転園が絡む転職|先に決める順番と確認先
監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

転職と保育園の転園が重なると、入社日・転居日・自治体への確認という3つのうち、どれを先に固めるかによって段取りが変わります。ふだんの転職では気にしない順番の組み方を、ここで整理します。
決める順番を変えるのは、入社日・転居日・自治体への確認をどの順で確かめるかという一点です。
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この記事のポイント
- 転園を伴う転職では、入社日・転居日・自治体への確認の3つを、どの順で確かめるかがふだんの転職と変わります
- 一般労働者の賃金は25〜29歳で279.4千円、45〜49歳で377.9千円です*1。年齢によって賃金水準の前提が変わることだけを示します
- 確認する先は、内定先の人事・不動産会社や引っ越し業者・自治体の窓口の3つに分かれます
1. 転園が絡む転職は、決める順番がふだんと変わります
転職と転園が重なると、入社日・転居日・自治体への確認という3つを、どの順で確かめるかがふだんの転職と変わります。先に入社日を固定できるかどうかで、残り2つの動かし方が変わるため、最初にそこを確かめます。
ふだんの転職では、内定を受けてから入社日を決め、そこから逆算して身の回りの準備を進めるという順番が一般的です。転園が関わると、この順番がそのまま使えない場面が出てきます。
転園には、住んでいる自治体への確認が欠かせません。取り扱いは自治体によって異なるため、ここで具体的な条件を決めつけることはできません。分かるのは、確認が必要な窓口があるということだけです。
入社日・転居日・自治体への確認の3つは、互いに影響し合います。入社日が固まれば転居日の目安が立ち、転居日が見えれば自治体への確認のタイミングも定まります。逆に、確認を後回しにすると、入社日や転居日をあとから動かす必要が出ることもあります。
入社日・転居日・自治体への確認の3つに加えて、今の勤務先へ退職の意向をいつ伝えるかという、もうひとつの時期も関わってきます。退職の申し出は勤務先ごとに決まりがあるため、こちらも早い段階で確かめておく項目のひとつです。
この先では、入社日を動かせる場合と動かせない場合で、どちらから手を付けるかを整理していきます。
入社日・転居日・自治体への確認という3つの見極め方は、業種や職種に関わらず共通して使えます。ここではエンジニアの転職を例に、実務でよくある進め方を整理していきます。
2. 賃金水準は、年齢によって前提が異なります
転職を考える年齢層には幅があります。参考として、一般労働者の賃金は25〜29歳で279.4千円、45〜49歳で377.9千円です*1。年齢によって前提となる賃金水準が変わることだけを、ここでは示します。
この数字は、保育や転園の条件と結び付くものではありません。転園を伴う転職を考える年齢層が一定の幅を持つことを示す、ひとつの参考情報として扱います。
年齢に応じて賃金水準の前提が変わる一方で、入社日・転居日・自治体への確認という3つの段取りは、年齢に関わらず共通して確かめる項目になります。次の章では、この3つを確認する窓口とタイミングを整理します。
転職を考えるタイミングは人によって異なり、これから転居先を探し始める人もいれば、すでに候補を決めている人もいます。年齢による賃金水準の違いは、あくまで一般的な傾向であり、個々の転職の進め方を左右するものではありません。
3. 確認する3つの窓口と、確かめるタイミングを整理します
入社日・転居日・自治体への確認は、決める順番だけでなく、確認する相手も異なります。ここでは4つに分けて、確認する先とタイミングを整理します。
自治体ごとに手続きの詳細や扱いが異なるため、具体的な条件はここでは示しません。転園に関わる内容は、保護者が自治体の窓口に確認します。
転職と転園が重なるときに確認する項目
| 決めること | 確認する先 | 確認のタイミング |
|---|---|---|
| 入社日 | 内定先の人事 | 内定を受けた直後 |
| 転居日の目安 | 不動産会社・引っ越し業者 | 入社日が固まったあと |
| 転園の相談 | 自治体の窓口 | 転居先の候補が絞れた段階 |
| 転園の手続き | 自治体の窓口 | 転居日が確定したあと |
転居日は、入社日が固まってから逆算して決める人が多くなります。内定を受けた直後に確認しておくと、転居日を検討する期間を確保できます。
転園については、早い段階で自治体の窓口に相談しておくと、必要な手続きの流れを把握しやすくなります。手続きの詳細や扱いは自治体によって異なるため、具体的な条件はここでは示さず、窓口での確認に委ねます。
4つの確認先はそれぞれ独立していますが、入社日が動くと転居日も動き、転居日が動くと自治体への確認のタイミングも動くという関係にあります。
表には入れていませんが、今の勤務先への退職の申し出も、確認しておく時期のひとつです。就業規則によって申し出の期限が定められている場合があるため、退職を決めた時点で早めに確認しておくと、入社日までの段取り全体が組みやすくなります。
4つの確認先を一度に並べると項目が多く感じられますが、同時に動かす必要はありません。入社日が固まった時点、転居先が絞れた時点というように、段階ごとに1つずつ確認していけば、無理なく進められます。
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4. 入社日を動かせるかどうかで、段取りが分かれます
内定先の入社日に幅があり、こちらの希望をある程度伝えられる場合は、転居日や自治体への確認のタイミングに合わせて入社日を後ろに調整できることがあります。この場合は、転居と転園の見通しを立ててから、入社日を確定させる進め方になります。
一方で、入社日があらかじめ固定されている求人もあります。この場合は、入社日を起点にして、転居日と自治体への確認を前倒しで進める必要があります。準備が間に合うかどうかを、早い段階で見積もっておくことが欠かせません。
どちらの場合でも、自治体への確認は早いほど選択肢が広がります。転居先の候補が固まっていない段階でも、一般的な手続きの流れだけを尋ねておくことはできます。詳しい条件は、転居先が決まった時点で改めて確認します。
入社日を動かせるかどうかは、内定通知の段階で人事に確認しておくと、その後の段取りを立てやすくなります。
入社日の希望を伝えても、必ずしも希望通りに決まるとは限りません。内定先の事情によって、当初の想定より早い入社日を求められることもあります。その場合は、転居や自治体への確認を前倒しできるかどうかを、早い段階で見極める必要があります。
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5. 入社日と転居の有無で、動き方の目安が定まります
入社日を動かせるかどうかと、転居の有無を掛け合わせると、4つの動き方に整理できます。自分がどこに当てはまるかを確かめておくと、次に何を確認すべきかが見えやすくなります。
転居の有無は「転居をするかどうか」という単純な区分ですが、入社日を動かせるかどうかは、内定先や求人ごとに条件が変わります。両方を組み合わせて考えると、自分が今どの段階にいるかを把握しやすくなります。
4つの象限は、どれが有利かを示すものではありません。確認する順番や、前倒しの度合いが異なるだけです。
転居を伴わない場合でも、通っている施設から転園する手続きが必要になることがあります。転居の有無に関わらず、自治体への確認は欠かせません。
自分がどの象限に近いかを見極めたら、次の章で挙げる準備物を選考の段階から手元に揃えておくと、その後の確認がスムーズになります。
象限をまたいで動くこともあります。たとえば転居先の選択肢が増えたことで、当初は転居なしを想定していた人が、転居ありの象限に移ることもあります。状況が変わった時点で、あらためて自分の位置を確かめ直します。
6. 選考中に、手元へ揃えておく書類があります
入社日や転居のタイミングが具体的になる前でも、選考が進んでいる間に用意しておけるものがあります。当日になって慌てないよう、早めに整理しておきます。
選考中に揃えておく3点
- 入社日の希望幅:最短でいつから、遅くともいつまでに入社できるかを言葉にしておきます
- 転居の想定時期:転居が必要になる場合の、おおよその時期を決めておきます
- 自治体窓口の連絡先:転園に関する相談先の連絡先を、事前に控えておきます
3点は、どれも選考の早い段階で整理しておける内容です。内定が出てから慌てて考えるのではなく、応募している間に言葉にしておくと、内定後のやり取りがスムーズになります。
入社日の希望幅は、面接で聞かれた際にすぐ答えられるよう準備しておきます。幅を持たせておくと、内定先との調整がしやすくなります。
自治体窓口の連絡先は、転居先が決まっていない段階でも、居住予定の自治体が絞れていれば控えておけます。早めに連絡先を把握しておくと、転居日が決まった時点ですぐに相談できます。
3点をまとめておくと、内定後に転居先や転園の手続きについて聞かれた際にも、落ち着いて答えられます。逆に何も整理しないまま内定を受けると、短い期間で複数の確認を同時に進めることになり、負担が大きくなります。
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7. よくある質問(Q&A)
Q1. 転職先の入社日を、転園の都合に合わせて遅らせてもらうことはできますか。
A. 調整できるかどうかは、内定先の方針や求人ごとの事情によって異なります。入社日の希望は、内定を受けた段階で人事に伝え、可否を直接確認します。伝えるタイミングが早いほど、双方にとって調整の余地が残りやすくなります。
Q2. 転園の手続きは、自治体ごとに同じ流れで進みますか。
A. 手続きの流れや必要な確認事項は、自治体によって異なります。共通した流れを前提にせず、居住予定の自治体の窓口に直接確認します。
Q3. 転園の手続きは、転居先が決まる前から進めておけますか。
A. どこまで前から進められるかは、自治体によって案内の範囲が異なります。転居先の候補が絞れた段階で、一般的な流れだけでも窓口に尋ねておくと、その後の見通しを立てやすくなります。早めに相談しておくことで、必要な書類や案内を受け取るタイミングも把握しやすくなります。
Q4. 転職活動中に、転園について会社側へ伝える必要はありますか。
A. 伝えるかどうかは任意です。入社日の調整が必要な場合は、その範囲で事情を伝える人もいます。転園そのものの手続きは、勤務先ではなく自治体の窓口に確認します。
8. まとめ:転園が絡む転職は、確認の順番で決まります
この記事の要点
- 転職と転園が重なると、入社日・転居日・自治体への確認の3つを、どの順で確かめるかがふだんの転職と変わります
- 確認する先は、内定先の人事・不動産会社や引っ越し業者・自治体の窓口の3つに分かれます
- 入社日を動かせるかどうかで、転居や自治体への確認を前倒しするかどうかの段取りが変わります
- 選考中に、入社日の希望幅・転居の想定時期・自治体窓口の連絡先の3点を揃えておきます
- 転園の手続きや扱いは自治体によって異なるため、詳細は保護者が自治体の窓口に確認します
転園が絡む転職は、条件そのものより、確認する順番がふだんと変わることが特徴です。入社日・転居日・自治体への確認をどの順で確かめるかを先に決めておくと、内定後のやり取りに慌てずに済みます。自治体ごとに扱いが異なる部分は、保護者が窓口へ直接確認しながら進めます。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
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