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石川のエンジニア転職は住居45位・食料7位のねじれ

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

石川のエンジニア転職は住居45位・食料7位のねじれのイメージ写真

石川に住み続けながら、ITエンジニアとして正社員のまま年収の水準を上げたいと考えたとき、「地方だから生活費が安い」という前提だけでは判断できません。物価は費目によって順位が大きく異なり、住居と食料では逆の方向に振れています。何が低く何が高いかを、先に費目ごとに確認しておく必要があります。

石川県の物価は、住居が全国45位の82.8、総合が全国14位の99.5です*1。住居だけを見れば全国でも低い側に位置しますが、総合はほぼ全国平均にとどまります。この差が、生活費を考えるときの出発点になります。

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数字で見る、費目ごとの物価の差 この記事の要約 住居の物価指数 *1 82.8 全国45位・下位 全国平均=100(2024年) 全国で3番目に低い水準 総合の物価指数 *1 99.5 全国14位・ほぼ平均 全国平均=100(2024年) 住居だけでは説明できない位置 転職で賃金が増えた割合 *2 40.5% 減少は29.4% 転職入職者・2024年 増加が減少を上回る 住居は全国下位でも、総合は平均並み。費目ごとに順位を確認する必要があります *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • 住居の物価指数は82.8で全国45位、47都道府県のなかで3番目に低い水準です。一方で総合は99.5で全国14位とほぼ全国平均にあり、費目によって順位が大きく開いています*1。
  • 総合が住居ほど低くならないのは、住居以外の費目が住居の低さを補っているためです。住居費の低さだけを生活費全体の低さと受け取ると、実際の暮らしとずれが生じます*1。
  • 転職入職者のうち賃金が「増加」した割合は40.5%、「減少」した割合は29.4%です。増加が減少を上回っており、正社員のまま賃金の水準を上げる転職は実際に起きています*2。

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1. 石川の住居は全国45位、総合は全国14位という結果です。

石川在住のITエンジニアが年収の水準を上げるには、固定費の低さを活かしながら、勤務先の給与水準を確保できる働き方を選ぶ方法があります。総務省の消費者物価地域差指数(2024年)では、石川県の住居の物価指数は82.8で全国45位、総合は99.5で全国14位でした*1。住居だけを見れば全国でも下位に近い水準ですが、総合はほぼ全国平均にとどまっています。

石川の生活費は、住居と総合とで順位が大きく異なります。住居の物価指数は82.8で全国45位、47都道府県のなかで3番目に低い水準です。一方で総合は99.5で全国14位とほぼ全国平均でした*1。

住居だけを見て「生活費が安い」と判断すると、総合の順位との差に転職後に気づくことになります。住居以外の費目が、住居の低さを補うだけの水準にあるためです。

固定費の中心である住居費が低いことは、生活の土台としては有利に働きます。ただし総合が平均並みである以上、年収の水準そのものを引き上げる方法を別に用意しておく必要があります。

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2. 住居費の低さは、総合の指数には表れません。

石川県の住居の物価指数が82.8で全国45位という結果は、生活費全体が同じだけ低いことを意味しません。物価地域差指数は、住居のほかに食料や交通、教育など複数の費目を合成した数字です*1。

総合が99.5で全国14位にとどまっているということは、住居以外の費目が、住居の低さを打ち消すだけの水準にあることを示しています。費目ごとの内訳を見ないまま「総合的に安い県」と受け取ると、実際の生活費とずれが生じます。

生活費を組み立てるときは、住居費のように下がる費目と、そうならない費目を分けて考える必要があります。住居費の低さは固定費を抑える材料として使えますが、生活費全体を引き下げる根拠にはなりません。

この違いを踏まえると、生活費の低さに頼った年収の設計は難しくなります。住居費で浮いた分を、年収の水準を上げるための判断材料に回す考え方のほうが現実的です。

住居費で浮いた分を毎月の生活費に回すのか、転職を通じて年収の水準を上げるための原資として別に確保するのかによって、暮らしの設計は変わります。どちらを選ぶかは、住居以外の費目にどれだけの支出が必要かによって決まる判断です。

3. 物価と賃金を、数字で並べて確認します。

石川県の物価と、転職による賃金の変化を、全国平均・全国の状況と並べて確認します。総務省の消費者物価地域差指数(2024年)と厚生労働省の雇用動向調査(2024年)から、費目と賃金の位置を数字で見ていきます。

【表1】物価地域差指数と転職による賃金の変化(2024年・全国平均=100)

指標石川県比較対象順位・備考
総合の物価指数99.5全国平均=100全国14位*1
住居の物価指数82.8全国平均=100全国45位*1
賃金が増加した転職40.5%(全国)*2
賃金が減少した転職29.4%(全国)*2

表のとおり、石川県の総合の物価指数は99.5で全国14位、ほぼ全国平均です。一方で住居の物価指数は82.8で全国45位と、総合よりも大きく下がります*1。

転職による賃金の変化を見ると、増加した人の割合は40.5%、減少した人の割合は29.4%でした。増加が減少を11.1ポイント上回っており、賃金の水準が上がる転職は全国で実際に起きています*2。

表のうち県固有の数字が示されているのは物価の2行だけで、賃金の2行は全国の集計です。この地域で働くITエンジニアの賃金がこの通りに変化するとは限らず、あくまで転職全体に見られる傾向として読む必要があります。

4. 転職で賃金が増えた人は、減った人を上回ります。

転職による賃金の変化(転職入職者) 40.5% 賃金が増加した割合 転職入職者のうち 減少は29.4% 増加が減少を11.1ポイント上回る 転職によって賃金が増える人は、減る人よりも多くなっています *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

転職入職者のうち、賃金が「増加」した割合は40.5%です。「減少」した割合は29.4%で、増加が減少を11.1ポイント上回りました*2。

石川で働き方を変える場合も、この傾向は判断材料になります。住居費の低さで浮いた分を生活費に回すだけでなく、年収の水準そのものを上げる転職を選ぶ人は、全国的に増加が減少を上回っています。

ただしこの数字は全国の集計であり、この地域で働くITエンジニアに限った結果ではありません。増加した人の割合が高いことは、賃金が上がる転職を誰でも実現できることを示すものではなく、そこまでは示していません。

5. 地元企業とリモート求人では、選べる範囲が変わります。

石川に住み続けながら地元企業に勤める場合と、リモートワーク対応の正社員求人に応募する場合とで、何が変わるかを比べます。

地元企業と、リモート勤務の求人の比較 地元企業に勤める場合 応募先は、住んでいる自治体や近隣の企業が中心になります 給与水準は、地域の相場に沿って決まりやすくなります 住居費の低さを、そのまま生活の余裕に変えやすくなります リモートワークで働く場合 応募先は、全国の企業まで広がります 給与水準は、企業の所在地の相場が基準になる場合があります 住居費の低さを保ったまま、年収の水準を上げる余地が生まれます 住居費の低さを活かす場と、年収の水準を上げる場は、働き方によって変わります

地元企業に勤める場合、応募先は住んでいる自治体や近隣の範囲に集中します。給与水準も地域の相場の影響を受けやすく、住居費の低さがそのまま生活の余裕につながりやすくなります。

リモートワーク対応の正社員求人であれば、応募先は全国に広がります。住む場所を変えずに、企業の所在地の相場を基準にした年収を目指すという選び方ができます。

住居費が全国でも低い側にある石川では、固定費を抑えたうえで年収の水準を上げられれば、生活費の差はそのまま手元に残る差になります。働き方の選択肢を広げることは、その差を大きくする手段のひとつです。

どちらを選ぶ場合も、求人票に書かれた勤務地の条件と、給与水準の基準がどこにあるかを確認しておくことが、比較の前提を揃えることにつながります。

あわせて読みたい | 出社なしを実現するエンジニアの特徴とは|求人の選び方や評価される働き方を解説

6. 住居費の低さを、暮らしの計画にどう使うかを整理します。

石川に住み続けながら年収の水準を上げるために、確認しておきたい点を整理します。

暮らしを変えずに年収を上げるための確認点

  • 求人の範囲:全国どこからでも勤務可能な求人かどうかを、求人票で確認します。
  • 勤務地の条件:出社が必要な頻度や、対象となる勤務地域を事前に確認します。
  • 賃金水準の基準:給与が企業の所在地の相場に基づくのか、居住地に基づくのかを確認します。
  • 費目ごとの生活費:住居費の低さだけでなく、他の費目の水準もあわせて確認し、生活費全体の見通しを立てます。
  • 企業の対応実績:応募先の企業に、居住地を問わず採用した実績があるかどうかを確認します。

求人票に「全国どこからでも勤務可」と書かれていても、実際の運用は企業によって異なります。過去の採用実績や、対象となる勤務地域を面談で確認しておくと、判断のずれを防げます。

給与水準の基準が居住地ではなく企業の所在地に基づく求人であれば、石川に住み続けたまま、より高い相場に沿った年収を目指せます。

住居費の低さは、暮らしの土台を安定させる材料になります。ただしそれだけで生活費全体が低いとは限らないため、年収の計画は住居費だけを根拠に立てないほうが安全です。

採用実績を確認するときは、遠隔地に住む社員がすでに在籍しているかどうかだけでなく、評価や昇給の基準が勤務地によって変わらないかまで聞いておくと、入社後の見通しが立てやすくなります。

5つの確認点はどれも単独では判断材料として不十分です。求人の範囲・勤務地の条件・賃金水準の基準・費目ごとの生活費・企業の対応実績をあわせて確認することで、暮らしを変えない転職の全体像が見えてきます。

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7. よくある質問(Q&A)

Q1. 住んでいる地域を変えずに、県外企業のリモートワーク対応求人に応募できるか。

A. 応募できます。「全国どこからでも勤務可」と明記された求人であれば、居住地は選考の妨げになりません。過去の採用実績や対象となる勤務地域を、求人票や面談で確認しましょう。

Q2. 実務経験は何年あればリモートワーク対応の求人に応募できるか。

A. 目安は実務3年です。リモート環境では自走力が重視されるため、指示がなくてもタスクを進められる経験の厚みが問われます。3年未満でも、複数の技術を掛け合わせた経験があれば評価される場合があります。

Q3. 住居費が全国でも低い石川に住み続けるメリットはあるか。

A. 住居費の低さは、固定費を抑える材料になります。ただし総合の物価指数はほぼ全国平均のため、生活費全体が特別に低いわけではありません。何を優先するかによって評価は変わります。

Q4. 給与水準は、勤務先の所在地と居住地のどちらで決まるか。

A. 求人ごとに異なります。企業の所在地の相場を基準にする求人もあれば、居住地の相場を踏まえる求人もあるため、求人票や面談で基準を確認しておく必要があります。

8. まとめ:石川は住居費の安さと物価の平均が同時に成り立ちます。

この記事の要点

  • 住居の物価指数は82.8で全国45位、47都道府県のなかで3番目に低い水準です。総合は99.5で全国14位とほぼ全国平均で、費目によって順位が大きく開いています*1。
  • 総合が住居ほど低くならないのは、住居以外の費目が住居の低さを補っているためです。住居費の低さを生活費全体の低さと受け取ると、実際の暮らしとのずれに気づくのは転職後になります。
  • 転職入職者のうち賃金が「増加」した割合は40.5%、「減少」した割合は29.4%です。増加が減少を上回っており、正社員のまま賃金の水準を上げる転職は実際に起きています*2。
  • リモートワーク対応の正社員求人であれば、住んでいる場所を変えずに、費目ごとの生活費の違いを踏まえたうえで年収の水準を確保するという選び方ができます。

石川を選ぶ理由は、住居費の低さだけではありません。次の一歩は、これまでの経歴がリモートワーク対応の求人でどう評価されるかを知ることです。費目ごとの物価と、転職による賃金の変化、その両方を数字で確認したうえで、転職の設計を組み立てていきましょう。

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※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。

出典・参考情報

*1 総務省統計局「消費者物価地域差指数-小売物価統計調査(構造編)2024年(令和6年)結果-」(2025年6月公表)
*2 厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」(2025年公表)

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