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社風が合わないときの転職|面接での伝え方と応募先の調べ方

社風が合わないときの転職|面接での伝え方と応募先の調べ方のイメージ写真

仕事の中身に不満はないのに、会社の雰囲気や、提案が通るまでの手順になじめない。社風が合わないという悩みは、はっきりした理由として説明しにくく、転職してよいのか、面接でどう話せばよいのか迷いやすいものです。

社風が合わないことは、転職の理由として珍しくありません。令和7年の調査では、自己都合で辞めた転職者の22.2%が「人間関係がうまくいかなかったから」を理由に挙げています*1。面接では「社風が合わない」とそのまま言わず、何が合わなかったのかを具体的な場面で話し、次の会社で何を求めるかにつなげます。

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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

この記事のポイント

  • 令和7年の調査で、自己都合で辞めた転職者の22.2%が「人間関係がうまくいかなかったから」を理由に挙げています*1。社風が合わないことは、珍しい転職理由ではありません。
  • 辞める前に、合わないのが今の部署や上司なのか、会社全体の仕組みなのかを分けて考えます。部署の問題なら、異動などで解消できることもあります。
  • 面接では「社風が合わない」とそのまま言わず、合わなかった場面を1つ挙げ、次の会社で求める働き方につなげて話します。

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1. 社風が合わないことは転職の理由として珍しくない

社風が合わないことを理由にした転職は、珍しいことではありません。厚生労働省の令和7年転職者実態調査でも、人間関係は自己都合で辞めた理由として5番目に多く挙げられています*1。

転職者実態調査には「社風」という項目はありません。社風の中身は、上司や同僚との関係、承認の手順、評価のされ方、働き方の決まりなどに分かれ、そのうちいちばん近いのが「人間関係」の項目です。この項目は3つまで選べる複数回答で、22.2%は5人に1人を超える割合です*1。

事業所を対象にした令和7年雇用動向調査も見てみます*2。前の会社を辞めた理由が「職場の人間関係が好ましくなかった」だった転職入職者は、女性で11.5%、男性で8.9%でした*2。女性では、「その他の個人的理由」を除くと、労働時間などの労働条件に次いで2番目に多い理由です*2。

2つの調査は、答えた人も聞き方も違うので、数字をそのまま比べることはできません*1*2。それでも、職場の人間関係が転職のきっかけになること自体は、どちらの調査からも読み取れます。

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2. 自己都合で辞めた転職者の2割超が人間関係を理由に挙げた

自己都合で辞めた転職者が挙げた理由(3つまでの複数回答)で最も多いのは、「賃金が低かったから」の25.5%です*1。「会社の将来に不安を感じたから」が25.2%で続きます*1。「人間関係がうまくいかなかったから」の22.2%は、これらと大きく変わらない割合です*1。

自己都合で辞めた転職者のうち人間関係を理由に挙げた割合(令和7年)*1 22.2% 人間関係がうまくいかなかったから 3つまでの複数回答 最多は「賃金が低かったから」25.5%*1 次いで「会社の将来に不安を感じたから」25.2%*1 令和7年転職者実態調査・表11(総数)*1 *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

理由は3つまで選べるので、人間関係を挙げた人の中には、賃金や仕事の内容など、ほかの理由も一緒に挙げた人がいるはずです。社風が合わないという感覚も、たいていは評価のされ方や仕事の進め方への不満と重なっています。

自分が社風のどこに合わないと感じているのかを、ほかの理由とあわせて書き出しておくと、次の会社に何を求めるかがはっきりします。面接で退職理由を話すときも、この書き出しをもとに話せます。

3. 社風が合わないと感じる中身を分けて考える

社風という言葉は幅が広く、そのままでは次の会社を選ぶ手がかりになりません。合わないと感じる中身を分けると、今の会社で変えられることと、転職しないと変わらないことが見えてきます。

社風が合わないと感じる中身と、応募先で聞くこと

合わないと感じる中身例応募先で見る方法
承認の手順上の承認が何段階もあり、提案が通るまで時間がかかる面接で、最近の新しい取り組みがどう決まったかを聞く
評価のされ方成果より、長く会社にいることが評価される評価の基準と、評価面談の回数を聞く
コミュニケーションの取り方口頭の指示が多く、記録が残らないチャットや議事録の使い方を聞く
働き方の決まり出社が前提で、在宅勤務の制度が使われていない求人票の就業場所と、在宅勤務の実際の頻度を聞く
人との距離業務外の飲み会や行事への参加が当たり前になっているチームの人数と、業務外の行事の有無を聞く

表の中身のうち、今の部署や上司によって決まっているものは、異動や上司の交代で変わることがあります。部署の問題なのか、会社全体の仕組みなのかは、ほかの部署の人の話を聞くと見当がつきます。どの部署でも同じなら、会社全体の社風だと考えてよさそうです。

会社全体の評価制度や意思決定のしかたは、一社員の力で変えるのは難しいものです。そうした部分が合わないなら、転職で変えるほうが早いこともあります。

自分の中で優先順位をつけておくことも大切です。5つの中身のうち、どうしても譲れないものを1つか2つに決めておけば、面接で尋ねることもしぼれます。全部を満たす会社を探すより、譲れない点が合う会社を選ぶほうが、転職活動が長引きにくくなります。

4. 面接で社風が合わなかったことを伝える言い方

面接で退職理由を聞かれて「社風が合わなかった」とだけ答えると、面接官には中身が伝わりません。どの会社にも合わないのではないか、うちでも同じことを言うのではないか、と受け取られるおそれもあります。

伝えるときは、合わなかった具体的な場面から話し始め、そこから次の会社で求めることへ話を進めます。たとえば「今の会社では、新しい提案をするのに3段階の承認が必要で、決まるまでに数か月かかっていました。チームで判断して早く試せる環境で、開発の経験を生かしたいと考えています」と話せば、前の会社への不満ではなく、自分の働き方の希望として伝わります。

評価のされ方が合わなかった場合も同じです。「今の会社では勤続年数で昇給が決まり、担当したプロジェクトの成果が評価に反映されにくい仕組みでした。成果を基準に評価される環境で、担当範囲を広げていきたいと考えています」と話せば、評価の仕組みの違いとして伝わり、前の会社への不満には聞こえにくくなります。

前の会社や上司を悪く言う言葉は、事実でも避けてください。「上司と合わなかった」なら、起きたことと自分の希望に言い換えます。「指示が口頭中心で、仕様が後から変わることが多かったので、記録を残して進める体制で働きたい」という具合です。

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5. 応募先の社風は面接の逆質問と求人票で調べる

応募先の社風は、面接の最後にある逆質問で聞けます。「チームは何人で、どんな役割の人がいますか」「最近始めた取り組みは、どのように決まりましたか」「評価面談は年に何回ありますか」と聞いてみてください。答えが事実で返ってくる質問なら、雰囲気の良し悪しではなく、具体的な仕組みが分かります。

面接官が現場の人なら、1日の仕事の流れや、チャットと会議の使い分けを聞くのも手です。社風は、こうした日々の決まりの積み重ねに表れます。

リモートワークの求人なら、チャットの返事にどのくらいの速さが求められるか、カメラをつけた会議がどのくらいあるかも、働きやすさを左右します。出社が少ない職場では、こうしたオンラインの決まりが、そのまま社風になっていることもあるからです。

働き方の条件は、求人票と、内定の前後に示される労働条件の書面に書かれています。職業安定法は、職業紹介や募集の際に、仕事の内容や賃金、労働時間などの労働条件を明示するよう定めています*3。在宅勤務の頻度や就業場所など、社風と重なる条件は、書面で示された内容と面接で聞いた話が合っているかを見比べてください。

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6. 転職した人の6割は今の職場の人間関係に満足している

令和7年の調査で、転職者に今の勤め先の人間関係について聞くと、「満足」または「やや満足」が62.1%、「不満」または「やや不満」が13.4%でした*1。転職した人の多くは、新しい職場の人間関係におおむね満足していることになります。

ただし、転職すれば必ず合う会社に出会えるわけではありません。前の職場で引っかかった点を書き出し、応募先で同じ点を面接で聞いてから入社を決めれば、同じ理由でまた辞めることになる心配を減らせます。

今の会社にいながら転職活動を進めれば、合う会社が見つかるまで収入を途切れさせずに済みます。応募先の社風を面接で聞き、内定が出てから辞めるかどうかを決めても遅くはありません。

7. よくある質問

Q1. 社風が合わないという理由で転職してもいいのでしょうか?

A. かまいません。人間関係を理由に辞める人は、転職者の中で少なくありません*1。そのうえで、合わなかった点を言葉にしておき、次の会社の面接で同じ点を聞いてください。

Q2. 入社して間もなく社風が合わないと感じたらすぐ辞めるべきですか?

A. 入ってすぐは、仕事にも人にも慣れていないため、違和感を強く感じやすい時期です。合わないのが部署なのか会社全体なのかを見分けられるまで、働きながら様子を見るのもよいでしょう。部署の問題らしいと分かったら、上司や人事の担当者に、異動の希望を出せる仕組みがあるかを聞いてみてください。

Q3. 面接で「社風が合わなかった」と正直に言ってもいいですか?

A. その言葉だけでは中身が伝わりません。合わなかった場面を1つ挙げ、次の会社で求める働き方につなげて話すと、前向きな理由として受け取られやすくなります。

Q4. 応募先の社風は入社前にどこまで分かりますか?

A. 面接の逆質問で、チームの人数や意思決定のしかた、評価面談の回数などを聞けば、仕組みの面はかなり分かります。労働条件は書面で明示されるので*3、在宅勤務の頻度など働き方の条件は書面で見ておいてください。

Q5. リモートワークの会社なら社風の影響は小さくなりますか?

A. 出社の頻度が下がれば、業務外の付き合いや職場の雰囲気の影響は小さくなりやすい面があります。一方で、チャットでの伝え方や記録の残し方といった、リモートならではの決まりが合うかどうかは、面接で聞いておくと安心です。

8. まとめ:社風が合わない中身を分けて次の会社の面接で聞く

この記事のまとめ

  • 自己都合で辞めた転職者の22.2%が人間関係を理由に挙げた。社風が合わない転職は珍しくない*1
  • 女性の転職入職者では、人間関係は労働条件に次いで多い離職理由(11.5%)*2
  • 合わないのが部署か会社全体かを分ける。会社全体の仕組みなら転職で変えるほうが早いこともある
  • 面接では「社風が合わない」と言わず、合わなかった場面と次の会社で求める働き方を話す
  • 転職者の62.1%が今の職場の人間関係に満足・やや満足と答えている*1

まずは、社風が合わないと感じた場面を3つ書き出し、それが今の部署の問題か会社全体の仕組みかを分けてから、応募先の面接で聞く質問を1つ用意してください。

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※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。

出典・参考情報

*1 令和7年転職者実態調査の概況(厚生労働省)
*2 令和7年雇用動向調査結果の概要 転職入職者の状況(厚生労働省)
*3 職業安定法 第5条の3(e-Gov法令検索)

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