転職エージェントから連絡がこない?登録後に紹介がない理由

転職エージェントに登録したのに、何日たっても連絡が来ない。面談の案内も求人の紹介もないと、登録がうまくいかなかったのか、自分の経歴では紹介できる求人がないと判断されたのか、不安になります。
転職エージェントには、求職の申込みを原則として受け付ける義務があります*1。ただしそれは、その事業者が扱う職種の範囲の中での話です*2。紹介する求人も、求職者の能力に合うものを選ぶ決まりです*1。希望が扱う職種から外れていたり、条件に合う求人がなかったりすると、連絡が来ないことがあります。
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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)
この記事のポイント
- 職業紹介事業者は、求職の申込みを原則としてすべて受理しなければなりません*1。この原則は、事業者の取扱職種の範囲の中で当てはまります*2。
- 事業者は、求職者の能力に合う求人を紹介するよう努めることになっています*1。条件に合う求人が手元になければ、紹介の連絡は来ません。
- 求職の申込みを受理しないときは、事業者は理由を説明しなければなりません*2。何の連絡もないときは、こちらから状況を問い合わせてかまいません。
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1. 登録後に連絡がこない主な理由は合う求人がないこと
転職エージェントから連絡が来ないよくある理由は、希望に合う求人が今その事業者の手元にないことです。合わない求人を無理に紹介する決まりはなく、紹介は登録した人に合う求人に限られます*1。
職業安定法第5条の8は、職業紹介事業者に、求職者にはその能力に適合する職業を、求人者にはその雇用条件に適合する求職者を紹介するよう努めることを求めています*1。転職エージェントが紹介するのは、登録した人の経験や希望に合うと判断した求人です。
そのため、登録した時点で条件に合う求人を持っていなければ、紹介の連絡は来ません。あとで求人が入ってから声がかかる場合もあり、連絡が来ないこと自体が、登録を断られたという意味になるわけではありません。
職業紹介事業の業務運営要領は、事業者に、求職者の能力を的確に把握するよう努め、業務の範囲内でできるだけ幅広い求人を確保するよう努めることも求めています*2。連絡が来ないときは、待つだけでなく、こちらの経験や希望が事業者に正しく伝わっているかを見直す価値があります。
登録の直後は、担当者が登録内容を読み、手元の求人と照らし合わせている段階です。職務経歴の欄が空いていたり、希望の職種が「エンジニア」とだけ書かれていたりすると、担当者は合う求人を選びにくくなります。使ってきた言語や担当した工程、チームの人数などを具体的に書いておくと、紹介につながりやすくなります。
2. 連絡がこないときに考えられる理由と自分でできること
連絡が来ない理由は、事業者の側の事情と、登録した側の事情に分けられます。どれに当たりそうかで、次にとる手が変わります。
転職エージェントから連絡がこない主な理由と、自分でできること
| 考えられる理由 | 自分でできること |
|---|---|
| 希望する職種がその事業者の取扱職種の範囲に入っていない | 登録時に明示された取扱職種の範囲を読み、範囲に入る事業者に登録する*2 |
| 条件に合う求人が今は手元にない | 希望条件のうち譲れるものを見直し、担当者に伝える |
| 登録した経歴や希望が少なく、紹介できるか判断しにくい | 職務経歴やスキル、希望の働き方を書き足す |
| 事業者からの連絡が届いていない | 迷惑メールのフォルダや、登録したメールアドレス・電話番号を見直す |
| 求職の申込みが受理されていない | 受理されないときは理由を説明する決まりがあるので、状況を問い合わせる*2 |
連絡が来ないと感じたら、まずは迷惑メールのフォルダを見てください。事業者からの自動のメールが振り分けられていることがあります。登録したメールアドレスや電話番号に打ち間違いがないかも、マイページなどで見ておきます。
事業者によっては、登録のあとに自分でマイページから面談の予約を入れる仕組みになっていることもあります。案内のメールに予約の手順が書かれていないかを読み、予約が要るなら早めに日程を入れておくと、担当者と話す機会が早く来ます。
希望条件を細かく決めすぎていると、条件をすべて満たす求人が少なくなります。年収、勤務地、働き方などのうち、どうしても譲れないものと、話によっては譲れるものを分けて担当者に伝えると、紹介の幅が広がります。
あわせて読みたい | 転職エージェントに複数登録してもいい?手数料と使い分け方
3. 求職の申込みは取扱職種の範囲の中ですべて受理される
職業安定法第5条の7は、職業紹介事業者は求職の申込みをすべて受理しなければならないと定めています*1。受理しなくてよいのは、申込みの内容が法令に違反するときだけです*1。
この決まりは転職エージェントだけでなく、公共職業安定所(ハローワーク)にも同じように当てはまります*1。どちらに登録した場合も、申込みそのものを理由なく断られることはありません。
ただし、業務運営要領は、この原則は取扱職業の範囲や取扱職種の範囲などの中で当てはまるとしています*2。転職エージェントは、扱う職種や地域を決めて事業をしているので、範囲から外れる職種の希望は、紹介の対象から外れることがあります。
業務運営要領は、職業紹介事業者が求職の申込みを受理しないときは、求職者にその理由を説明しなければならないとも書いています*2。受理されたのかどうかが分からないまま時間がたっているなら、登録の状況を担当者に聞いてみるのが早道です。
4. 登録すると取扱職種の範囲などが書面やメールで示される
有料職業紹介事業者は、取扱職種の範囲、手数料に関すること、苦情の処理に関することなどを、求職者に明示しなければなりません*1。業務運営要領によると、明示は原則として求職の申込みを受理したあと速やかに、書面やファクシミリ、電子メールなどで行うことになっています*2。
要領が挙げる明示の項目は5つで、ここには個人情報の取扱いや返戻金制度に関する事項も入っています*2。このうち取扱職種の範囲は、職業紹介事業の実施範囲を確定する、きわめて重要な明示事項とされています*2。
登録したあとに届いたメールや書面に、この明示があるかを見てください。取扱職種の範囲に自分の希望する職種が入っていなければ、その事業者から紹介が来ないのは自然なことです。明示が届いていないなら、登録の受付が済んでいるかを含めて問い合わせてください。
登録先が厚生労働大臣の許可を受けた事業者かどうかは、厚生労働省の人材サービス総合サイトで調べられます*3。連絡が来ないうえに許可の有無も分からない事業者なら、ほかの登録先を探したほうが安心です。
5. 連絡がこないときに担当者へ問い合わせる手順
問い合わせるときは、「〇月〇日に登録した〇〇です。その後の状況を教えていただけますか。希望はリモートワークのできるバックエンド開発の正社員です」のように、登録日と希望をはっきり書きます。希望が伝わっていなかった場合は、この一文で担当者が求人を探し直せます。
返事の中で「今は合う求人がない」と言われたら、どの条件を変えれば紹介できそうかを聞いてみます。年収の下限か、勤務地か、経験年数かなど、合わない理由が分かれば、条件を見直すか、別の事業者を探すかを決められます。
問い合わせても返事がないときや、対応に納得がいかないときは、登録の際に明示された苦情の処理の窓口に伝える方法があります*1*2。担当者を通さずに伝えられるので、連絡が途切れている理由も聞きやすくなります。
6. 連絡を待つ間に自分でも求人を探しておく
転職エージェントからの連絡を待つだけでは、転職活動が止まってしまいます。求人サイトで自分から応募する、ハローワークで相談する、得意な職種の違う事業者にも登録するなど、ほかの方法を並行しておくと、1社の連絡が遅くても困りません。
複数の転職エージェントに登録すること自体は、禁じられていません。取扱職種の範囲が違う事業者を組み合わせると、紹介される求人の幅が広がります。そのときは、同じ求人に2つの経路から応募しないよう、どこから紹介された求人かを記録しておきます。
連絡が来ない状態が続くなら、その事業者は自分の希望する職種を扱うことが少ないと考えられます。登録をやめて、希望の職種を得意とする事業者に移るのも、自然な判断です。
あわせて読みたい | 転職エージェントがしつこい|連絡を止める伝え方と苦情の申出先
7. よくある質問
Q1. 登録して何日くらい連絡がなければ問い合わせていいですか?
A. 何日という決まりはありません。目安として1週間ほど待ち、面談の案内も紹介もなければ、登録日と希望を書いて状況を聞いてみてください。
Q2. 連絡が来ないのは経歴が不十分だと思われたからですか?
A. そうとは限りません。今ある求人と経歴がかみ合っていないだけのこともあります。担当者に「どんな経験があれば紹介してもらえますか」と聞くと、経験の不足なのか、合う求人がないだけなのかが分かります。
Q3. 取扱職種の範囲はどこで分かりますか?
A. 登録したあとに届く書面やメールに書かれています*2。見当たらなければ、事業者に「取扱職種の範囲を教えてください」と問い合わせてください。
Q4. ハローワークに登録しても連絡が来ないことはありますか?
A. ハローワークは、自分で求人を探して窓口で紹介を受ける使い方が基本です。待っていても連絡が来るとは限らないので、求人を探して窓口に相談してください。
Q5. 連絡が来ない転職エージェントは退会したほうがいいですか?
A. 登録したままでも費用はかかりませんが、使わないなら整理してもかまいません。退会するときは、登録した個人情報の削除もあわせて頼んでおくと安心です。
Q6. 転職エージェントからの連絡はどんな方法で届きますか?
A. メール、電話、事業者のサイトやアプリのメッセージのどれかで届くことが多く、事業者によって違います。登録のときの案内に連絡の方法が書かれていれば、その方法の通知を受け取れるようにしておきます。知らない番号からの電話は、留守番電話を聞いてから折り返すと安心です。
8. まとめ:連絡がこないのは合う求人がないためで取扱職種と登録内容を見直す
この記事のまとめ
- 職業紹介事業者は求職の申込みを原則すべて受理するが、取扱職種の範囲の中での話*1*2
- 事業者は求職者の能力に合う求人を紹介するよう努める。合う求人がなければ連絡は来ない*1
- 受理しないときは事業者が理由を説明する決まりがある*2
- 取扱職種の範囲は、登録後に書面やメールで明示される*2
- 連絡を待つ間も、求人サイトや別の事業者で並行して探しておく
まずは届いたメールの中から取扱職種の範囲の明示を探し、自分の希望が範囲に入っているかを見てから、登録日と希望を書いて担当者に状況を問い合わせてください。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 職業安定法 第5条の7・第5条の8・第32条の13(e-Gov法令検索)
*2 職業紹介事業の業務運営要領 令和8年10月(厚生労働省職業安定局)
*3 人材サービス総合サイト(厚生労働省)
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