を別々に数え、どちらも満たす必要があります*1。片方だけでは対象になりません。
Q4. 通勤していた期間も数えられますか
A. 数えられます*1。勤務先の所在地と在籍の期間を、住民票の記録と並べて見ます。
Q5. 移住先の市町村によって条件は変わりますか
A. 独自の要件を置く市町村があります。移住先の担当窓口へ直接聞いてください。
Q6. 移住先での転職相談に料金はかかりますか
A. 求職者の登録と利用は無料です*4。
掲載先、契約の種類、年数の3つを応募の前に片づけておけば、内定後に対象外だと分かる事態は避けられます。市町村の上乗せだけは、この3つとは別に窓口で聞いてください。
8. まとめ:掲載場所と週20時間以上で対象が決まる
この記事のまとめ
- 北海道が指定した求人サイトに載っている求人に就くことが条件です*1。
- 就業要件は週の所定労働時間20時間以上と無期雇用契約です*1。
- 在住年数は対象期間10年のうち通算5年、かつ直前1年の連続です*1。
- 支給額の上限は世帯で100万円、単身では60万円です*1*2。未成年の子を帯同すると一人につき上限100万円が加算されます*2。
- 自己都合で辞めてから移る場合は、原則1か月の給付制限があります*3。
- 市町村が独自の要件を置く場合があるため、申請の前に窓口へ見ます。
応募を決める前に見るのは、求人の掲載場所と就業要件の2つです。年数と市町村の上乗せは、住民票と窓口でそれぞれ見てください。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 北海道 移住支援金特設ページ(移住者向け)UIJターン新規就業支援事業(2026年)
*2 内閣官房・内閣府(地方創生) 移住支援金(2026年)
*3 厚生労働省 令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます(2025年)
*4 リラシク よくあるご質問(地元に戻ってリモートワークしたい場合の相談)(2026年)
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