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愛媛のエンジニア転職|県内求人と全国求人の違いを解説

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

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愛媛に住み続けながら、ITエンジニアとして正社員のまま転職先を探すとき、「地方だから求人が少ない」と考えて県内の求人だけに絞ってしまうと、比較できる対象が狭くなります。物価が全国のなかでどの位置にあるかを踏まえたうえで、求人をどこまで広げるかを先に決めておく必要があります。

愛媛県の物価は、住居が全国43位の85.0、総合が全国26位の98.6です*1。住居は全国でも低い側にありますが、総合は全国平均よりわずかに低い程度にとどまります。この差が、求人をどこまで広げるかを考える出発点になります。

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数字で見る、物価と求人の選び方 この記事の要約 住居の物価指数 *1 85.0 全国43位・下位 全国平均=100(2024年) 全国で5番目に低い水準 総合の物価指数 *1 98.6 全国26位・ほぼ平均 全国平均=100(2024年) 平均よりわずかに低い水準 転職で賃金が増えた割合 *2 40.5% 変わらないは28.4% 転職入職者・2024年 増加が変わらないを上回る 住居は全国下位でも、総合はほぼ平均。求人をどこまで広げるかが判断の分かれ目になります *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • 住居の物価指数は85.0で全国43位、47都道府県のなかで5番目に低い水準です。一方で総合は98.6で全国26位と、全国平均よりわずかに低い程度にとどまり、費目によって位置が大きく異なります*1。
  • 転職入職者のうち賃金が「増加」した割合は40.5%、「変わらない」割合は28.4%です。増加が変わらないを上回っており、正社員のまま賃金の水準が上がる転職は実際に起きています*2。
  • 県内の求人だけに範囲を絞るか、勤務地を問わない求人も候補に入れるかによって、比較できる対象そのものが変わります。求人の選び方を先に決めておくことが判断の土台になります。

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1. 愛媛の住居は全国43位、総合は全国26位という結果です。

愛媛在住のITエンジニアが求人を探すときは、県内の求人だけに絞るか、勤務地を問わない求人も候補に入れるかで、比較できる対象そのものが変わります。総務省の消費者物価地域差指数(2024年)では、住居の物価指数は85.0で全国43位、総合は98.6で全国26位でした*1。住居は全国でも低い側に位置し、総合は全国平均よりわずかに低い水準です。

愛媛の生活費は、住居と総合とで順位に差があります。住居の物価指数は85.0で全国43位、47都道府県のなかで5番目に低い水準です。一方で総合は98.6で全国26位と、全国平均よりわずかに低い程度にとどまります*1。

住居費の低さだけを見て「生活費が全体的に安い」と判断すると、総合の順位との差に転職後に気づくことになります。住居以外の費目が、住居の低さをある程度補っているためです。

求人を探す範囲を県内だけに絞ると、比較できる企業の数や業種はその範囲に限られます。勤務地を問わない求人も候補に入れれば、比較の対象そのものを広げることができます。

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2. 住居費の低さは、求人の範囲までは決めません。

住居の物価指数が85.0で全国43位という結果は、生活費全体が同じだけ低いことを意味しません。物価地域差指数は、住居のほかに食料や交通、教育など複数の費目を合成した数字です*1。

総合が98.6で全国26位にとどまっているということは、住居以外の費目が、住居の低さをすべて引き継いでいるわけではないことを示しています。費目ごとの内訳を見ないまま「安い県」と受け取ると、実際の生活費とずれが生じます。

生活費の水準がどうであっても、それだけでは求人の範囲は決まりません。県内の求人だけに絞るか、勤務地を問わない求人まで候補に入れるかは、住居費の順位とは別に判断する事柄です。

住居費の低さを固定費を抑える材料として使いながら、求人の範囲を広げて賃金の水準を確保するという組み合わせも選べます。どちらか一方を選ぶ必要はありません。

求人の範囲を決めるときに大切なのは、県内の求人と勤務地を問わない求人とで、何が変わり何が変わらないかを先に把握しておくことです。次の章で、その比較を具体的に見ていきます。

3. 物価と転職による賃金の変化を、数字で並べて確認します。

愛媛県の物価と、転職による賃金の変化を、全国平均・全国の状況と並べて確認します。総務省の消費者物価地域差指数(2024年)と厚生労働省の雇用動向調査(2024年)から、費目と賃金の位置を数字で見ていきます。

【表1】物価地域差指数と転職による賃金の変化(2024年・全国平均=100)

指標愛媛県比較対象順位・備考
総合の物価指数98.6全国平均=100全国26位*1
住居の物価指数85.0全国平均=100全国43位*1
賃金が増加した転職40.5%(全国)*2
賃金が変わらなかった転職28.4%(全国)*2

表のとおり、総合の物価指数は98.6で全国26位、全国平均よりわずかに低い程度です。一方で住居の物価指数は85.0で全国43位と、総合よりも大きく下がります*1。

転職による賃金の変化を見ると、増加した人の割合は40.5%、変わらなかった人の割合は28.4%でした。増加が変わらないを12.1ポイント上回っており、正社員のまま賃金の水準が上がる転職は全国で実際に起きています*2。

表のうち県固有の数字が示されているのは物価の2行だけで、賃金の2行は全国の集計です。愛媛で働くITエンジニアの賃金がこの通りに変化するとは限らず、あくまで転職全体に見られる傾向として読む必要があります。

4. 転職で賃金が増えた人は、変わらない人を上回ります。

転職による賃金の変化(転職入職者) 40.5% 賃金が増加した割合 転職入職者のうち 変わらないは28.4% 増加が変わらないを12.1ポイント上回る 転職によって賃金が増える人は、変わらない人よりも多くなっています *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

転職入職者のうち、賃金が「増加」した割合は40.5%です。「変わらない」割合は28.4%で、増加が変わらないを12.1ポイント上回りました*2。

求人の範囲を広げるかどうかを考えるときも、この傾向は判断材料になります。県内の求人だけに絞った場合と、勤務地を問わない求人まで候補に入れた場合とで、賃金の水準が変わる可能性があります。

ただしこの数字は全国の集計であり、この地域で働くITエンジニアに限った結果ではありません。増加した人の割合が高いことは、賃金が上がる転職を誰でも実現できることを示すものではなく、そこまでは示していません。

5. 県内の求人と、勤務地を問わない求人とでは、選べる範囲が変わります。

愛媛に住み続けながら、県内の求人だけから選ぶ場合と、勤務地を問わない求人も候補に入れる場合とで、何が変わるかを比べます。

県内の求人と、勤務地を問わない求人の比較 県内の求人だけから選ぶ場合 応募先は、住んでいる自治体や近隣の企業が中心になります 給与水準は、地域の相場に沿って決まりやすくなります 住居費の低さを、そのまま生活の余裕に変えやすくなります 勤務地を問わない求人も候補に入れる場合 応募先は、全国の企業まで広がります 給与水準は、企業の所在地の相場が基準になる場合があります 住居費の低さを保ったまま、賃金の水準を上げる余地が生まれます 住居費の低さを活かす場と、求人の範囲を広げる場は、選び方によって変わります

県内の求人だけから選ぶ場合、応募先は住んでいる自治体や近隣の範囲に集中します。給与水準も地域の相場の影響を受けやすく、住居費の低さがそのまま生活の余裕につながりやすくなります。

勤務地を問わない求人も候補に入れる場合、応募先は全国に広がります。住む場所を変えずに、企業の所在地の相場を基準にした賃金の水準を目指すという選び方ができます。

住居費が全国でも低い側にある愛媛では、固定費を抑えたうえで賃金の水準を上げられれば、生活費の差はそのまま手元に残る差になります。求人の範囲を広げることは、その差を大きくする手段のひとつです。

どちらを選ぶ場合も、求人票に書かれた勤務地の条件と、給与水準の基準がどこにあるかを確認しておくことが、比較の前提を揃えることにつながります。

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6. 求人の選び方を、確認点として整理します。

求人の選び方を決めるために、確認しておきたい点を整理します。

求人の範囲を決めるための確認点

  • 求人の範囲:全国どこからでも勤務可能な求人かどうかを、求人票で確認します。
  • 勤務地の条件:出社が必要な頻度や、対象となる勤務地域を事前に確認します。
  • 賃金水準の基準:給与が企業の所在地の相場に基づくのか、居住地に基づくのかを確認します。
  • 費目ごとの生活費:住居費の低さだけでなく、総合の物価水準もあわせて確認し、生活費全体の見通しを立てます。
  • 企業の対応実績:応募先の企業に、居住地を問わず採用した実績があるかどうかを確認します。

求人票に「全国どこからでも勤務可」と書かれていても、実際の運用は企業によって異なります。過去の採用実績や、対象となる勤務地域を面談で確認しておくと、判断のずれを防げます。

給与水準の基準が居住地ではなく企業の所在地に基づく求人であれば、愛媛に住み続けたまま、より高い相場に沿った賃金の水準を目指せます。

住居費の低さは、暮らしの土台を安定させる材料になります。ただし総合の物価はほぼ全国平均のため、生活費全体が特別に低いとは限りません。年収の計画は住居費だけを根拠に立てないほうが安全です。

採用実績を確認するときは、遠隔地に住む社員がすでに在籍しているかどうかだけでなく、評価や昇給の基準が勤務地によって変わらないかまで聞いておくと、入社後の見通しが立てやすくなります。

5つの確認点はどれも単独では判断材料として不十分です。求人の範囲・勤務地の条件・賃金水準の基準・費目ごとの生活費・企業の対応実績をあわせて確認することで、求人の選び方の全体像が見えてきます。

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7. よくある質問(Q&A)

Q1. 住んでいる地域を変えずに、県外企業のリモートワーク対応求人に応募できるか。

A. 応募できます。「全国どこからでも勤務可」と明記された求人であれば、居住地は選考の妨げになりません。過去の採用実績や対象となる勤務地域を、求人票や面談で確認しましょう。

Q2. 実務経験は何年あればリモートワーク対応の求人に応募できるか。

A. 目安は実務3年です。リモート環境では自走力が重視されるため、指示がなくてもタスクを進められる経験の厚みが問われます。3年未満でも、複数の技術を掛け合わせた経験があれば評価される場合があります。

Q3. 住居費が全国でも低い県では、県内の求人だけで十分か。

A. 住居費の低さは、固定費を抑える材料になります。ただし総合の物価指数はほぼ全国平均のため、生活費全体が特別に低いわけではありません。県内の求人だけに絞るか、勤務地を問わない求人も候補に入れるかは、何を優先するかによって判断が変わります。

Q4. 給与水準は、勤務先の所在地と居住地のどちらで決まるか。

A. 求人ごとに異なります。企業の所在地の相場を基準にする求人もあれば、居住地の相場を踏まえる求人もあるため、求人票や面談で基準を確認しておく必要があります。

8. まとめ:愛媛は住居費の低さと求人の範囲を分けて考えられる県です。

この記事の要点

  • 住居の物価指数は85.0で全国43位、47都道府県のなかで5番目に低い水準です。総合は98.6で全国26位と、全国平均よりわずかに低い程度にとどまり、費目によって位置が大きく異なります*1。
  • 転職入職者のうち賃金が「増加」した割合は40.5%、「変わらない」割合は28.4%です。増加が変わらないを上回っており、正社員のまま賃金の水準が上がる転職は実際に起きています*2。
  • 住居費の低さを生活費全体の低さと受け取ると、実際の暮らしとのずれに気づくのは転職後になります。県内の求人だけに絞るか、勤務地を問わない求人も候補に入れるかは、住居費の順位とは別に判断する事柄です。
  • リモートワーク対応の正社員求人であれば、住んでいる場所を変えずに、求人の範囲を広げて賃金の水準を確保するという選び方ができます。

愛媛を選ぶ理由は、住居費の低さだけではありません。次の一歩は、これまでの経歴がリモートワーク対応の求人でどう評価されるかを知ることです。住居費と総合の物価、そして求人の範囲をどこまで広げるか、その両方を数字で確認したうえで、転職の設計を組み立てていきましょう。

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出典・参考情報

*1 総務省統計局「消費者物価地域差指数-小売物価統計調査(構造編)2024年(令和6年)結果-」(2025年6月公表)
*2 厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」(2025年公表)

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