滋賀でエンジニア転職は可能?DX人材不足85.5%の実態
監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

ITエンジニアが正社員として転職先を探すとき、住んでいる地域の生活費の順位を最初に確認する方は少なくありません。ただし、物価の順位だけを見ても、実際に応募できる求人の量や範囲までは分かりません。求人がどう出ているかは、採用する企業側の事情を見たほうが分かりやすい場合があります。
滋賀県の物価地域差指数は総合98.6で全国26位、住居88.8で全国33位です*1。どちらも全国平均に近い中位で、極端に安いわけではありません。一方、DX推進人材が『不足している』と回答した企業は85.5%に上ります*2。企業側の人材不足が、勤務地を問わない求人を増やす背景になっています。
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この記事のポイント
- 物価地域差指数は総合98.6で全国26位、住居88.8で全国33位です。いずれも全国平均に近く、生活費の面で際立った特徴はありません*1。
- DX推進人材が『不足している』と回答した企業は85.5%、そのうち『大幅に不足』は50.1%です。企業側の人材不足は、勤務地を限定しない求人が増える背景になっています*2。
- 生活費の順位だけでは求人の探し方は決まりません。企業がどれだけ人材を必要としているかを見ることで、滋賀に住み続けながら選べる求人の見方が変わります。
1. 滋賀の生活費は中位、そこから採用側の事情を読みます
滋賀在住のITエンジニアが求人を探すときは、生活費の順位だけでなく、企業側の採用ニーズも確認する必要があります。総務省の消費者物価地域差指数(2024年)では、滋賀県の総合の物価指数が98.6で全国26位、住居が88.8で全国33位でした*1。いずれも全国平均に近い中位で、生活費の面で際立った特徴はありません。情報処理推進機構(IPA)の調査では、DX推進人材が『不足している』と回答した企業は85.5%に上ります*2。企業側の人材不足が、勤務地を問わない求人を増やす背景になっています。
滋賀の生活費は『地方だから安い』という言葉だけでは説明できません。総合の物価指数は98.6で全国26位、住居は88.8で全国33位と、いずれも全国平均に近い中位の位置にあります*1。
生活費の順位が中位であるなら、求人を探す判断の軸は別に用意したほうがよいと言えます。DX推進人材が不足している企業ほど、勤務地を条件から外して採用の対象を広げる動きが出やすくなります*2。
滋賀に住み続けながら求人を探すときは、生活費の順位よりも、採用する企業側がどれだけ人材を必要としているかを確認するほうが、実際の求人の探し方に近づきます。
求人を探す最初の一歩は、勤務地の条件だけでなく、企業がなぜ人材を求めているのかを確認することです。採用の背景を知ることで、選べる求人の範囲が変わってきます。
2. 総合26位・住居33位という順位に共通する特徴です
総合の物価指数は98.6で全国26位です。指数そのものは全国平均の100.0に近く、順位だけを見て『生活費が低い』と判断すると実際の数字とのずれが生じます*1。
住居の物価指数も88.8で全国33位にとどまり、総合と同じく中位の位置にあります*1。住居費の順位が全国平均より下であっても、突出した安さとは言えません。
総合・住居のどちらも中位という結果は、生活費が特別に安いわけでも高いわけでもないことを示しています。生活費の面で選ぶ理由を作りにくい県だからこそ、別の視点が必要になります。
生活費で差がつきにくいのであれば、判断の軸を採用する企業側に移すという方法があります。企業がどれだけ人材を必要としているかは、求人の量や条件に直接表れます。
生活費が全国平均に近いということは、家計を切り詰める前提の転職設計は組みにくいという意味でもあります。年収の水準そのものを引き上げる方法を、別に用意しておく必要があります。
他県のように物価が際立って高い、または低いわけでもないからこそ、生活費の水準だけで転職先を決めにくいのがこの地域の特徴です。判断材料を、暮らしの外側にも広げて確認する意味があります。
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3. 物価の指数と人材不足の数字を表にまとめます
物価と、企業側のDX推進人材の不足状況を並べて確認します。総務省の消費者物価地域差指数(2024年)と、情報処理推進機構(IPA)のDX動向2026から、生活費の位置と採用側の事情を数字で見ていきます。
【表1】物価地域差指数とDX推進人材の不足状況(2024年・2025年度調査)
| 指標 | 滋賀県 | 比較対象 | 順位・備考 |
|---|---|---|---|
| 総合の物価指数 | 98.6 | 全国平均=100 | 全国26位*1 |
| 住居の物価指数 | 88.8 | 全国平均=100 | 全国33位*1 |
| DX推進人材が不足と回答した企業 | 85.5% | ― | *2 |
| うち「大幅に不足」と回答した企業 | 50.1% | ― | *2 |
表のとおり、滋賀県の物価は総合・住居のいずれも全国平均に近い中位です*1。生活費の面で、他県と比べて際立った特徴はありません。
一方、DX推進人材が不足していると答えた企業は85.5%で、そのうち『大幅に不足』は50.1%です*2。生活費の順位よりも、企業側の人材不足のほうが求人の増え方に直接関わっています。
この表は総務省とIPA、それぞれ別の調査から作成しています。生活費の指数と企業の人材不足感は、出典の異なる数字を並べたものである点を踏まえて読む必要があります。
4. 総合と住居、2つの指数の位置を比べます
物価地域差指数を、全国平均を基準にして総合と住居の2つで確認します。
総合の物価指数は98.6で全国26位、住居の物価指数は88.8で全国33位です*1。いずれも全国平均の100.0に近く、突出して安い順位ではありません。
住居費の順位がやや低めであっても、目立った安さで選ぶ県とは言えません。物価の面では、生活費の低さを転職の主な理由にしにくい位置にあります。
指数はあくまで全国平均との比較であり、個別の家賃や食費までは示しません。求人を選ぶときは、指数を目安としつつ、給与など個別の条件も合わせて確認する必要があります。
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5. DX推進人材の不足感を目盛りで確認します
DX推進人材の不足感を、目盛りで確認します。情報処理推進機構(IPA)の調査による、企業側の受け止め方を示す数字です。
DX推進人材が『不足している』と回答した企業は85.5%で、そのうち『大幅に不足』は50.1%です*2。企業の半数近くが、深刻な不足感を抱えています。
この数字は全国の企業を対象にした調査であり、特定の県だけを指すものではありません。ただし、人材不足という背景は勤務地を限定しない求人が増える理由の1つです。
IPAの調査は、企業側が人材確保をどれだけ課題と捉えているかを示す数字です*2。50.1%という『大幅に不足』の割合は、不足の中でも深刻度が高い企業の比率を表しています。
6. 勤務地を問わない求人を選ぶ際の視点を整理します
生活費が中位で、企業側にDX人材の不足感がある地域だからこそ、確認しておきたい視点を整理します。
勤務地を問わない求人を選ぶときの確認点
- 求人の範囲:勤務地を限定しない求人かどうかを、求人票で確認します。
- 採用側の事情:DX推進人材の不足感が高い業種・職種かどうかを確認します。
- 出社の頻度:フルリモートかハイブリッドか、想定される出社頻度を事前に確認します。
- 給与の基準:給与が企業の所在地の相場に基づくのか、居住地に基づくのかを確認します。
求人票に『勤務地不問』と書かれていても、実際の運用は企業によって異なります。面談で対象地域や出社の想定頻度を確認しておくと、判断のずれを防げます。
DX推進人材が不足している企業ほど、勤務地を条件から外して採用の対象を広げる動きが出やすくなります*2。滋賀に住み続けながら、そうした求人に応募するという選び方が現実的になります。
4つの確認点をすべて一度に満たす求人は限られます。優先順位をつけて順に確認していくと、複数の求人を比較しやすくなります。
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7. よくある質問(Q&A)
Q1. 滋賀に住んだまま、県外企業のリモートワーク対応求人に応募できるか。
A. 応募できます。『勤務地不問』と明記された求人であれば、居住地は選考の妨げになりません。対象となる勤務地域は求人票や面談で確認しましょう。
Q2. 実務経験は何年あればリモートワーク対応の求人に応募できるか。
A. 目安は実務3年です。リモート環境では自走力が重視されるため、指示がなくてもタスクを進められる経験の厚みが問われます。3年未満でも、複数の技術を掛け合わせた経験があれば評価される場合があります。
Q3. DX推進人材の不足は、どの業種の求人に影響するか。
A. IPAの調査は業種を横断した全国の企業を対象にしており、特定の業種に限った数字ではありません*2。ITエンジニアの求人に関しては、勤務地を限定しない募集が増える背景の1つになっています。
Q4. 滋賀県内の物価が中位であることは、転職の判断にどう関わるか。
A. 生活費の急な変化を心配する必要が薄いという意味では安心材料になりますが、それだけで年収の水準は決まりません*1。企業側の採用ニーズを合わせて確認することが、判断の材料になります。
Q5. 面接では、滋賀に住み続ける理由をどう伝えればよいか。
A. 生活費の安さだけを理由にすると、全国平均に近い物価の地域では説得力を欠く場合があります。暮らし慣れた土地であることや、働き方を変えたい理由を具体的に伝えるほうが伝わりやすくなります。
Q6. 勤務地を問わない求人だけを選ぶ必要があるか。
A. 必須ではありません。県内企業の求人と、勤務地を問わない求人の両方を比較したうえで、給与や働き方の条件が合う求人を選ぶという考え方もできます。
8. まとめ:滋賀は生活費でなく、採用側の事情で決まる県です
この記事の要点
- 物価地域差指数は総合98.6で全国26位、住居88.8で全国33位です。いずれも全国平均に近い中位で、際立った安さはありません*1。
- DX推進人材が『不足している』と回答した企業は85.5%、そのうち『大幅に不足』は50.1%です*2。企業側の人材不足は、勤務地を問わない求人が増える背景になっています。
- 生活費の順位だけでは、求人の探し方は決まりません。企業がどれだけ人材を必要としているかを見ることが、住み続けながら選べる求人の見方を変えます。
- 勤務地を限定しない求人であれば、滋賀に住んだまま、採用ニーズの高い領域の求人に応募するという選び方が現実的になります。
- 総務省とIPA、出典の異なる2つの調査を組み合わせることで、生活費の位置と採用側の事情を同時に確認できます*1*2。片方の数字だけで判断すると、見えていない側面を見落とすことになります。
生活費の安さだけが、転職の理由になるわけではありません。次の一歩は、これまでの経歴が勤務地を問わない求人でどう評価されるかを知ることです。企業側の人材不足という事情を踏まえたうえで、転職の設計を組み立てていきましょう。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 総務省統計局「消費者物価地域差指数-小売物価統計調査(構造編)2024年(令和6年)結果-」(2025年6月公表)
*2 情報処理推進機構(IPA)「DX動向2026 広がるAI導入、DXは変われるか」(2026年7月公表)
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