群馬のエンジニア転職|物価と住居費で見る移住の条件
監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

群馬に住みながら正社員としてITエンジニアのキャリアを続けたい。「物価が全国で最も安い県」と聞けば、暮らしやすさへの期待も高まります。
ただし、その中身は費目によって違います。総合の物価は全国最低でも、住居費は全国のなかでは中位です。何が安くて、何がそうでもないのか、転職を考えるうえで欠かせない前提を、公的データをもとに費目ごとに確認します。
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この記事のポイント
- 群馬県の総合の物価指数は96.2で全国最低(47位)。ただし住居は89.8で全国30位と中位にとどまり、内訳には差があります*2
- 一般労働者の賃金は全国計が月340.6千円。上回るのは東京都など4都府県のみで、リモート正社員なら群馬在住のままこの水準の求人に応募できます*1
- 群馬県の移住支援金は単身60万円・世帯100万円。子育て加算は最大100万円/人ですが、金額や条件は市町村により異なります*5
1. 群馬のエンジニア転職、「物価が全国で最も低い」の中身を確かめる
群馬在住のITエンジニアが年収を落とさずに転職する方法は、リモートワーク対応の正社員求人を選ぶことです。総務省の消費者物価地域差指数(2024年)では、群馬県の総合は96.2で全国最低(47位)ですが、住居は89.8で全国30位と中位にとどまります*2。厚生労働省の調査では一般労働者の賃金の全国計は月340.6千円で、これを上回るのは4都府県のみでした*1。リモート正社員なら、群馬に住んだままこの水準の求人に応募できます。
「物価が全国で最も安い」という総合の数字だけを見ると、何もかもが安いように感じられます。しかし費目ごとに分解すると、住居費は中位にとどまり、総合ほどの安さはありません。事実を分けて確認することが、転職後の生活設計を誤らないための出発点になります。
リモートワーク対応の正社員求人を選べば、群馬に住み続けながら、賃金水準の高い地域の企業に所属できます。生活費の内訳を正しく把握したうえで、年収の条件を組み立てることが転職の出発点になります。
あわせて読みたい | リモートワーク対応のエンジニア転職ガイド【2026年版】
2. 総合96.2は全国最低。ただし住居は中位にとどまる
総務省統計局の消費者物価地域差指数(2024年結果)によると、群馬県の総合は96.2で全国最低(47位)でした。全国で最も物価が低い県ということになります*2。
一方で住居は89.8、全国順位は30位です。全国最低ではなく、中位に位置します。総合の数字だけを見て「住居費も全国で最も安い」と考えると、実際の水準とは差が出ます。
群馬県内でも市町村によって住居費の水準には幅があります。県全体の平均値だけで判断せず、実際に住む予定のエリアの相場もあわせて確認しておくと、転職後の生活設計がより具体的になります。数字の内訳を丁寧に見る姿勢が、群馬での転職を後悔しないための土台になります。
食料は96.0で全国46位、こちらは総合に近い低い水準です。費目によって順位にばらつきがあるという事実を、まず押さえておく必要があります*2。
「総合96.2」という数字は、住居・食料・その他の費目を組み合わせて算出された指標です。内訳を分解せずに全体の印象だけで判断すると、住居費についてはとくに実際の水準との差が大きくなります。
3. 群馬×東京:費目ごとの物価を比べる
「物価が全国で最も低い」という総合の数字の中身を、費目ごとに分解して確認します。総務省の消費者物価地域差指数(2024年)から、東京都と群馬県を比較します。総合の順位だけを見て住居費まで安いと判断するのは早計です。
【表1】消費者物価地域差指数の比較(2024年・全国平均=100)
| 費目 | 東京都 | 群馬県 | 全国順位 |
|---|---|---|---|
| 総合 | 104.0 | 96.2 | 47位(全国最低) |
| 住居 | 127.2 | 89.8 | 30位(中位) |
| 食料 | 103.0 | 96.0 | 46位 |
表のとおり、総合と食料は全国でも低い水準にある一方、住居は中位にとどまります。「群馬は物価が全国で最も低い」という言葉を、住居費にもそのまま当てはめるのは正確ではありません。費目ごとに事実を確認したうえで、生活設計を組み立てることが大切です。
住居費が30位という中位の水準にあることは、群馬を選ばない理由にはなりません。ただし「全国で最も低い」という総合の印象だけで住居の負担を軽く見積もると、転職後の生活設計に狂いが生じます。
4. 群馬県の移住支援金、子育て加算は市町村ごとに異なる
転職とあわせて確認しておきたいのが、群馬県の移住支援金です。基本の金額に加えて、子育て加算がある点が特徴です。世帯の状況によって受け取れる金額が変わるため、あらかじめ制度の全体像を把握しておきましょう。
群馬県の主な移住支援金
- 群馬県移住支援金:単身60万円、世帯100万円が支給されます*5
- 子育て加算:最大100万円/人が加算されます。金額や条件は市町村により異なります*5
- 対象となる転入元:東京23区在住、または東京圏(条件不利地域を除く)在住で23区へ通勤していた方が対象です*5
- 申請先:移住先の市町村にある移住支援金の担当窓口です。子育て加算の有無や金額は、転入を検討している市町村に早めに直接問い合わせておきましょう*5
子育て加算が市町村ごとに異なるという点は見落としやすいポイントです。世帯の状況によって受け取れる金額が変わるため、転入予定の市町村に具体的な条件を確認しておくことが欠かせません。
支援金はあくまで転職・移住の初期費用を補うための一時金です。金額の大小だけで転入先の市町村を選ぶのではなく、住居費や生活コストの水準とあわせて総合的に検討することが望まれます。
子育て加算の有無や金額は年度によって見直される場合もあります。転入を検討している段階で一度確認して終わりにせず、実際に申請する時点でも最新の情報をあらためて確認することが欠かせません。
5. 賃金の全国計を、群馬に住んだまま受け取る方法
厚生労働省の令和7(2025)年賃金構造基本統計調査によると、一般労働者の賃金(月額)の全国計は340.6千円です。この全国計を上回ったのは東京都・神奈川県・愛知県・大阪府の4都府県のみで、最も高い東京都は418.3千円でした*1。
群馬県内の企業に勤める場合も、この地域差から逃れることは簡単ではありません。生活コストが抑えられても、賃金水準まで同時に上がるわけではないためです。
「物価が安いのだから賃金が多少低くても構わない」という考え方は、住居費が中位にとどまる群馬にはそのまま当てはまりません。物価の低さと賃金の水準は、別々に確認しておく必要があります。
リモートワーク対応の正社員求人であれば、群馬に住みながら4都府県の企業の賃金水準で評価される可能性があります。物価と賃金、それぞれの水準を分けて考えることが転職の設計につながります。
転職先を検討する際は、求人票に記載された年収のレンジだけでなく、賞与や各種手当まで含めた総額で比較することも大切です。物価の低さに油断せず、実質的な収入の水準を丁寧に確認しましょう。
賃金の地域差は、勤務地ではなく所属企業の所在地によって決まります。群馬に住み続けながら、所在地が異なる企業の求人に応募できるという点が、リモートワーク対応の正社員求人の実質的な価値です。
6. よくある質問(Q&A)
Q1. 群馬は本当に物価が全国で一番安いのですか?
A. 総合の消費者物価地域差指数では全国最低(47位)です。ただし費目ごとに見ると、住居は全国30位の中位にとどまります。「全部が安い」わけではない点は押さえておいてください*2。
Q2. 移住支援金の子育て加算はどこで確認できますか?
A. 群馬県の基本の支援金に加えて、子育て加算は市町村ごとに金額や条件が異なります。転入を検討している市町村の窓口で、最新の内容を確認してください*5。
Q3. 実務経験は何年あればリモート転職できますか?
A. 目安は実務3年です。リモート環境では自走力が重視されるため、指示がなくてもタスクを進められる経験の厚みが問われます。3年未満でも、クラウドやテスト自動化などの掛け合わせがあれば評価される場合があります。
Q4. 群馬在住のまま、県外企業のリモート求人に応募できますか?
A. 応募できます。「全国どこからでも勤務可」と明記された求人であれば、居住地は選考のハンデになりません。全国採用の実績がある企業かどうかを求人票や面談で確認しましょう。
Q5. 群馬県内でも物価に差はありますか?
A. あります。県全体の物価指数は平均値であり、市街地とそれ以外のエリアとでは水準が異なります。移住や転職を検討する際は、実際に住む予定の地域の相場もあわせて確認しておきましょう。
Q6. 実務経験は何年あればリモート転職できますか?
A. 目安は実務3年です。3年未満でも、クラウドやテスト自動化などの掛け合わせがあれば評価される場合があります。職務経歴書には、非同期でのコミュニケーションの実績もあわせて書き添えておきましょう。
Q7. 「リモート可」と書かれていれば、群馬から働き続けられますか?
A. 求人票の「リモート可」は、制度としてリモートを認めているという意味にとどまる場合があります。出社頻度、リモート勤務の対象者、全国採用の実績という3点を、求人票と面談の両方で確認してください。
7. まとめ:群馬は「総合が安い」であって「全部が安い」ではない
この記事の要点
- 群馬県の総合の物価指数は96.2で全国最低(47位)です*2
- 住居は89.8で全国30位と中位。総合ほどの安さは住居費には当てはまりません*2
- 食料は96.0で全国46位。総合に近い低い水準です*2
- 一般労働者の賃金は全国計が月340.6千円。上回るのは4都府県のみで、リモート正社員なら群馬在住のままこの水準に届きます*1
- 群馬県の移住支援金は単身60万円・世帯100万円。子育て加算は最大100万円/人で市町村ごとに異なります*5
「物価が全国で最も低い」という言葉を鵜呑みにせず、費目ごとに事実を確認することが、群馬での転職を後悔しないための出発点になります。次の一歩は、これまでの経歴がリモート求人でどう評価されるかを知ることです。生活費と賃金、その両方を数字で確認したうえで、転職の設計を組み立てていきましょう。内訳を分けて見る姿勢が、群馬での転職の満足度を左右します。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査の概況」(2026年3月公表)
*2 総務省統計局「消費者物価地域差指数 -小売物価統計調査(構造編)2024年(令和6年)結果-」(2025年6月公表)
*3 パーソル総合研究所「第十回・テレワークに関する調査」(2025年7月実施)
*4 国土交通省「令和6年度テレワーク人口実態調査」(令和7年3月公表)
*5 ぐんまな日々(群馬県移住ポータルサイト)「群馬県移住支援金事業のご案内」
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