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栃木のエンジニア転職で見る物価41位と求人倍率

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

栃木のエンジニア転職で見る物価41位と求人倍率のイメージ写真

栃木県に住み続けながら、ITエンジニアとして正社員のまま転職を考えるとき、「地方だから生活費が安い」という前提だけで年収の水準を判断すると、見通しを誤ることがあります。物価と求人倍率、どちらも全国のなかでの位置を確認しておく必要があります。

栃木県の物価は総合が全国41位、住居が全国39位で、いずれも全国の低い側にあります*1。生活費を抑えやすい県である一方、求人倍率は職種によって大きく異なるため、リモートワーク対応の正社員求人まで視野を広げると、年収の水準を確認しながら選べる余地が広がります。

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数字で見る、物価と求人倍率の位置 この記事の要約 総合の物価指数 *1 97.6 全国41位・低い側 全国平均=100(2024年) 地方だからといって一律に低いわけ ではない 住居の物価指数 *1 86.6 全国39位・低い側 全国平均=100(2024年) 総合よりさらに低い順位 求人倍率の差 *2 3.92倍 全職業は1.26倍 厚生労働省調査(2025年) 職種によって求人の状況は大きく変 わる 生活費は低い側、求人倍率は職種によって大きく異なる。両方を数字で確認します *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • 物価地域差指数は、総合が97.6で全国41位、住居が86.6で全国39位です。総合も住居も、全国の低い側に位置します*1。
  • 情報処理・通信技術者の新規求人倍率は3.92倍、全職業の有効求人倍率は1.26倍です。職種によって求人の状況は大きく異なります*2。
  • 生活費の低さだけで年収の水準を判断すると、職種ごとの求人倍率の差を見落とします。転職を考えるときは、両方を数字で確認する必要があります。

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1. 栃木は総合も住居も、全国の低い側にあります。

栃木在住のITエンジニアが正社員のまま転職を考える際は、生活費の低さと年収の水準を分けて確認する必要があります。総務省の消費者物価地域差指数(2024年)では、総合の物価指数が97.6で全国41位、住居の物価指数が86.6で全国39位でした*1。総合も住居も47都道府県のなかで低い側に位置しています。一方、厚生労働省の一般職業紹介状況では、情報処理・通信技術者の新規求人倍率が3.92倍であるのに対し、全職業の有効求人倍率は1.26倍でした*2。生活費の低さと、職種ごとの求人倍率の差を、別の指標として並べて確認することが、転職を考えるときの土台になります。

物価は、総合・住居のどちらも全国のなかで低い側にあります。総合の物価指数は97.6で全国41位、住居の物価指数は86.6で全国39位です*1。指数だけを見れば、生活費の水準は高くありません。

生活費の水準が低いことは、年収の水準がそのまま低くてよいという意味にはなりません。厚生労働省の調査では、情報処理・通信技術者の新規求人倍率は3.92倍でした*2。全職業の有効求人倍率1.26倍と比べると、職種による需要の差がはっきりと出ています。

住み続けながら年収の水準を確認するには、生活費の低さと、職種ごとの求人倍率の差を、別の指標として並べて見ておく必要があります。どちらか一方だけを見ると、判断の土台が偏ります。

2. 地元の求人と、全国のリモート求人を比べます。

地元の求人だけで探す場合と、全国のリモートワーク対応求人まで範囲を広げる場合とで、何が変わるかを比べます。

地元企業と、全国のリモート求人の比較 地元の企業に応募する場合 応募先は、住んでいる自治体や近隣の企業が中心になります 求人の職種は、地域にある業種に偏りやすくなります 求人倍率の差が大きい職種でも、地元の求人数だけでは選択肢が広がりません 全国のリモート求人まで範囲を広げる場合 応募先は、全国の企業まで広がります 情報処理・通信技術者など、求人倍率が高い職種にも応募しやすくなります 勤務地を変えずに、職種ごとの需要の差を活かした求人選びができます 地元だけで探すか、全国まで広げるかで、選べる求人の幅は変わります

地元の求人だけで探す場合、応募先は住んでいる地域に集中しやすく、求人の職種も地域にある業種に偏りやすくなります。

全国のリモートワーク対応求人まで範囲を広げると、地元にはない職種の求人にも応募できるようになります。住み続けながら、求人倍率が高い職種を選択肢に加えられます。

地元と全国、どちらで探すかによって、選べる求人の幅そのものが変わります。求人倍率の差をどう活かすかは、探す範囲によって決まります。

どちらを選ぶ場合も、求人票に書かれた勤務地の条件と、給与水準の基準がどこにあるかを確認しておくことが、比較の前提を揃えることにつながります。

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3. 物価と求人倍率を、表でまとめます。

物価と求人倍率を、全国の値と並べて確認します。総務省の消費者物価地域差指数(2024年)と厚生労働省の一般職業紹介状況から、費目と職種ごとの数字を表にまとめました。

【表1】栃木県の物価地域差指数と求人倍率(全国平均・全国計との比較)

指標栃木県比較対象順位・備考
総合の物価指数97.6全国平均=100全国41位*1
住居の物価指数86.6全国平均=100全国39位*1
情報処理・通信技術者の新規求人倍率3.92倍全職業の有効求人倍率1.26倍全国計*2

表のとおり、栃木県の総合の物価指数は97.6で、全国平均100よりわずかに低い水準です。順位で見ると47都道府県のなかで41位となり、低い側に入ります*1。

住居の物価指数は86.6で全国39位です。総合よりも順位が低く、住居費だけを見るとさらに低い側に位置します*1。

求人倍率は、情報処理・通信技術者が3.92倍、全職業計が1.26倍でした。職種によって求人の状況が大きく異なることが、表からも確認できます*2。

順位だけを見て判断すると、指数の実際の値を見落とします。転職先の生活費を見積もるときは、順位と指数の両方を確認しておくことが、暮らしの見通しを誤らないための備えになります。

4. 生活費の低さは、年収の水準を保証しません。

生活費の水準が低いことと、年収の水準が低くてよいことは、別の話です。総合の物価指数は97.6で全国41位、住居の物価指数は86.6で全国39位でした*1。指数だけを見れば、生活費を抑えやすい県だと言えます。

一方で、求人の状況は職種によって大きく異なります。情報処理・通信技術者の新規求人倍率は3.92倍でしたが、全職業の有効求人倍率は1.26倍です*2。同じ地域内であっても、職種が違えば求人の出方はまったく違います。

生活費の低さだけを理由に年収の水準を下げて考えると、職種による求人倍率の差を見落とすことになります。情報処理・通信技術者のように求人倍率が高い職種であれば、年収の水準を上げる余地も相応にあります。

生活費の水準が低いという結果は、年収の水準をそのまま保証するものではありません。職種ごとの求人倍率を確認することが、判断の出発点になります。

生活費が低い側にあるという事実と、職種ごとの求人倍率の差という事実は、どちらも転職を考えるうえで欠かせない情報です。片方だけを見て判断すると、年収の水準についての見通しを誤ります。

生活費の低さと求人倍率の差は、どちらも数字で示された事実です。判断に迷うときは、両方を数字のまま並べて確認することが、次の一歩を決める土台になります。

5. 求人の需要は、職種ごとに大きく変わります。

正社員として転職を考えるときに、求人の需要が職種によってどれだけ異なるかを確認します。

求人倍率で見る、職種ごとの需要の差 求人倍率の位置 全職業の求人倍率が基準 情報処理・通信技術者は需要が高い側 全国計を基準に見た、情報処理・通信技術者の求人倍率の位置です 求人倍率は、全職業と情報処理・通信技術者とで大きく異なります

求人倍率は、求人数を応募者数で割った数字です。数値が高いほど、企業側の需要が強いことを示します。情報処理・通信技術者は、全職業と比べて数値が高い側にあります*2。

生活費の水準が低い側にあるからといって、どの職種でも同じように求人の需要があるわけではありません。職種によって、企業が求める人材の状況は変わります。

年収の水準を考えるときは、生活費の順位だけでなく、自分の職種が求人倍率のどちら側にあるかを確認しておく必要があります。

求人倍率が高い側にあるからといって、応募すれば選考が必ず進むとは限りません。求人票に書かれた技術要件と、自分の経験を照らし合わせて確認する必要があります。

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6. 求人倍率の差を、確認する視点を整理します。

職種ごとの求人倍率の差を確認するときに、見ておきたい視点を整理します。

求人倍率の差を確認する視点

  • 求人倍率の基準:全国計の数値か、都道府県ごとの数値かを、求人サイトや統計の注記で確認します。
  • 職種の分類:情報処理・通信技術者という分類に、自分の職種がどこまで含まれるかを確認します。
  • 求人の勤務地:全国どこからでも勤務可能な求人か、勤務地が限定されているかを求人票で確認します。
  • 年収の基準:給与が企業の所在地の相場に基づくのか、居住地の相場に基づくのかを確認します。

求人倍率の数値は全国計として示されており、都道府県だけの数値とは異なります。数値を見るときは、集計の範囲を確認しておく必要があります*2。

情報処理・通信技術者という分類には、複数の職種が含まれます。自分の職種がどこに当てはまるかを、求人票の職種欄で確認しておくと、求人倍率の数字を実感に近づけられます。

全国どこからでも勤務可能な求人であれば、住み続けたまま、勤務地を限定しない働き方を選べます。勤務地の条件は、求人ごとに確認が必要です。

4つの視点はどれも単独では判断材料として不十分です。求人倍率の基準・職種の分類・求人の勤務地・年収の基準をあわせて確認することで、転職を考えるときの見通しが立てやすくなります。

求人ごとに条件が異なるため、複数の求人を並べて比較しておくと、判断の基準がぶれにくくなります。

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7. よくある質問(Q&A)

Q1. 栃木に住み続けながら、県外企業のリモートワーク対応求人に応募できるか。

A. 応募できます。求人票に勤務地を全国とする記載があれば、居住地は選考の妨げになりません。対象となる勤務地域や出社の頻度は、求人票や面談で確認しておくと、判断のずれを防げます。

Q2. 情報処理・通信技術者の求人倍率が高いことは、未経験でも有利になるか。

A. 求人倍率の高さは、求人数と応募者数の関係を示す数字であり、経験の有無を直接示すものではありません。未経験の場合は、募集要件を確認したうえで、応募先を選ぶ必要があります。

Q3. 生活費が低い側にあることは、年収を下げてよい理由になるか。

A. 理由にはなりません。物価の順位と年収の水準は別の指標です。年収の水準を考えるときは、職種ごとの求人倍率など、求人の状況を示す数字を確認する必要があります。

Q4. 求人倍率は、都道府県ごとに違うのか。

A. 全国計の数値と、都道府県ごとの数値は異なる場合があります。ここで示した求人倍率は全国計であり、県内の求人状況を確認するには、求人票や求人サイトの掲載状況を個別に確認する必要があります。

Q5. 面接では、生活費の低さをどう伝えればよいか。

A. 生活費の低さだけを理由にすると、年収の水準について踏み込んだ説明を求められる場合があります。職種ごとの求人倍率を踏まえたうえで、年収の水準をどう考えているかを具体的に伝えるほうが伝わりやすくなります。

Q6. 求人倍率が高い職種に転職すると、年収は自動的に上がるか。

A. 自動的に上がるわけではありません。求人倍率は需要と供給の関係を示す数字であり、個々の年収は求人ごとの条件によって決まります。求人票に書かれた給与条件を確認する必要があります。

8. まとめ:栃木は生活費の低さと求人倍率の差、両方見る県です。

この記事の要点

  • 総合の物価指数は97.6で全国41位、住居の物価指数は86.6で全国39位です。総合も住居も、全国の低い側にあります*1。
  • 情報処理・通信技術者の新規求人倍率は3.92倍、全職業の有効求人倍率は1.26倍です。職種によって求人の状況は大きく異なります*2。
  • 生活費の低さだけを理由に年収の水準を判断すると、職種ごとの求人倍率の差を見落とします。両方を数字で確認しておく必要があります。
  • リモートワーク対応の正社員求人であれば、住み続けながら、求人倍率が高い職種を選択肢に加えられます。

栃木を選ぶ理由は、生活費の低さだけではありません。次の一歩は、自分の職種が求人倍率のどちら側にあるかを確認することです。物価と求人倍率、その両方を数字で見たうえで、転職の設計を組み立てていきましょう。

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出典・参考情報

*1 総務省統計局「消費者物価地域差指数-小売物価統計調査(構造編)2024年(令和6年)結果-」(2025年6月公表)
*2 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和7年12月分)について」(2026年公表)

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