顔写真の掲載を頼まれたら|同意の範囲と求人広報での扱い
監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

顔写真の掲載を頼まれたとき、最初に確かめておきたいのは掲載の範囲です。載る場所が社内だけか社外にも出るか、載る期間がいつまでか、名前や所属が一緒に載るか、そして断ったときに代わりの形があるか。この4点を先に確かめておくと、受けるか断るかを決める段になって聞き直す場面が減ります。掲載を頼む側も、範囲まで詳しく伝えてくれるとは限りません。
顔写真の掲載を頼まれたときは、載る場所・期間・下ろせるかを先に確かめておくと、答えを決めやすくなります。
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この記事のポイント
- 顔写真の掲載を頼まれたら、載る場所・載る期間・一緒に載る情報・下ろせるかの4つを先に確かめます
- 確かめる順番は、載る場所と期間→一緒に載る情報→受けるか断るかを伝える、の3段階です
- 参考に添える転職入職率9.7%は、掲載に応じるかどうかを決める数字ではありません
1. 顔写真の掲載を頼まれたときに確かめる範囲
顔写真の掲載を頼まれたときは、その場で受けるか断るかを決める前に、掲載の範囲を確かめます。載る場所が社内だけか社外にも出るか、載る期間がいつまでか、名前や所属が一緒に載るか、そして下ろしたいときに下ろせるか。この4点が分かれば、何を承諾することになるのかがはっきりします。
顔写真の掲載を頼まれる場面は、社内報のプロフィール紹介や、社外向けの案内など複数あります。頼まれる側が受け取る一言は「載せてよいですか」という短いものですが、その中には複数の条件が隠れています。
最初に確かめる範囲は、どこに載るかです。社内だけに閉じているものか、社外の人も見られる場所に出るものかで、範囲は大きく変わります。同じ「掲載」という言葉でも、届く先が違えば意味も変わります。
次に確かめる範囲は、いつまで載るかです。期間が決まっているか、更新の予定があるか、掲載をやめる目安が示されているか。載る場所と載る期間の2つが分かると、範囲の大枠が見えてきます。
大枠が分かったところで、一緒に載る情報と、下ろしたいときに下ろせるかを確かめる段階に進みます。この2つは次の項目で表にして整理します。
説明される範囲は、頼む場面によって差があります。詳しく伝えられる場合もあれば、確認は自分から尋ねる場面もあります。範囲を確かめる姿勢を先に持っておくと、どちらの場面でも対応しやすくなります。
同じ依頼が1回で終わらないこともあります。掲載の更新にあわせて、改めて掲載を続けてよいかを尋ねられる場面もあり、そのときも同じ4点を確かめる手順に戻ります。
2. 掲載を頼まれたら確かめる4つの項目
顔写真の掲載を頼まれたときに確かめる範囲を、4つの項目に分けて整理します。
顔写真の掲載で確かめる4項目と、確かめられる場所
| 確かめること | どこで確かめられるか |
|---|---|
| 載る場所 | 掲載を頼んだ相手や案内の文書に、社内限定か社外にも出るかが示されています |
| 載る期間 | 依頼のやりとりや案内の文書に、掲載の開始と終了の見込みが示されている場合があります |
| 一緒に載る情報 | 名前や所属を一緒に載せるかどうかは、依頼のときの文面やひな形に示されています |
| 後から下ろせるか | 掲載後に下ろしたい場合の連絡先を、依頼した相手に確かめておきます |
表の4項目のうち、最初に確かめるのは載る場所です。社内限定か社外にも出るかで、その後に確かめる項目の重みも変わってきます。
次に確かめるのは載る期間です。開始と終了の見込みが依頼のときの文面に示されている場合は、そのまま確かめられます。示されていない場合は、依頼した相手に尋ねる必要があります。
一緒に載る情報は、名前や所属を一緒に載せるかどうかを指します。ひな形が用意されている依頼では、載る項目があらかじめ決まっていることもあります。役職や担当業務まで一緒に載る場合もあるため、項目の範囲を1つずつ確かめておきます。
後から下ろせるかどうかは、掲載してもらう段階で確かめておくと、下ろしたいときに慌てずに済みます。連絡先が分からないまま掲載が進むと、下ろす手続きの入り口自体が分からなくなります。
4項目のうち、確かめても答えが返ってこない場合もあります。その場合は、依頼した相手が答えられる立場にないこともあるため、確認の道筋を別の窓口に広げる必要が出てきます。申請が思うように進まないときの動き方は、別記事で扱っています。
確かめる相手は、依頼した本人だけとは限りません。案内の文書に別の窓口が示されている場合は、そちらに確かめる方法もあります。窓口が分かれている場合、依頼した本人よりも窓口のほうが範囲を正確に把握していることもあります。
あわせて読みたい | 権限が下りないとき|申請の道筋を確かめる
3. 確かめる順番を3段で整理する
4つの確認項目は、思いついた順に進めるものではありません。3段階を積み上げると、伝える順番が自然に決まります。
土台にあるのは、載る場所と期間を確かめる段階です。社内限定か社外にも出るか、掲載がいつまで続くかを、まずここで見極めます。
中段は、一緒に載る情報を確かめる段階です。名前や所属を一緒に載せるかどうかによって、掲載後の見え方が変わってきます。
頂点は、受けるか断るかを伝える段階です。確かめた内容をもとに、依頼した相手に答えを返します。土台と中段を確かめ終えてから頂点に進むと、伝える内容に迷いが残りません。
この3段階を逆順で進めると、範囲を確かめる前に答えを伝えてしまったり、一緒に載る情報を確かめずに掲載が進んでしまったりする場面が生まれます。順番を守ることが、伝えたあとに聞き直す手間を減らす近道になります。
3段階のうち、時間がかかりやすいのは中段の確認です。一緒に載る情報の扱いは、依頼した相手も即答できない場合があるため、余裕を持って確かめておくと、伝える段になって慌てる場面が減ります。
4. 受けるか断るかを伝えるときの形
確かめた範囲を踏まえて、受けるか断るかを伝える段階に進みます。伝え方そのものは、載る場所や期間によって変わるものではなく、確かめた内容を相手に返すという点は共通です。
受ける場合は、確かめた内容に相違がないことを伝えれば足ります。断る場合は、断る理由まで詳しく伝える必要はなく、断る意思とともに、代わりの形があるかどうかを尋ねる方法があります。
代わりの形とは、例えば名前だけを載せる、後ろ姿や資料の一部だけを使うなど、依頼の目的を保ったまま顔写真そのものを使わない形です。代わりの形があるかどうかは、依頼した相手に確認しなければ分かりません。
受けるか断るかは、どちらか一方が望ましいという話ではありません。確かめた範囲をもとに、その都度判断すればよいことです。
一度伝えた答えを、後から変えたい場面もあります。掲載期間の途中で意向が変わったときは、その時点で改めて依頼した相手に伝えます。
頼む相手は、直属の上司に限りません。案内を作る部署や、掲載の担当者から直接頼まれる場面もあります。誰から頼まれても、確かめる範囲と伝え方の形そのものは変わりません。
働き方の線引きが勤務先の規程で決まっている場面は、掲載の範囲に限りません。私物端末を使えるかどうかも、同じように勤務先ごとの線引きで決まります。線引きの読み方は別記事で扱っています。
あわせて読みたい | 私物端末が使えない在宅|線引きを読む
5. 参考として置く転職に関する数字
受けるか断るかを確かめる前に、働き方に関する数字を1つだけ参考に置きます。
転職入職率は9.7%です*1。この数字は転職による入職の割合を示すものであり、掲載に応じるかどうかを決めるものではありません。
人の出入りがある職場では、いま在籍している人の写真が載り続ける形になっていないかを確かめる意味があります。載る期間を確かめておくことが、ここで役に立ちます。
参考の数字はここで説明を終えます。範囲の確認に戻り、次の項目では伝える前に整理しておくことをまとめます。
6. 伝える前に整理しておくこと
受けるか断るかを伝える前に、確かめた内容を整理しておくと、伝える場面で迷いにくくなります。
伝える前に整理しておきたいこと
- 載る場所:社内限定か社外にも出るかを、確かめた内容のまま書き留めます
- 載る期間:いつからいつまでかを、分かる範囲で書き留めます
- 一緒に載る情報:名前や所属が一緒に載るかどうかを確認します
- 下ろせるか:下ろしたいときの連絡先を確かめておきます
4項目を書き留めておくと、伝える段階になって聞き直す手間が減ります。確かめた内容がそのまま記録として残ります。
載る場所と載る期間は、依頼のときの文面に示されている場合はそのまま書き留めます。示されていない場合は、依頼した相手に確かめます。
一緒に載る情報は、名前や所属の扱いによって、掲載後の見え方が変わります。確かめた内容と実際の掲載が違う場合は、その時点で依頼した相手に伝えます。
下ろせるかどうかの連絡先は、掲載してもらう段階で確かめておくと、下ろしたいときに慌てずに済みます。
整理するタイミングは、依頼を受けた直後がもっとも確かめた内容を覚えている時期です。日を置くと、確かめた範囲そのものがあいまいになりやすくなります。
在籍している間に載った顔写真は、勤務先を離れる場面でも扱いが残ることがあります。退職のときに何を返し、何を消し、何を渡すかを整理した記事で扱っています。
整理した4項目は、伝える相手が変わっても使えます。同じ手順を確かめておけば、依頼される場面が変わっても対応しやすくなります。次に同じような依頼を受けたときも、この4項目から確かめ始めれば手順に迷いません。
あわせて読みたい | 退職のときの情報の整え方|返す・消す・渡す
7. よくある質問|顔写真の掲載と同意
Q1. 顔写真の掲載を頼まれたら、最初に何を確かめればよいですか。
A. まず載る場所が社内限定か社外にも出るかを確かめます。範囲が分かると、あとの項目も確かめやすくなります。
Q2. 掲載期間が示されていない場合はどうすればよいですか。
A. 依頼した相手に、いつまで掲載される見込みかを確かめます。期間の見込みが分かれば、下ろす時期の目安も立てやすくなります。
Q3. 名前や所属を一緒に載せたくない場合、伝えられますか。
A. 一緒に載る情報は、依頼のときの文面やひな形で確かめられます。載せたくない項目がある場合は、その旨を依頼した相手に伝えます。
Q4. 断る場合、代わりの形を用意してもらえますか。
A. 代わりの形があるかどうかは、依頼した相手に確認しなければ分かりません。断る意思とともに、代わりの形があるかを尋ねる方法があります。
8. まとめ:確かめる範囲と伝え方
この記事の要点
- 顔写真の掲載を頼まれたら、載る場所・載る期間・一緒に載る情報・下ろせるかの4つを確かめます
- 確かめる順番は、載る場所と期間→一緒に載る情報→受けるか断るかを伝える、の3段階です
- 受けるか断るかは、どちらが望ましいという話ではなく、確かめた範囲をもとにその都度判断すればよいことです
- 断る場合は、代わりの形があるかどうかを依頼した相手に確認できます
- 参考に添えた転職入職率9.7%は、掲載に応じるかどうかを決める数字ではありません
顔写真の掲載を頼まれたときは、その場で受けるか断るかを決める前に、載る場所・載る期間・一緒に載る情報・下ろせるかの4つを確かめます。載る場所と期間を確かめる→一緒に載る情報を確かめる→受けるか断るかを伝える、という3段階で進めれば、何を承諾することになるのかがはっきりします。受けるか断るかは、どちらが望ましいという話ではなく、確かめた範囲をもとにその都度判断すればよいことです。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 厚生労働省 雇用動向調査
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