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茨城のエンジニア転職は物価42位だけでは決まらない

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

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茨城でITエンジニアとして正社員のまま働き続けたいと考えたとき、「物価が低いから生活は楽になる」と一括りにはできません。物価は総合と食料で低さの度合いが違い、賃金は全国計と東京都のあいだに大きな差があります。費目ごとの数字を先に確認しておく必要があります。

茨城県の物価は、総合の指数が97.5で全国42位、食料の指数が97.4で全国45位です*1。総合よりも食料のほうが低い側に寄っており、費目によって「安さ」の中身は一様ではありません。

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数字で見る、費目ごとの物価と賃金 この記事の要約 総合の物価指数 *1 97.5 全国42位 全国平均=100(2024年) 低い側の順位です 食料の物価指数 *1 97.4 全国45位 全国平均=100(2024年) 総合よりさらに低い側 一般労働者の賃金(全国計)*2 340.6千円 東京都は418.3千円 月額・2025年調査 地域差はここに出る 総合・食料は低い側。ただし度合いは同じではありません *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • 総合の物価地域差指数は97.5で全国42位、食料は97.4で全国45位です。数字はいずれも全国平均の100.0を下回り、低い側に位置します*1。
  • 一般労働者の賃金は全国計が月340.6千円、東京都は418.3千円です。生活費が低い側にある茨城でも、年収の水準は別に確認する必要があります*2。
  • 総合と食料で順位の低さの度合いが違うように、「安い」の中身は費目によって変わります。ひとつの数字だけで暮らし全体を判断すると、想定とのずれが生じます*1。

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1. 茨城の物価は、総合も食料も低い側にあります。

茨城在住のITエンジニアが年収の水準を考えるときは、物価の低さと賃金の水準を分けて確認する必要があります。総務省の消費者物価地域差指数(2024年)では、総合の物価指数が97.5で全国42位、食料が97.4で全国45位でした*1。いずれも全国平均の100.0を下回り、47都道府県のなかでは低い側に位置します。厚生労働省の調査では、一般労働者の賃金の全国計は月340.6千円、東京都は418.3千円でした*2。生活費が低い側にあることと、年収の水準をどう扱うかは別の問題です。

茨城の物価は「安い」とひとことで言えるほど単純ではありません。総合の物価指数は97.5で全国42位、食料は97.4で全国45位です*1。どちらも全国平均より低い側にありますが、順位には3位分の差があります。

順位の違いは、費目ごとに「安さ」の度合いが違うことを示しています。総合の数字だけを見て暮らし全体を判断すると、食料のように順位がより低い費目を見落とすことになります。

生活費が低い側にあるからといって、年収の水準まで低くてよいとは限りません。全国計340.6千円という賃金の水準に、住んでいる場所を変えずに近づける方法として、リモートワーク対応の正社員求人という選び方があります*2。

厚生労働省の賃金構造基本統計調査は、企業を対象にした調査であり、物価地域差指数とは調べ方も対象も異なります。全国計と東京都という2つの基準を並べて見ておくことが、年収の水準を考える出発点になります*2。

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2. 費目ごとに、安さの度合いを確認する流れです。

総合と食料、そして賃金という3つの数字を、順番に確認していきます。

物価の費目を確認する順番 総合を見る 指数97.5・全国42位 食料を見る 指数97.4・全国45位 差を比べる 食料がより低い側 賃金を見る 全国計340.6千円 総合と食料は同じ低さではありません。度合いの違いを先に確認します

総合の指数と食料の指数を並べると、97.5と97.4で値そのものは近く見えます。ところが順位は42位と45位で、食料のほうが低い側に寄っています*1。

この差は、費目によって「安さ」の中身が一様ではないことを示します。総合の数字だけで暮らし全体を判断すると、食料のような費目の違いを見落とします。

総合という広い数字から、食料という費目別の数字へ視点を絞り、最後に賃金という別の軸を見る。この順番で数字を追うことで、生活費と年収を混同せずに判断できます。

3. 指数の値と順位は、同じことを言っていません。

総合の物価指数は97.5です。全国平均の100.0を下回りますが、順位で見ると42位にとどまり、下位に近いとは言えません*1。

食料の物価指数は97.4で、総合とほぼ同じ値です。しかし順位は45位で、総合よりも低い側に位置します*1。値の近さと順位の違いは、別の情報を伝えています。

「地方だから何でも安い」という前提をそのまま当てはめると、費目ごとの実際の位置とのずれに転職後に気づくことになります。総合と食料の順位が異なるという事実が、そのずれを先に示しています。

指数の値がわずかしか違わないのに、順位が3位分開くのは、47都道府県全体のなかでの相対的な位置づけによるものです。値と順位の両方を見ておく必要があります。

総務省の消費者物価地域差指数は、小売価格を基準にした指数です。総合には食料だけでなく住居や交通、教育など幅広い費目が含まれますが、費目ごとに順位や値は異なります。本記事では、検証済みの数値がある総合と食料の2つに絞って確認しています。

費目ごとの違いを踏まえたうえで、次に確認すべきは賃金の水準です。生活費の位置づけと年収の水準は、別々に確認する項目です*2。

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4. 茨城の物価と賃金を、表で比べます。

茨城県の物価と賃金を、全国平均・全国計・東京都と並べて確認します。総務省の消費者物価地域差指数(2024年)と厚生労働省の賃金構造基本統計調査(2025年)から、費目ごとの数字を見ていきます。

【表1】物価地域差指数と賃金の比較(2024年・全国平均=100/賃金は月額千円)

指標茨城県比較対象順位・備考
総合の物価指数97.5全国平均=100.0全国42位*1
食料の物価指数97.4全国平均=100.0全国45位*1
一般労働者の賃金全国計340.6千円/東京都418.3千円*2

表のとおり、茨城県の総合の物価指数は97.5で全国42位、食料は97.4で全国45位です。値はわずかな差でも、順位には開きがあります*1。

賃金は全国計340.6千円に対して東京都が418.3千円で、物価の度合いの差より大きく開いています*2。物価の度合いの違いと、賃金の地域差は、別の軸として見る必要があります。

表の一般労働者の賃金の行に県内の値がないのは、都道府県別の一般労働者の賃金を本記事の検証済みデータとして採用していないためです。全国計と東京都という2つの基準だけを、比較のために示しています。

物価地域差指数は0.1ポイント単位で公表されています。97.5と97.4という値の差は0.1ポイントにすぎませんが、47都道府県のなかでの並び方によって、順位では3位分の開きになって表れています*1。

5. 費目の違いを踏まえて、年収の水準を扱う順番です。

物価と賃金を扱う優先順位 年収の水準を決める 全国計340.6千円・東京都418.3千円をどち らの基準にするか判断します 費目の違いを踏まえる 総合42位・食料45位で、低さの度合いが違 うことを踏まえます 数字を確認する 総合97.5・食料97.4という指数の値を、 まず数字で確認します 土台となる数字を確認したうえで、費目の違いを踏まえ、年収の水準を判断します

茨城の物価を確認する際は、数字を見る、費目の違いを踏まえる、年収の水準を決める、という順番が有効です。総合と食料で低さの度合いが異なるという事実が、判断の土台になります*1。

年収の水準を全国計と東京都のどちらに近づけるかは、住んでいる場所を変えずに選べる働き方の範囲によって変わります*2。

数字を確認する段階を省いて年収の水準だけを先に決めると、根拠のない目標になりがちです。土台から順に組み立てることが、暮らしの見通しを誤らないための備えになります。

土台・中段・頂点の順に組み立てると、生活費の位置づけと年収の目標が、それぞれ根拠を持った状態でつながります。どちらかを省いて結論だけを出すと、あとから前提を見直すことになります。

6. 見ておきたい5つの視点を整理します。

暮らしを変えずに年収の水準を考えるとき、確認しておきたい点を整理します。

費目の違いと年収を確認するポイント

  • 総合の順位:全国42位、指数97.5です。全国平均よりは低い側ですが、下位に近いわけではありません*1。
  • 食料の順位:全国45位、指数97.4です。総合よりも低い側に寄っています*1。
  • 賃金の基準:求人票の給与が、勤務先の所在地の相場か、居住地の相場かを確認します。
  • 年収の目標:全国計340.6千円と東京都418.3千円のどちらを基準にするかを、応募前に決めておきます*2。
  • 求人票の記載:勤務地を「フルリモート可」「一部出社」のどちらで扱っているかを、募集要項の文言で見分けます。

総合と食料で順位の低さの度合いが違う以上、生活費全体をひとつの数字で見積もることはできません。費目ごとに数字を確認したうえで、年収の水準を考える必要があります。

リモートワーク対応の正社員求人であれば、茨城に住んだまま、賃金水準の高い地域の求人に応募するという選び方ができます*2。

求人票に書かれた条件だけでなく、面談で在籍社員の勤務地の分布を尋ねると、給与の基準が勤務先の所在地に近いのか、居住地に近いのかを推測する材料になります。

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7. よくある質問(Q&A)

Q1. 茨城の物価は、本当に安い方なのか。

A. 総合の物価指数は97.5で全国42位、食料は97.4で全国45位です。47都道府県のなかでは低い側に位置しますが、下位に近いわけではありません*1。

Q2. 総合と食料で、指数の値は近いのに順位が違うのはなぜか。

A. 指数の値は97.5と97.4でわずかな差ですが、順位は他の都道府県との比較によって決まるため、値の近さと必ずしも一致しません*1。

Q3. 生活費が低い側にあるなら、年収は低くても良いのか。

A. 別の問題です。一般労働者の賃金は全国計が月340.6千円、東京都は418.3千円です。生活費の位置づけと年収の水準は、それぞれ確認する必要があります。片方の数字だけで、もう片方の判断を済ませないことが大切です*2。

Q4. 賃金は勤務先の所在地と居住地のどちらの基準で決まるのか。

A. 求人ごとに異なります。企業の所在地の相場を基準にする求人もあれば、居住地の相場を踏まえる求人もあるため、求人票や面談で基準を確認しておく必要があります。

Q5. 本記事の数字は、今後も同じ順位のままか。

A. 本記事で示した97.5・97.4という指数と42位・45位という順位は、2024年(令和6年)の総務省調査に基づく結果です。調査は毎年実施されており、翌年以降の公表資料では数字や順位が変わる可能性があります*1。

8. まとめ:費目によって「安さ」の中身は変わります。

この記事の要点

  • 総合の物価地域差指数は97.5で全国42位、食料は97.4で全国45位です。いずれも全国平均を下回り、低い側に位置します*1。
  • 総合と食料では順位に3位分の差があり、費目によって「安さ」の度合いは一様ではありません*1。
  • 一般労働者の賃金は全国計が月340.6千円、東京都は418.3千円です。生活費の位置づけと年収の水準は、別に確認する必要があります*2。
  • 物価地域差指数には住居や交通なども含まれますが、本記事で検証済みの数値として扱ったのは総合と食料の2つです。
  • 茨城に住んだまま、リモートワーク対応の正社員求人という選び方をすれば、賃金水準の高い地域の企業に所属することもできます*2。

茨城を選ぶ理由は、生活費の低さだけではありません。総合と食料という2つの費目だけでも、「安さ」の度合いは同じではありませんでした。次の一歩は、これまでの経歴がリモートワーク対応の求人でどう評価されるかを知ることです。費目ごとの数字と賃金の水準、その両方を確認したうえで、転職の設計を組み立てていきましょう。

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出典・参考情報

*1 総務省統計局「消費者物価地域差指数-小売物価統計調査(構造編)2024年(令和6年)結果-」(2025年6月公表)
*2 厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査の概況」(2026年3月公表)

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