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奈良のエンジニア転職で動けない理由とは?選択肢の数

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

奈良のエンジニア転職で動けない理由とは?選択肢の数のイメージ写真

奈良で働くITエンジニアが正社員のまま転職を考えるとき、「生活費が安いから今のままでいい」という判断だけでは足りません。物価の全国順位と、実際に転職まで動けている人の割合を、先に数字で確認しておく必要があります。

奈良県の物価地域差指数は、総合が98.1で全国33位、住居が93.6で全国22位です*1。生活費は全国平均より低い側にありますが、転職を希望する人の数と、実際に転職した人の数の間には大きな差があります*3。

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数字で見る、物価と転職の実態 この記事の要約 総合の物価指数 *1 98.1 全国33位 全国平均=100(2024年) 総合でみると全国平均よりやや低い 住居の物価指数 *1 93.6 全国22位 全国平均=100(2024年) 住居費も全国平均より低い側 転職等希望者数 *3 1,023万人 転職者は330万人 2025年平均 希望する人と動いた人には差がある 生活費は低い側にあるが、県内の求人だけでは選べる企業の数が限られる *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • 物価地域差指数は、総合が98.1で全国33位、住居が93.6で全国22位です。いずれも全国平均より低く、生活費は全国的にみて低い側にあります*1。
  • 総務省の労働力調査では、2025年平均の転職等希望者数は1,023万人、転職者数は330万人でした。希望する人の数と、実際に動いた人の数には大きな差があります*3。
  • 「生活費が低いから今のままでいい」という判断だけでは、奈良で選べる求人の幅を狭めることになります。県内の求人だけでなく、リモートワーク対応の求人まで候補を広げることが、動けない状態を変える手掛かりになります。

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1. 奈良の生活費は、全国平均よりやや低い側にあります。

奈良で働くITエンジニアが転職を考えるとき、生活費の低さだけを理由に判断を止めると、選べる求人の幅を狭めることになります。総務省の消費者物価地域差指数(2024年)では、総合の物価指数は98.1で全国33位、住居の物価指数は93.6で全国22位でした*1。いずれも全国平均(100)より低く、生活費は全国的にみて低い側にあります。総務省の労働力調査では、2025年平均の転職等希望者数は1,023万人、実際に転職した人は330万人でした*3。希望する人の数に対して、実際に動いた人の数は少なく、大きな差があります。

奈良の物価が全国平均より低い側にあることは、生活費を切り詰める必要が薄いという意味では利点になります。ただし、転職という行動そのものが増えるかどうかは別の問題です。

転職等希望者数と転職者数の差は、奈良だけの数字ではありません。全国的に、希望していても動けていない人が一定数いることを示しています*3。県内の求人だけを見ていると、選べる企業の数そのものが少なく、動けない理由の1つになります。

リモートワーク対応の正社員求人を候補に加えれば、住んでいる場所を奈良から動かさずに、応募先の範囲を広げることができます。生活費の低さを維持したまま、選択肢の少なさという課題だけを補う方法になります。

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2. 物価と転職の数字を、表で並べます。

物価と、全国の転職に関する数字を並べて確認します。総務省の消費者物価地域差指数(2024年)と労働力調査(2025年平均)から、生活費と転職行動の位置を数字で見ていきます。

【表1】物価地域差指数と、全国の転職関連の数字(2024〜2025年)

指標奈良県比較対象(全国)順位・備考
総合の物価指数98.1全国平均=100全国33位*1
住居の物価指数93.6全国平均=100全国22位*1
転職等希望者数1,023万人(2025年平均)*3
転職者数330万人(2025年平均)*3

表のとおり、奈良県の物価指数は総合・住居ともに全国平均(100)より低く、全国33位・22位という順位です*1。生活費の面では、全国的にみて低い側に位置しています。

一方で転職に関する数字を見ると、2025年平均の転職等希望者数は1,023万人、実際に転職した人は330万人でした*3。物価の順位と転職行動の数字は、別の軸で見ておく必要があります。

総合33位・住居22位という順位は、47都道府県の中でちょうど中間よりやや低いコストの位置です。もっとも安い側の県ほど生活費を切り詰められるわけではなく、住居費に関しては全国の半分に近い順位にとどまります。

総合と住居の順位がずれている点も見ておく必要があります。総合では33位まで下がる一方、住居は22位で中間に近く、費目によって全国内の位置が異なります。1つの指数だけで生活費全体を判断すると、実際の負担感とずれが生じます。

3. 求人の範囲によって、動けるかどうかが変わります。

求人を探す範囲と、行動の有無 県内転職 県内の求人の中で転職を実行した人です。選べる企業 の数は限られます。 全国求人で実行 勤務地を問わない求人も含めて転職を実行した人です 。選択肢が広がります。 視野が狭く停滞 県内の求人だけを見て、希望のまま動いていない人で す。選べる数の少なさが動けない理由になります。 全国は視野・未着手 全国の求人は目に入っているものの、まだ応募してい ない人です。 求人を県内に絞る 求人を全国まで広げる 選べる求人の範囲が狭いままだと、希望していても動けない状態が続きやすくなります。

転職を希望していても動けない理由の1つは、見ている求人の範囲そのものが狭いことです。県内の求人だけを基準にすると、比較できる選択肢の数が少なくなります。

リモートワーク対応の正社員求人であれば、住んでいる場所を変えずに、全国の求人を候補に加えられます。範囲を広げることは、動くかどうかを決める前提を変える手段になります。

求人票の「勤務地」欄だけでなく、実際にリモートで働いている社員の比率や、出社が必要になる場面を面談で確認すると、視野を広げた後に実行へ移りやすくなります。

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4. 希望する人と、実際に動く人の間には差が生まれます。

転職を希望する人の数と、実際に転職した人の数を比べると、2025年平均で1,023万人に対し330万人でした*3。希望している人の数に比べて、実際に動いた人の数はかなり少なくなっています。

動けない理由は1つに絞れません。ただし、県内の求人だけを基準にしていると、比較できる選択肢そのものが少なくなる点は明確です。求人の範囲を広げることは、動くかどうかの判断材料を増やすことにつながります。

奈良のように生活費が全国平均より低い側にある県では、「今の生活費のままで十分」という判断が先に立ちやすくなります。ただし、生活費の水準と、転職して条件を上げられるかどうかは別の軸です。

県内の求人だけを見ている段階では、実際に動くかどうかの判断がしにくくなります。全国のリモートワーク対応求人まで視野に入れたうえで、動くかどうかを決めることが、選択肢を狭めないための前提になります。

生活費の低さと、選べる求人の多さは、別の軸で成り立っています。片方が低いからもう片方も低いとは限らず、2つの軸を分けて確認することが、動くかどうかを決める判断を狭めないための起点になります。

5. 転職で賃金が増えた人は40.5%です。

転職で賃金が増えた人の割合 40.5% 賃金が増加した割合 転職入職者のうち*2 令和6年(2024年)調査 前年比+3.3ポイント 転職して賃金が増えた人は4割を超えます。動くかどうかを決める材料の1つになります。 *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

転職して賃金が増えた人の割合を見ると、2024年の調査で40.5%でした。前年に比べて3.3ポイント増えています*2。転職した人のうち4割超が、賃金の増加という結果を得ています。

生活費の水準を維持したまま賃金を増やすという選び方は、県内の求人だけに範囲を絞っていると実現しにくくなります。勤務地を問わない求人まで候補に加えることで、賃金の条件を比較できる相手が増えます。

賃金が増えるかどうかは、応募する前には分かりません。ただし、転職した人の4割超が実際に賃金の増加という結果を得ている以上、増える見込みが低いという理由だけで応募を止める判断は、数字の面では支持されません。

6. 県内の求人だけで判断する前に、確認したい観点を整理します。

奈良に住み続けながら転職を考える際に、判断の前に確認しておきたい観点を整理します。

県内基準で判断する前の確認点

  • 求人の範囲:勤務地が全国どこでも可能な求人かどうかを、求人票で確認します。
  • 賃金の基準:給与が企業の所在地に基づくのか、居住地に基づくのかを確認します。
  • 出社の頻度:フルリモートかハイブリッドか、出社が必要な頻度を事前に確認します。
  • 生活費の前提:物価が全国平均よりやや低い側であることを踏まえ、生活費の低さに頼らない年収の計画を立てます。

求人票に「全国どこからでも勤務可」と書かれていても、実際の運用は企業によって異なります。過去の採用実績や対象となる勤務地域を、面談で確認しておくと判断のずれを防げます。

給与の基準が居住地ではなく企業の所在地にある求人であれば、居住地を変えずに、賃金水準の高い地域の相場に沿った年収を目指せます。

フルリモートとハイブリッドのどちらの働き方であっても、出社の頻度を事前に確認しておくことで、暮らし方の見通しが立てやすくなります。

4つの観点はどれも単独では判断材料として不十分です。求人の範囲・賃金の基準・出社の頻度・生活費の前提をあわせて確認することで、県内だけに絞らない転職の全体像が見えてきます。

求人票に書かれた年収の想定には、下限と上限の両方が示されている場合があります。下限だけを見て判断するのではなく、経験や技術がどの水準で上限に近づくのかを、面談であわせて確認しておくと選び方の精度が上がります。

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7. よくある質問(Q&A)

Q1. 奈良に住み続けたまま、県外企業のリモートワーク対応求人に応募できますか。

A. 応募できます。「全国どこからでも勤務可」と明記された求人であれば、居住地は選考の妨げになりません。過去の採用実績や対象となる勤務地域を、求人票や面談で確認しましょう。

Q2. 転職等希望者数と転職者数には、どのくらいの差がありますか。

A. 総務省の労働力調査では、2025年平均で転職等希望者数が1,023万人、転職者数が330万人でした*3。希望している人の数に比べて、実際に動いた人の数は少なくなっています。

Q3. 転職で賃金が増える人はどのくらいいますか。

A. 厚生労働省の調査では、転職入職者のうち賃金が増加した人は40.5%でした*2。前年に比べて3.3ポイント増えています。

Q4. 物価が低い側の県に住み続けるメリットはありますか。

A. 生活費を切り詰める必要が薄いという点は利点になります。ただし、住居費だけで見ると全国22位で、突出して低いわけではありません*1。何を優先するかによって評価は変わります。

Q5. リモートワーク対応の求人は、雇用形態も幅広いですか。

A. フルリモートとハイブリッドの両方があり、雇用形態は求人ごとに異なります。募集要項で雇用形態と勤務形態の両方を確認しておくと、応募後の認識のずれを防げます。

8. まとめ:奈良は生活費の低さだけでは判断できない転職を選べます。

この記事の要点

  • 物価地域差指数は、総合が98.1で全国33位、住居が93.6で全国22位です。いずれも全国平均より低い側にあります*1。
  • 転職等希望者数は1,023万人、転職者数は330万人です(2025年平均)。希望する人の数に対して、実際に動いた人の数には大きな差があります*3。
  • 転職して賃金が増加した人は40.5%でした。前年に比べて3.3ポイント増えています*2。
  • 県内の求人だけに範囲を絞ると、選べる企業の数そのものが少なくなります。リモートワーク対応の正社員求人を候補に加えることが、動けない状態を変える手段になります。

奈良を選ぶ理由は、生活費の低さだけではありません。次の一歩は、これまでの経歴がリモートワーク対応の求人でどう評価されるかを知ることです。物価と転職行動の数字を確認したうえで、転職の設計を組み立てていきましょう。

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出典・参考情報

*1 総務省統計局「消費者物価地域差指数-小売物価統計調査(構造編)2024年(令和6年)結果-」(2025年6月公表)
*2 厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」(2025年公表)
*3 総務省「労働力調査(詳細集計)」(2025年平均)

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